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第113話 狙撃と尋問方法

 アイテムボックスから出したはいいけど……魔力ライフルの使い方分からないってことに気づいた。


「…ねぇママ?」

「なに?」

「…どうやって使うの?」


 そう言うとマリアが呆れたような顔をする。

 し、仕方ないでしょ!アイテムボックスの肥やしになってたんだから!


「属性付与するなら、付与したい属性の魔力を少しだけ流しつつ、この引き金を引けばいいわ。これは威力調整できるやつみたいだから、このツマミを回して威力調整できるわ」


 ほうほう。見せながら説明してくれたおかげでわかりやすい。結構簡単だね。

 でも……


「……なんで知ってるの?」

「……色々あるのよ」


 なんだろうね…色々って。それ以上話すつもりはないみたいだから聞かないけど。


 とりあえず言われた通りに魔力を流す。

 ……うん。ちょっと流し過ぎで壊しちゃいそうで怖かったけど、流石女神が用意したものだね。壊れそうもないや。


「できそう?」

「うん。で、どうする?」

「そうね…」


 気配察知の反応は10。左右半々で扇状に広がっている。


「右を任せていい?」

「端から?」

「ええ」


 左はマリアが担当するようだ。

 私は魔力ライフルを右に向けて構える。スコープが付いているので、狙いはつけやすい。

 しかも重力や空気抵抗を考慮しなくていいから、細かい調整は必要ないらしい。楽だね。


「……いた」


 スコープ越しで見えたのは黒いローブを被った男。まぁ予想はしてたんだけどさ…なんで来た?


「それは後で聞きますか」


 雷属性を付与し、狙いを定めて、引き金を引く。

 するとパンッ!と乾いた音と共に、黄色っぽい白い光の弾が銃口から放たれた。

 その弾は真っ直ぐ、迷いなく、狂いなく、男へと命中する。

 命中した男は痺れるような仕草をした後、その場に倒れ込んだ。


「ふぅ……」

「……ほんとに初めてなの?」

「そうだよ?」


 まぁ射的は得意だったし、このためにあるような祝福(ギフト)も持ってるし。


「そ、そう……」


 なんかマリアから引かれた…。解せぬ。


「そう言うママだって当ててるじゃない」


 私が1人当てている間に2人も当てている。


「まぁ初めてではないから…」


 ……やっぱりそうなんだね。魔力ライフルの使い方を知ってたから当然かな。


「そう。……後で聞いても?」

「……あまりいい話ではないわよ?」

「それでもね」

「……分かったわ。これが終わったらね」


 マリアが魔力ライフルを構え直す。私も構え直し、残りのローブ男たちを痺れさせた。

 ………というか今更なんだけど、私が光学迷彩で近づいて痺れさせたほうが早かったね。


「中庭に集めるわよ」

「分かった」


 倒れた男たちの元へと向かい、一人一人手足を縛ってから転移させて中庭へと集める。そっちの方が簡単だし、早いからね。




「さて。集めたけど……フィリア、何してるの?」

「んー?魔道具探してるの」


 男たちのポケットなどをあさり、あの時使われた自爆用の魔道具を探す。またやられたら嫌だし、第一としてここで自爆されたらたまったもんじゃないからね。


「……あった」


 案の定、見つけた。透明な水晶のようなもの。またやられないよう調べていたから、間違いない。


「それ……自爆の魔道具?」

「知ってるの?」

「えぇまぁ…それを探してたのね」

「うん。前に自爆されて大変な目にあったから……」


 あの時翡翠が助けてくれなかったらちょっとやばかったかも。アンクルの効果は、物理()()が無効であって、あの自爆は攻撃とはみなさないらしいからね…。変なとこで役立たずだよ…。


「前……あったの?」

()()でね。そのせいで森の1部吹き飛んじゃったけど」


 あの森は結局直ったのかなぁ?行ってないし聞いてないから分からないや。


「そうなの…じゃあ情報は聞き出せなかったのね」

「うん。ちょっとしかね」


 分かったのは魔物を召喚して何をしたかったのか。そして裏にエルザではない神がいること。この2つくらいだ。


「じゃあじっくりと聞き出さなきゃね」

「……ママがやる必要はないんだよ?」


 このローブを着ているという時点で、私は使徒として問い詰める必要があると思っている。けれど、マリアがいちいちやる必要はない。


「私たちの家に来たのよ?必要あるかじゃなくて、義務よ」

「そ、そう…」


 まぁそれなら止めないんだけど。


「……あ、そうだフィリア」

「なぁに?」

「制限今外せる?」


 制限……あぁ、アンクルのことか。


「外せるけど…どうして?」

「魅了が役に立つわ」

「……こいつらを魅了しろと?」

「ええ。フィリアの魅了は強力でしょ?」


 まぁ確かに強力かもね。神印だし。


「そんなに効果ある?」

「あるわよ。口を割らせる分にはね」

「……分かった。でも、ママは私のこと見ちゃだめだよ?」


 同性ですら魅了するからねぇ、この目。


「フィリアを見なきゃいいの?」

「正確には目だけどね」


 私の目()見た人を魅了するだけなら良かったんだけどね…私の目()見た人まで魅了の対象だからね。


「……分かったわ」


 マリアが頷いたのを見て、マリアに背を向けてアンクルを外す。

 そういえば、アンクルを外で外すの物凄い久しぶりかも。最後は確か……翡翠と特訓したとき?だったかな。も、もちろんお風呂入るときは外してるよ!?


「へぇ。それが」

「み、見たらだめだからね?ほんとに」

「しつこく言わなくても分かってるわよ」


 マリアに言ったけど、私も見ないようにしなきゃね。

 さて。魅了でローブ男たちはどんなことを白状してくれるかな?









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