クレア先生とのコーヒータイム
クレア先生はモルドレッドを連れて執務室に来た。
クレア「モル、コーヒーで良い?」
モル「はい。」
クレア「砂糖、ミルクはいる?」
モル「欲しいです。」
クレア先生はモルの答えに吹いてしまう。
クレア「ウフフ、まだ子供だもんね。少し待ってて。」
クレア先生は部屋の奥にあるキッチンに入って行った。
モルドレッドは執務室の中を見ると、部屋は六畳くらいで、窓際に事務机と真ん中にテーブルとソファー、壁越しに本棚が並び、本棚には授業で使う教科書や戦闘に関する本等色々な本があった。
中にはアラサー女子の恋愛教本なるものもあった。
クレア先生がお盆にコーヒーが入ったティーカップをのせて運んできた。
モルドレッドはすぐに本棚を見るのをやめ、クレア先生を見た。
クレア先生はモルドレッドの見ていた方向を見て、そこにアラサー女子の恋愛教本があるのを確認した。
クレア先生はお盆をテーブルの上に置き、コーヒーの入ったティーカップをモルドレッドの前に置き、もう一個を自分の前に置いた。
クレア「どうぞ。」
クレア先生はそう言うと、自分でも一口コーヒーを飲み、笑顔でモルドレッドを見る。
クレア「・・・本の事、誰かに話したら殺すから。」
クレア先生はそう言うと、もう一口コーヒーを飲む。
モル「・・・はい。」
モルドレッドは青い顔で返事を返した。
クレア「じゃぁ、モルの修行について教えて。」
モルドレッドはクレア先生に話を聞かれたので経緯を話した。
クレア「・・・嘘じゃないみたいね。魔獣が師匠ね・・・。それにしても、マナの考え方は新しいわね。普段、私もそうだけど、人間は皆、スキルを通してマナを使い、体を強化してる感じだから、モルが説明した感覚でマナを使ってないんだよね。その黒い兎さんに先生も会いたいな。ダメかな?」
モル「どうですかね。師匠に聞いてみないと何とも言えません。近いうちに聞いてみますね。」
クレア「よろしくね。でも無理なら良いからね。」
モル「分かりました。」
クレア「話はここまで。じゃぁ、気をつけて帰りなさいね。」
モル「分かりました。さようなら。」
クレア「はい、さようなら。」
モルドレッドはクレア先生の執務室を出たのだった。
クレア「言葉を話す魔獣・・・ね。害があるなら・・・。」
クレア先生は窓ガラス越しに帰っていくモルドレッドの背中を眺めていたのだった。




