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マリアナ物語  作者: hapy
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「ごきげんよう、皆さん」

でた。お決まりの決まり文句。この学校入って1週間経つけどこの挨拶には全然慣れない。

理事長にぺこっとおじぎすると、私はすたすたと教室に向かった。

ここは東京白金セレブの街にでんと校舎をかまえる私立聖マリアナ女学院。偏差値70の進学校でありながら、究極のお嬢様学校だ。

そんな学校に通っていて、毎日を地味に過しているのが私、夢河杏南(ゆめかわ あんな)高1である。勉強とスポーツだけは得意で、一応授業料免除の特待生。でなきゃ、こんな名門校通ってない。

私は中学までずっと公立で、こういうお嬢様系はまったくだめ。だから、話も合わないし、友達は少ない。そんな私が何でこの学校に入ったかっていうと・・・。ずばり!東大に入るためである。この学校は東大進学率が、日本の高校の中で日本1なのだ。私には、東大に入って、経済を学んで、大会社を築くという夢がある。その夢を叶える第1歩として、この学校に入ったのだ。

っと、こんな事考えてる場合じゃなかった。教室いこっ

がら、教室に入る。

「夢河さん。ごきげんよう!」

はあ、でたでた。学校1のお嬢様、理事長の娘で、帰国子女。有革奈絢乃ありかわな あやの。少しウエーブのかかった長ーい髪に、おにんぎょさんの様な顔立ち。頭脳明晰、スポーツ万能なんだから、ほかにはいない究極のお嬢様ね。

「ご、ごきげんよう。有革奈さん。早いのね。」

「今日は早朝生徒会があったから。」

「そう。ご苦労様。」

そういって、私席に着く。はあ。朝からきついな・・・。

「朝から暗い顔していますわね。杏南さん。絢乃のこと、苦手ですの?」

隣から声がした。うわっ、いたんだ文宮佳音(あやみや かの)。びくったー。

文宮佳音は一言で言うと大和撫子。しかも親は華道の家元に日本舞踊の師範って言うんだから、凄い人。頭も有革奈より良い。

「う、ごきげんよう・・・、文宮さん。まあね。ああいうタイプは苦手なんだ・・・。」

「絢乃は幼稚園時代から一緒ですけど、悪い人じゃありませんわよ。ただ、ちょっと人懐っこ過ぎるんですわよねえ・・・。」

一人でため息ついてるよ。はあ、全然ついていけないわよお。もう、早く卒業したーい!

ちりりりりりりりりりん。授業開始のチャイムが鳴った。あれ?もうそんなに時間たったんだ。

教科書やノートを机の上に出して、鞄を机の横にかける。

ちょうどそのとき、通称マドンナ先生が入ってきた。

ふん。先生の授業中の仕事はテキスト配って時間を気にしてるだけでしょ。後、分からないとこだけ解説もらって、授業終了。塾と一緒。

はあ、今日のテキストの説明だ。なになに・・・。ふーんそういう解き方ね。分かった。

・・・1時間後。

「今日の授業終了。終わんなかった人は、明日までにやってきてね。」

先生が出て行く。何言ってんのよ先生。特別選抜クラスの私たちがあんな簡単なテキスト、1時間の間に終わらせなかったと思う?45分もあれば、楽々終わるわよ!

文宮佳音も同じ事考えてたみたいで・・・。

「全く。馬鹿にしないでいただきたいわ。あんな問題1時かかからないですわよ。30分で十分ですわ!」

えっ30分?私30分じゃ無理かも。さすが大和撫子・・・。あ、有革奈が来た・・・。

「ねね、佳音。さっきのテキスト、簡単だったわねー。先生も、もっとましな問題なかったのかしら。」

「絢乃もそう思います?あんな問題、中等科の生徒でも、解けてしまう子いますわよ。」

「そうよねー。ああ、つまんない・・・。」

ええーー。じゃ、聖マリアナの中等科生ってそんな頭いい人いるの!?ひえーーー。

はあ、この先、私の高校生活はどうなってしまうんだろう・・・。

小学生の私が書いた、生意気な物語ですが、これから宜しくお願いします。

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