転生、そして再臨【努力】part4
絶望に打ちひしがれた亮太。
策はまだあると魔法を学ぼうとするが…!??
「まず、一つ確認したいことがあるのですがいいですか??」
「ん、どうした」
返事を聞かずにヴェイグは部屋の壁に向かって拳大の黒い炎を撃ち放った。
ドゴォオオオオッ!!
そんな感じの騒音がするだろうと、耳を塞いでいたが、
「…ん?」
静寂。
さっきは瓦礫が飛んでくると思い怖くて目をそらしていたがよく考えたらこのステータスで死ぬことはほとんど、と言うより忘れていたが能力でダメージ自体を受けないため、堂々と見ることにした。
続けざまにヴェイグが水、光、闇、と様々な系統の魔法を壁に放つ。
と、ここでさっきの静寂の正体が判明した。
なんと、壁が魔法を吸収しているのだ。
「よし、ちゃんと機能してる」
「え、なにこれ無理ゲーなの?無理ゲーじゃん」
ヴェイグはこちらを向き直りこういった。
「ここ、玉座の間の物は魔法を吸収します」
「しかし魔術を極めたこの私、その上この家の人間ですから、制限解除、ということも出来ます」
そう言ったヴェイグは壁に手を振り、もう1度、水魔法を打ち出す。
すると、なんと壁が砕け散り、外側が見えた。
おお!ここに来て初めての外の世界!
行ってきまああああす!!
「ちょ、ちょっと!?そっち行ったら魔獣に喰われて死……なないなら喰われてもいいか」
思い切り、空いた風穴に飛び込む。
これで俺も晴れて自由の身!
「あ、フラグ立てた」
次の瞬間亮太は玉座に座っていた。
「だから!!なんでなの!?」
「想定のうちといえば想定のうちではありますが…やはり驚きますね。何故このようなことに…」
彼が壁に向かいエネルギーのようなものを放出、すると僅か3秒ほどで壁は元に戻った
「ああもうわかったよ!俺はここから出られない!」
「魔術は?」
「やるよ!教えてくれ!」
こんな所で文鎮のまま過ごすのは嫌だ!
でもここからは出られない。
ではせめて、せめて魔法が使えれば、少しは生活が楽しいのではないだろうか。
ここからはただの我慢比べではない、頭を使うのだ。
これからどうなるのだろう、そう思いながら亮太は溜息を吐いた。
魔法使いたい
(´°ω°`)