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7月・・・。文宮が留学して行って1ヶ月たった。それから1つ変わったことは、文宮と前より仲良くなったこと。手紙を交換したりしていること。離れてしまったからこその事なのかなあって、いつも思うようになったよ・・・。
しかし、お金持ちって大変なんだなあ。行きたくもない留学させられてさあ。私なんか、留学したいとは思わないけど、奇跡が起きない限りこんな事は起きないんだろうなあ・・・。
はっ!やば、授業中なのに考え事しちゃってた。あーんどうしよっ!テキスト終わらないよう!!急げ急げ!
キーンコーンカーンコーン・・・・・はあ、ぎりぎり終わったあ!よかったあ、ふう。
「これでおしまい、礼。」
「ありがとうございましたあ。」
ふううううう。おわったあ。
「杏南あ。終わったねえ。」
「うんほんと。終わったあ。」
絢乃とは本当に仲良くなって、なんと家まで入れてもらったほど!やったあ。イエイイエイ!!
「はあ、なんか佳音がいないと寂しくない?」
「え?うん、寂しくなったね・・・。」
前は、友達なんて思ってなかったけれど、いざいなくなって、手紙交換したりすると、ほんと寂しいって感じるなあ、こういう時・・・。
「ね、今度、佳音のところに行ってみない?」
えええええええええええええええええええええ!
「そ、そ、そ、わ、わ、わ、私そんなお金無いってーーーーーーー!!」
「何言ってるのよお、杏南!文宮家に行くの!日本の!」
「へっ!・・・・・あ、そうなの。でもなんで?」
「パーティーがあるの。佳音の留学記念で。遅いけど・・・。やるの。そこには、佳音のお友達なら誰でも行って良いのよ。どう?行きましょうよ。」
「え、あ、うん。ぜひ行かせてもらう!」
「わかったわ、ちなみにドレスコードは、「着飾り」ねっ!ちゃんとしたドレスを着ていかなくちゃだめなの。着物でも良いんだけれどね。」
ええええええええええええええええええええ・・・。
うっそ、ドレスなんて、持ってないですよおおおおお。があああああん。
よし・・・・・・・・・。正直に言おう・・・・・。
「あの、ね、ドレスとか、持ってないの・・・。」
「あ、そうなの!じゃ、私の貸してあげる!似合いそうなの、いっぱい持ってるから!」
え・・・・・、スゴ!
で、ついに今日に至った・・・。今いるのはちょーでかい絢乃のお家。
ピーンポーン
「ハイ、お待たせいたしました。どちら様でしょう?」
ひーーー。なんか知らない人の声!緊張!!
「あ、絢乃さんと同じクラスの・・・ゆ、夢河ですっ」
「あ、お嬢様のお友達ですね、少々お待ち下さいまし。」
前は杏南が出てくれたんだけど・・・。今のはメイドさんだったみたい。それにしても、お嬢様って呼ばれてるってすごいかも・・・。
ききーーーーーーー。
「いらっしゃい、杏南!さ、入って!」
「あ、うん。おじゃましまーす。」
2回目だ。家に入るの。
「あれ?この前連れて来てた。オチビちゃんは?」
「ああ、妹と弟なら、おじいちゃんが見てくれてる。友達は大切にしなさいって出してくれたの。」
「そうなんだ。ふふ、いいおじいちゃんね。」
「ありがとう。おじいちゃん喜ぶわ。」
はあ、こう言う会話って、家じゃあんまりないからな。楽しい!
「私の部屋いこっ」
「うん。」
「早紀姉さん!お茶お願いね。」
「分かったよー。お嬢様。今すぐに!」
タントンタントン階段を上る。
「早紀姉さんって誰?」
「メイドさん。赤和早紀って名前の25歳なの。メイドさんなんて呼ぶのいやだから、姉さんって呼んでるの、それに私、1人っ子だからさ。」
「ふうん・・・。そうなんだ。」
こんな色々話してたら1時間たって、いま、やっと、部屋のクローゼットに向かっていくところ。
「好きなドレス選んで!あ、私のはこれね!」
うわあ、可愛い!赤のワンピに黒リボン、黒の七分丈ボレロが本当に合ってる。
「すごいーーー。可愛いね!私も選んでいいの?本当に」
「良いよーーー。ささ、えらぼ。私も手伝うよ。」
「うん」
でも・・・・。10着くらいある。うーーーーん・・・。あ、あの白いやつ!
「よいっしょっと・・・・。」
「あ、それ可愛いよ。似合うと思って、真ん中おいといて正解っと。」
「おみとーしだったの。」
「ううん。ただ私も好きだから。」
へえ。そうなんだ。でもこれ、ノースリーブの、薄手だからなあ。こんだけじゃ、いくら夏だって、寒いわ。なんかはおるものを・・・。
「ね、そういうボレロみたいなのある?」
「あ、うん、あるよ。ちょっと待ってて!」
1分位して・・・。
「お待たせえ。これ、それに合いそうなの選んできたわ。」
「ありがとう。」
どれにしよう・・・。5着・・・。迷うなあ。あ、これ、なんかこの薄いピンクの可愛い。
「決めたあ。ありがとうね!」
「ねえ、それあげるよ?」
「ええええええええええええええ!うそ!いいよお、私が持ってたら宝の持ち腐れで・・・。」
「そんなことないよ。それに、また一緒にパーティー行けるように!」
「・・・・・・本当に良いの?」
「うん。いいよ」
「・・・・・・ありがとう。うれしいよーーーー。」
「早く、着よう!パーティーあと1時間で、始まるよ。」
「あ、うん!」
よーし、いざパーティーへ!!!!




