1.好きだから告白しようと思う。
中学3年生の最後の日、つまり卒業式の日に俺は告白しようと決めていた。 式が終わり、体育館の裏に彼女を呼び出した。
彼女の名前は「四条遥楓」細身で背が高い。身長は165cmくらいありそうだ。笑顔が素敵で、姉御肌で・・・つまるところ俺のタイプにドストライクだった。四条さんの本性を知るまでは・・・
「お、俺と付き合ってくれへん!?」
告白の仕方もわからない俺は、この短い言葉でしか伝えることができなく恥ずかしさのあまり俯いてしまった。
四条さんには戸惑いがあったのだろう。少しの沈黙があった。この時間はとてつもなく長く感じ唾も飲み込めなかった。
「フフッ」
俺は鼻で笑う声に反応し、顔を上げた。その笑い声は信じたくなかったけど四条さんから聞こえた。
(なんで笑われたんや!?)
その答えはすぐにわかった。
「それ本気で言ってんの?」
嘲笑しながら言われた。
「あんた知らないの?クラスで浮いてるって。」
(初耳なんやけど…)
俺はできる限り抵抗しようとした。
「でもそれはムードーメーカーとしてみんなを笑わせようとしてt」
「ムードーメーカー?w 笑われていただけだよ。男子からは受けが良かったかもしれないけど、女子は引いてたり馬鹿にされてたよ。」
(嘘や…)
「関西から転校生で馴染もうとしていたのかもしれないけど正直うざいとこあったよ。恋人としてはありえないって語り合ったなぁ。」
いじられキャラの俺だが「お笑い」には自信があったので耐えられなかった。 メンタルをズダズタに引き裂いてきた。半泣きだった。更に四条さん、いやこいつはトドメを刺してきた。
「それに私あんたみたいなチビありえないから。」
一番触れられたくないとこだった。どうしようもないし……大粒の涙が出てきた。俺は顔を俯かせ、バレないように顔を掻くようにして涙を拭った。
「じゃーねー」
そういうとこいつは立ち去った。
俺は泣き止み、気持ちを落ち着かせてから教室に戻った。
「お前泣かないって言ってたじゃんw」
クラスメイトの1人に言われた。意味がちげぇ。
読んでいただきありがとうございます。
誤字やこの部分がわかりにくかった、こういう表現にしたらもっとわかりやすい等指定していただければとても嬉しいです。