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主人公背景と転移まで


肌を焼きつける日差しの中で最寄りの駅まで歩いて15分。

時間どおりに来る電車に駅員に押し込まれる。

冷房は動いているはずなのだが、この人数の中ではほとんど意味をなさない。

20分ほど電車に揺られ目的の駅に到着する。ホームに降りると頬に風が当たり涼しささえ感じる。そこから更に歩いて15分。

そこにあるのが【私立 徳弘学園 秀星高校】である。

星の輝きのように優秀な生徒が集まるようにと、創始者が名付けたらしいのだが

それは運動部だけの話。

ここは受験勉強など一切しなくても入学できるような底辺高校なのだから。


高校に入り1年と数ヶ月が経つが、友人と呼べる人間は出来なかった。

グループの中に入り騒ぐことは苦手なこともあり、一歩引いた態度を取っていたら

完全に取り残されてしまい、かといってイジメられる様なことも無く、ただそこにいるだけの置物のように毎日を過ごす。

そんな僕に何故か毎朝話しかけてくるヤツがいる。

剣道部次期主将となる【高橋 皐月】だ。

中学時代からインターハイ常連、去年に至っては準優勝までしてしまう凄いヤツだ。

部活動での話や、休日に何をしたとか、果ては昨日の晩飯の話までしてくる。

ああ、とか、うん、と適当に相槌を打つだけの僕にご苦労なことだ。

昨日の晩飯?覚えてるかそんなもん。


話を聞くのにも飽きてきた頃、スライド式のドアを開け、先生が入ってきた。

起立、礼、着席。短いホームルームを行い、入ってきたドアから先生が出ていき

ドアがしまった瞬間に教室が足元から光り出した。

ざわつく教室内で、高橋が何か起こっているのかわからない顔でこちらを見ている。

僕はそんな高橋の顔を見ながら冷めた気分で、マンガで見たことのある展開だと考えるだけだった。

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