心療内科
2話目です。ほんとは早く幸吉を活躍させたいのですが、何せ鬱になってもらわないといけないので‥‥‥
しばらく我慢して読み進めて下さい。
「横浜未来心療内科か」
このての病院は、地名か医師名、希望の持てそうな病院名が往々にしてついている。俺が選んだ病院もその類にもれてはいない。
しかし、まだ9時前だと言うのに20席ほどある待合室はほぼ一杯。
貧乏揺すりで靴音の絶えない奴。
直立で何やら指先確認を‥「電車が入ります!皆様黄色い線の‥‥」
なるほど、時々いるな。
背筋をしっかりと伸ばし一点を見つめ、(おい、お前はどこぞの武士か?)まばたきの異常に少ない奴。
鬱って流行り?もしくは皆さん俺と同じ?
「後藤幸吉様、診療室にお入り下さい。」
「今日はどうされました?」
(はずれた!予定ではブラウスの第2ボタンまで外した膝上20センチタイトスカートの‥‥)
「どうされました?」
「最近眠りが浅くて、あと、通勤電車に乗ると急に便意が‥‥‥」
「平均の睡眠時間は?便意は我慢できないくらいですか?」予想を見事に裏切った室長と同い年くらいの壮年医師が、伊武○○さながらの声で聞いてくる。
「五時間位ですかね。便意は~、どうしても途中下車してしまいます。」
(嘘で~す。毎日たったまま寝てます!そうでないときはスマホでパズルゲームで~す)
「ふ~む、お仕事の内容を聞かせていただけますか?」
「仕事はお客様相談室でお客様から電話対応を‥‥」
「それか!」
(おいおい、いま笑ったろ!絶対笑ったろ!これで「よし、解った!」なんて言ったら人気番組のスピンオフ主人公だぞ)