転生、そして再臨【努力】part3
前回までのあらすじ
箸を折ったところからまた更に鍛錬に励んだ亮太。
ようやくの思いで自由に動き回ることができるようになり、いざ部屋を出よう。
そう思って扉に手をかけた彼は直後、扉とは正反対、玉座に座っていた。
「……?」
今何が起こったか、我が身に起こったことなのに検討もつかない。
このままではヴェイグがここに来てしまう。早く行かなければ。
そうしてまた扉に手を掛けたが…
「!!」
玉座に鎮座。
「な、何が起こっている!?」
そうして、何度も。何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度もーー
「どうされました?」
「ハッ!!?」
どうやら失神していたようだ。場所は勿論、玉座の上。
「また立てなくなったんですか?脳筋から馬鹿に転落ですか??」
「う、うるせえ!!」
「ではどうしたのです?」
「なんでもないよ」
「なんでもないことはないでしょう?物理的な負荷には無敵なんですから。さあ、言ってください。何があったんです?」
「動けるよ…やっと、やっとの思いで動けるようになったんだ……」
悔しさがこみ上げる。
「出られない…出られないんだ……!この部屋からっ!!」
そう叫ぶとまた亮太は扉に全力疾走……いや、突進してーー
「なっ…!!」
玉座に泣きながら座っていた
「ほら……な?」
「このような現象…私にはなんの制約もないのに…聞いたことがありません」
「あれをしてもダメ。これをしてもダメ。俺はなんでもやったよ」
それを聞いた亮太はまた失意の底に沈んだ。だが、彼もそれだけで終わる男ではない。
「そうやった結果がこのザマだ」
「……」
「壁を、ぶっ壊す……呪文を、俺に呪文を教えてくれ」
「わかりました、すぐに準備にかかります」
亮太は魔法にかけてみることにした。
ループ系の空間って怖いですよね。
(ノ)・_・(ヾ)