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きらめき

掲載日:2021/10/03

朝方のキンと冷え、澄んだ空気が心地よい。


昨夜遅くに降っていた雨も、夜明け前には止んでいた。


雨の名残と、夜露とが、小さな球体になって草原や森の植物の上に留まっていた。


朝の微風によって軽く押されただけで、葉の上にぎりぎり留まっていた小さな球体が滑り出す。

ころころと小さな球体は転がって、ついには葉の端から空中にジャンプする。


ゆっくりと夜の色が薄らいで、柔らかなクリーム色とピンクの不思議な光が混じり合う。

やがて、朝の日が昇り、完全に藍色の名残が消失した。


昨日までに限界近く膨らんでいた蕾が弾ける。

ひとつ、ふたつ、みつ、よつ、いつつ。

小さすぎて人の耳には捉え切れない微かな誕生の音を響かせて。

まるで、ドミノの札が倒れたかのように、次々、次々、弾けて開く。

開いて、甘い香りを空へと放つ。

 

昼になったら現れる。

蜜を求めてやってくる。

空の向こうからのお客さん。

 

早朝からの準備は万端。開店時間までは、まだ時間がある。

花の個室のカフェスペース。

一番乗りは誰だろう? 

ぶんぶん、ころころ、かわいい、まるはなばち? 

それとも、ひらひら、しゃなり、シックで素敵な、からすあげは?


朝の微風がまた吹いた。

ころころ小さな球体が、押されて転げて、葉を滑る。

きらきら輝き、落ちていく。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小さな視点で描かれていて、可愛らしい作品だなと思いました。何だか清々しい気分になれます。
[良い点] 企画より拝読いたしました。 瑞々しいきらめきを感じました。 朝露って本当に玉のようですよね~
[良い点] あらかわいい! 集まってきたのは蜂か妖精か! きっと色んな存在が集まってるんでしょうね! 朝露!好きです! [一言] 仙道さん企画2からきました!
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