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クロスの特訓


クロスの特訓は、朝と夕方だ。

昼間は、アサ達と遊んで過ごす。


モルドレッドの体調が戻った事を聞いてから、またアサは遊びに来てくれるようになった。


クロスが言うには、子供の体のうちに変に特訓すると体を壊すので、近所の子供と遊ぶ方がステータスもバランスよく上がるらしい。


クロスからは、「モルは子供なんだから、変な事に頭を使わずにいっぱい遊べ。特訓は、武器の使い方や戦い方を教えてやる。」と言われた。


特訓の武器の使い方や戦い方もクロスが型のようなものを教えてくれただけで、それを繰り返しやるだけである。


でも、3才の子供には疲れるのか、モルドレッドは、夜に寝ると翌朝まで爆睡状態だった。


特訓が始まり、季節は秋、冬と過ぎて行った。


特訓を受けていた両親は、クロス達が教えてくれた事もあり、生活するための狩猟や低級の魔獣退治はできる程になった。


そして、モルドレッドの4才になる春が訪れようとしていた。


モルドレッドが寝た後、クロス達と両親がリビングで話していた。


クロス「あんた達の体の調子も良くなったし、もう少ししたら村を出て、旅に戻ろうと思ってるんだ。大分、良い息抜きができたよ。」


リック「最初、クロス達がただ者じゃない事は気付いていたが、Sランク冒険者だと聞いた時は驚いたよ。でも、良い人達に出会えて、俺やリン、モルは運が良い。俺達のために半年も村にいて、世話してくれて本当にありがとう!」


クロス「気にするな。成り行きさ。あと、モルには俺達がSランク冒険者だって事は秘密にしといてくれ。なんか恥ずかしいから。まぁ、モルが一人前の冒険者になる時に俺達が生きてれば、モルも気付くだろうさ。」


リック「Sランクの仕事の大変さは想像がつかないが、生きていてくれよ。モルが大きくなって気付いたらクロス達の事を教えて会いに行かせるから。」


リン「そうよ。死なないでね。」


ミリア「分かってますよ。私達だって死にたくないですからね。」


リック「旅立つ日は決まってるのか?急がないなら、10日後にモルの誕生日があるから一緒に祝ってやってほしいんだ。」


クロス「モルの誕生日か。そりゃ、祝ってやりたいな。ミリア良いかな?」


ミリア「良いに決まってるでしょ!旅立つための準備も考えれば、ちょうど良いタイミングだし。」


リン「モルが喜ぶわ。ありがとう2人とも!」


こうして皆でモルドレッドの誕生日会をすることになった。

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