転生、そして再臨【努力】part1
前回までのあらすじ
思春期の男にとっては残酷すぎる魅力:-測定不能というステータスをまざまざと見せつけられた亮太。
異世界の美の基準が元の世界と違うことを嘆く亮太は椅子からだけでも立とうとトレーニングをしようと固く決意する。
「ふっ……んぐっ!!」
力を入れすぎて歯が鳴る。もうかれこれ20000回は休憩なしでトレーニングを続けている。
風呂はヴェイグが水系統の魔法でどうにかしてくれるしトイレは簡単な空間魔法を教わり、応用して事なきを得ている。
たとえ身体が壊れようが壊れた事実は改変される。
疲れはするが無制限にトレーニングは続けるつもりだ。
そうして500000回を超えた辺りだったか、変化が起こり始めた。
「…!?」
椅子から数センチ離れられたのだ。
「やったああああ!」
歓喜の声を上げるのも束の間。
扉が開き、なんと凄まじいスピードでこちらに向かってフォークが飛んで来た!
「えっ!?なんで!!??」
マズイ!どうする!??
と、亮太はとっさに機転を利かせた。
「オープン!!」
亮太の目の前に光のパネルが現れる!
そして……
フォークは光のパネルを難なくすり抜けそのまま亮太の脳天へ向かう。
そして防ぎきれない亮太はそのまま脳を貫かれた。
「お食事の時間ですよ」
どうやら今のフォークを投擲した犯人はヴェイグらしい。許せぬ。
「分かる!?死んだよ!?死ぬ度に人として大切な何かが欠落していく気がするよ!??」
「あらあら、死んでないではありませんか」
彼は何食わぬ顔で食事を運んでくる。
この能力、だんだん命に対する考え方が麻痺してくるから恐ろしい。
だが相変わらず痛みには慣れない。
「それで、レベルはどれくらい上がられたのですか?」
「あ、それ確認させたかったのね?」
「ええ」
「それだけで殺しにかかってきたよこの人怖い!!」
「飯が覚める前に早く確認してくださいよ??」
「わかったよ!オープン」
雪見・ウロボロス・亮太
Level:40(max999)
体力:10010
魔力:7000
筋力:50000
賢さ:6
素早さ:1250
魅力:-測定不能
経験値:560000
所持金:0
能力
死神の過保護:ダメージを受けない。無力化不可能。たとえコンクリ詰めにされても改変され脱出。
「嘘だろ!!??」
「良かったじゃないですか!筋…力が……50000」
「賢さが1しか上がってねえ!しかも以前魅力は-で測定不能!」
「あっ、そっち!?そっちなの!?脳筋ってやつですかね!」
「ああーっ!言いやがったな!こいつ、俺が静かに胸に秘めてたこと言いやがったな!」
「冷めないうちにー食べましょー」
ヴェイグは棒読みでそれを言ってのけると黙々と飯を食べだした。
「ちっくしょおおおおお!」
箸を持つ、が
バキッ
「はっ?」
まだまだ苦労は終わらない。
報われない亮太( _´ω`)_