そして、クラス分け
それから入学式まではあっという間だった。
でも、1週間過ごした事で食堂や浴場の使い方には慣れた。
トレーニングルームや訓練所は、まだ、入学してないという事で、使用できなかった。
日課の訓練は、寮の近くの広場でやった。
そして、本日は入学式。
モルドレッドは、制服を着て、講堂に向かう。
新入生がずらっと集まり入学式が始まった。
といっても、広い講堂に新入生が集められ、校長の長い話を聞いて終わっただけで、特別な事は何も無かった。
入学式が終わると、クラス名簿が張り出された。
クラスは、S、A、B、C、D、E、F、Gに分けられている。
スキルやステータスの高さ等が高い方がSで、下がるにつれてGまで下がっていく。
モルドレッドは、クラスの名簿を見ると、当然、Gだった。
それはそうだ。
スキルが一個なんだから。
ステータスだって上がりにくいんだからしょうがない。
モルドレッドがGクラスに行くと、そこには4人分の机があり、男女が一人ずついた。
クラスにいた男は、赤い髪が特徴的な男の子で、女の子は対象的に青い髪をしていた。
モルドレッドは、自分の名前がかかれた机を見つけて座る。
すると、教室に最後の生徒であろう銀色の髪をした女の子が入ってきて、最後の机に座った。
しばらくして、教室のドアが開いた。
クレア先生だった。
クレア「おはようございます。これからGクラスを担当するクレアです。学校の規定でクラスは6年間変わりません。仲良くしましょう。ここでの勉強や訓練は、あなた達が学校を出た後、どんな道を進もうと死なないようにするためです。他のクラスは気にせず、頑張りましょう。」
クレアは更に続ける。
クレア「このクラスは、他のクラスに比べて能力が低いと言われています。でも、大丈夫です。努力すれば、ある程度は強くなるし、勉強もできます。自分が劣っているなんて考えず、自分の夢に向かって努力しましょう。」
クレアは、モルドレッド達に笑顔を向ける。
クレア「それじゃぁ、皆で自己紹介しましょう。一番右のコウくんから。」
クレアは赤い髪の男の子に向かって言った。
コウ「僕はコウって言います。よろしくお願いします。」
コウが挨拶すると、次に青い髪の女の子が立つ。
ソラ「私はソラ。よろしく。」
ソラの挨拶すると、次に銀色の髪の女の子が立つ。
ユエ「ユエです。・・・よろしく。」
ユエが終わり、モルドレッドが立つ。
モル「モルドレッドです。モルって呼ばれます。よろしくお願いします。」
モルドレッドは挨拶が終わると、椅子に座った。
クレア「皆さん、よろしくね。うちは4人しかいないから、チームはこの4人で決定。集団戦闘訓練やバトルフェスティバルはチーム戦だからこの4人で戦うからね。この後は、身体検査や運動能力測定があるからジャージに着替えてね。更衣室は廊下の突き当たりだから。着替えたら教室に戻ってね。」
クレアから言われたとおり、モルドレッド達はジャージに着替え、教室に戻ってきた。
その後、保健室で身長、体重を計り、訓練所に移動した。
訓練所で運動能力測定をやるためだ。
クレア「これから50メートルダッシュ、立ち幅跳び、1キロマラソンをやります。それではダッシュから。」
結果はこうだった。
50メートルダッシュ
コウ 11,86
ソラ 12,98
ユエ 12,08
モル 11,95
立ち幅跳び
コウ 153
ソラ 146
ユエ 143
モル 149
マラソン
コウ 7分28秒
ソラ 7分45秒
ユエ 7分10秒
モル 7分32秒
クレア「皆さん、頑張りましたね。これから記録が伸びるように頑張りましょう。それでは教室に戻りましょう。」
先生に連れられて、教室にもどった。
クレア「明日から授業が始まります。今日はしっかり休んで下さいね。それでは、授業を終わります。さようなら。」
モルドレッド達は、クレア先生に挨拶すると帰宅した。
クレアが職員室に戻ると、他のクラスの担任の先生から
能力が低い生徒を教えるなんて可愛そうに。
あんなのいくら教えても無駄ですよ。
等Gクラスの悪口ばかり言われていた。
クレアは思う。
何言ってんだ。
スキルに頼りきりになれば、片寄って応用が効かず、技能は下がる。
私はスキルを授かる時に神様から言われた。
スキルに頼ってばかりじゃ成長しないから、努力しなさいと。
私は刀使いのスキルを貰った。
私はスキルをマスターするために沢山練習したし、スキル以外の武器も訓練して、スキル持ちより使えるようなった。
努力すれば、スキルが無くても、色々できるようになるんだ。
絶対、Gクラスを立派に成長させてみせる。
クレアは、心の中で決心するのであった。




