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夢想神伝重信流伝書 現代語訳  作者: 七志草
神伝流極秘
12/13

真之心陰兵法目録、捕手腰廻之事

 真之心陰流、竹内流の目録です。

 真之心陰流は小笠原玄信斎の弟子で土佐藩士であった小林市郎右衛門養仲を祖とします(『増補大改訂 武芸流派大辞典』昭和53年、綿谷雪・山田忠史編、(株)東京コピイ出版部)。

 竹内流は二代目・久勝までは腰廻二十五、捕手五つしかなく、三代目・久吉から業を増やしているため、久勝から学んだ山本(これも武芸流派大辞典によると土佐藩士)が相伝する業も多くないようです。

真之心陰兵法目録


   過去現在

円飛      参学

   未来燕廻

(※本来は「過去現在」「未来燕飛」の間にスペースは空かない)


一刀両断

長短一味

右転左転  五 輪 研

和   卜  秘  勝

水 中 連  五関一剣  丸  橋

天 狗 集  岩  切  洞  入

獅 子 剣  逆  風  払  車

無 一 剣  哃  切  有 無 剣

小 太 刀  玉  簾  稲  妻

目   付  水  月  鱗  形

拍   子  調  子  懸 得 用

種   子  法  心  逢  心

体殺心助         西 江 水

打   留 以上



宝永七庚寅暦九月廿八日林美中


 捕手腰廻之事


一 忽はなるる事      附口伝二つ有

一 すまし見る事      〃  三つ有

一 脇指鞘抜の事      〃  三つ有

一 鴨の入頭の事      〃  三つ有

一 脇指落手の事      〃  五つ有

一 同横刀の事       〃  二つ有

一 つかくだきの事     〃  三つ有

一 大ころしの事      〃  二つ有

一 たをしきりの事     〃  二つ有

一 右の手を取脇差横刀の事 〃  三つ有

     以上

一 大形の事        附口伝二つ有

一 小形の事        〃  二つ有

一 四手刀の事       〃  三つ有

一 ほこしぼりの事     〃  二つ有

一 脇指にて心持の事    〃  二つ有

一 そふしや取の事     〃  二つ有

一 小尻返しの事      〃  二つ有 

一 通出る之事       〃  二つ有

一 大殺はずれの事     〃  二つ有

一 刀指敵の胸を取事    〃  三つ有

一 両の手を取事      〃  三つ有

一 刀脇指はづに込る事   〃  三つ有

一 人質請取様の事     〃  三つ有

一 刀落手の事       〃  三つ有

     以上


捕 手

一 立合の事

一 居相の事

一 二三に□の事(※□は判別困難のため翻刻不可の意)

一 風呂詰の事

一 極意向上の事

     以上


 これらの二十五箇条の腰廻こしのまわりと捕手五つについて、竹内中務太夫久盛が幼少の頃から時を忘れるようにして様々な武道を修行し、他流の捕手を数百学んだものの悟るところがなかった。

 五つの捕手は異国の者(※「礬張」という者?固有名詞か一般名詞か不明)がその術理を起こし、天文元年子六月二十四日に愛宕山で(久盛が)祈願していた際に何処の国からか山伏が尋ねてきて五つの捕手を相伝した。

 これは奇特にして神変随一、至極のもので、二度とないものである。

 愛宕山(の化身である山伏)が相伝したものに間違いなく、これらを残さず相伝するものである。


          親竹内中務太夫

          日下捕手開山

             竹内常陸之助久勝

             竹内 源太 久次

             山本五郎三郎久景


  [出日]天保八酉年七月吉日

     自山川幸雅先生相伝

              島村馬之丞易秀

                  謹写之

 シンカゲ流は分派が多く、正直わからないことだらけです。この伝書に伝承者の記載がないのも疑問です。

 長野県には長谷川流のやわらがあったと言われていますが、そちらではなく竹内流を学んでいたようです。


 なお、漢文を読めるだけの教養がないので「礬張」の意が上手く取れませんでした。竹内流の伝書にもなさそうで、一般名詞で「峻険」とかの意味なんだろうか。フレーバーテキストっぽいですね。


 目録まで書いていると省略してきた根源の巻なども訳すべきかと思ってきました。今後章の整理をするかもしれません。

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