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名も無き星の冒険者  作者: 流水斎
ゲームとしての、ルール
81/85

キャンペーン:ヒドラは花園の向こうに・前篇

キャンペーンの概要(HP・掲示板形式で五話のキャンペーン。会話形式なら三話のショート・キャンペーン)

 飛龍研究の為に訪れた学生一同の前に、巨大なヒドラが現れる。

ヒドラは危険生物であり、学生たちでは到底勝てる相手では無い。

この為、教師が時間を稼ぎつつ…、捕食されつつある飛龍の保護に努める事になる。

(ここでのヒドラとは、生物を生成する段階で遺伝子の一部が異常を起こし、奇妙な進化を遂げたモノを挿す)



第一話:飛龍を求めて

第二話:花の階段

第三話:ヒドラの出現!

第四話:空中庭園へ

第五話:花園の向こうに…


 基本的にタイトル通りの内容で、参加プレイヤーが予想し易い直球になります。

ホームページや掲示板で説明するウェブRPG形式の場合は、見難いので五話構成ですが

実際に出会って会話するTRPG形式では、解説と地図で済む為に、三話程で終了するでしょう。

当然ですが、NPCである教師は危険生物への時間稼ぎ・居住区へ行かせない為の広域保護…などの理由で手助けは出来ません。


参加功績点:各話1p

目標達成点:飛龍の確保、ヒドラ誘導、源流の調査、ヒドラ退治。各クリアごとに1~2p

クリア・ボーナス:飛龍をペットとして扱う許可(5p必要)


『飛龍』:ヴィーヴィルまたはカーヴァンクル・エア

 アイテム価値としては、ペット・レベルのNPCであると同時に、風のモジュール属性を持つ。

この為、意思の疎通が必要であるものの、通常のモジュール属性(5p)よりも若干価値が高いと思われる。

当然ながら、聖職者の能力でルールを与えている場合は、意思の疎通を測る必要は無い。


/第一話:飛龍を求めて

 飛龍を求めて『谷』へ向かう一同が、植物の急成長を目撃。

この植物を利用すれば、谷の周辺で移動する事が容易くなる点という事を周知するまでの話になります。

キャラメイクの時間もあると思いますので、ウェブ形式・対面TRPG形式共に、1話でかなりの時間が経つでしょう。

基本的には、急成長する植物を通して世界観の説明、およびルール説明に当てられる事に成ります。


 以降はキャラ目線での解説になります。


『鉄仮面先生』

「それでは飛龍の居た谷へ向かいますけれど…、準備の方は大丈夫?」


『ナデシコ』

「問題ありませんわ。飛龍ちゃんと一緒に飛ぶ為の箒も用意しましたし、これがあれば途中の障害すらなんのそのですわ」


『委員長』

「貴女がモフラーだとは知らなかったなあ。それはともかく、捕縛用と移動用の術式は用意しましたので、早速向かいましょう」


 最初の判定は、高低差のある場所の移動判定になります。

基本的には、体力を使った判定。

肉体・パワーの能力値をベースに、副能力値である体力を合計した数値で、全員が目標値10を出すまで時間が掛かる事にします。

この時、得意な人が非力な人を助けるならば、得意な人に-2の修正を与え、不得意な人に+2の修正をあげても良いでしょう。

また、全員が飛行手段を持つなら判定免除、飛行+浮遊呪文で代用するならば、呪文構成の判定で、体力判定の代用が出来ます。


ここで重要なのは、判定に使う能力・副能力の事、有利になるプレイングの事、呪文で代用が出来る事の説明になります。


体力:(肉体+パワー+体力)

呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)



 そして最初の傾斜を越えた時、一同の前に不思議な光景が現れる。

それは四方八方に伸びる蔦の壁で、谷の岩盤が見え難いほどであった。


『鉄仮面先生』

「これはどう言う事ですの?」


『委員長』

「開拓初期の植物は、異常に成長が早くて…。いまでも1ヶ月もあれば地形が怪しい程だけど…。これはちょっと異常かな」


『鉄仮面先生』

「…少し目的が変わってきそうね。私達の目的自体には変わりないけれど、『問題』が起きたら、簡単な調査だけでもやっておかないと」


『ナデシコ』

「問題ですか?そんな物は、私達の力でチョチョイノチョイですわ」


『委員長』

「もー。そんな事を行ってる場合じゃないでしょ?ほら、先生も言ってたじゃない。危険生物を源流の方へ追いやったって」


『鉄仮面先生』

「そう言うことね。と言う訳で、私はいざという時のフォローに回るから、手助けは期待しないで頂戴。危険生物に出会ったら即撤収、いいわね?」


『生徒一同』

「了解しました!」


 ここから、先生は探知系と防御による保護になりますので、協力や意見を仰ぐ事は出来なくなります。

(という名目で、強いNPCがPCの代わりに行動しないようにしておきます。冒険の主役はあくまでPCですの)


『委員長』

「とりあえず植物の調査をしながら行きましょうか。私は遠視するから、ナデシコはサンプルをお願い出来る?」


『ナデシコ』

「承知しましてよ。この周囲で採れる物に加えて…、高い位置の物でも採りに行きましょうか」


 ここでの判定は、全体把握・サンプルを採って、判断出来る行動に成ります。


体力か器用の選択判定、または遠視・浮遊の呪文なら呪文構成。

続いて、記憶力か判断力の選択判定となります。


 体力か器用の目標値10

体力:(肉体+パワー+体力)

器用:(肉体+テクニカル+器用)


呪文の場合は呪文構成

呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)

コマンド:(雷または風)


『委員長』

「ちょっと、あそこ見て…。もしかしなくても花の生えてる峡谷全体が…」


『ナデシコ』

「花で覆われて…。花で出来た階段になっておりますわ。良かったですわね、体力を使わずに…あんなに華麗な道を登れますわ」


 ここまでの概要と、ルール説明を終わった段階で第一話を追えます。

第一話は練習用なので、功績pを1p得て終了と成ります。



第二話:花の階段

 蔦で覆われた岸壁は、思いのほか厚い。

ということは、人間のみならず色々な生物が行き帰できてしまうと言う事だ。

これが人里の中であれば良い事なのかもしれないが、既に郊外から辺境に踏み言っており…。

どんな生物がやって来るか判らないのが、非常に危険な事であった。


戦闘ルールの把握と、キャンペーン・ボスのお目見えまで。

どのような内容に話が続くかの伏線を拾いながら、花の階段を登って行く事に成ります。


『ナデシコ』

「花の階段を踏みしめて花園へ向かうだなんて…。まるで夢のようですわ」


『委員長』

「夢見る乙女モードなのは良いんだけどね、しっかり確かめないと…。踏み外し足り、変な生物に襲われるよ?」


 花霞が漂う幻想的な道を登ることは、良い事ばかりではありません。

花霞自体に問題はなくとも、足元が見え難く、花の香りに引き寄せられて様々な生物がやってくるのですから。


素早さ・判断力の複合判定。達成値は低い物の、両方の成功が必要になります。


 素早さと判断力の複合判定で5。

素早さ:(肉体+スピード+素早さ)

判断力:(メンタル+スピード+判断力)


 生物が隠れているのが判るので、成功した場合は記憶力の判定ですが、実験で使うとある薬の材料になるので

呪文構成(-5)でも判定する事が可能です。


記憶力か呪文構成-5で目標値10

記憶力:(メンタル+テクニカル+記憶力

呪文構成(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)-5


『ナデシコ』

「花園から蜜蜂がやってくるのは定番ですけれど…。少々大き過ぎはしません?それと、これが危険生物ではないですわよね?」


『委員長』

「…この蜜蜂は薬の材料や、儀式呪文に使う蜜蝋とかの資料で見た事あるから、違うんじゃないかな?」


『黄金蜂』ゴルディオンx8体

 1m近いサイズと蜜蜂というには非常に大きく、人間が襲いかかられると命にかかわる。

当然ながら、植物の蜜などを精錬する為に調整された種で、野生化させてあるものの、危険生物ではない。

本来であれば刺激せぬことで、戦闘が避けられる生物であるが…。この時点では過敏に反応しており、何者かの影響を受けて居るモノと思われる。

ちなみに戦闘力はあるものの、1体毎はそれほど強いわけではない。


HP:18 MPなし。飛行

命中8、回避8、装甲0。ダメージ2d6-1


『委員長』

「…ふう。範囲攻撃を作って置いて良かったかな。でないと、ナデシコはともかく、私の方が大変な目に…」


『ナデシコ』

「そんな事を言っている場合ではありませんわ!あそこに飛龍ちゃんが…毒でしょうか?」


『委員長』

「蜂のアレルギー、ううん。何か別の生物の毒?私の手持ちで分解できると良いんだけど…」


 飛龍を苦しめているのは、難易度の高い毒だと推測されます。

ここでうまく特定できれば解毒にボーナスが入りますし、死亡したとしても…死体を持ち帰れば研究する事で、次回以降の修正は得られるでしょう。

ボーナスが得られる事はほぼ確定しているので、判定の結果は飛龍の生死、および確保任務が1回目のチャンスで物に出来ると言う事に成ります。


 記憶力の判定で10を出すと、次の判定で目標値を-5できる。

記憶力(メンタル+テクニカル+記憶力)


 解毒呪文の判定(所持していた場合)で、目標値20

呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)


修正値

記憶力判定での成功:目標値-5

回復剤の使用:目標値-1

解毒剤の使用:目標値-2

動物由来の毒と推測:目標値-2

植物か鉱物由来の毒と推測:目標値-2


『ナデシコ』

「まさか、ミミズからとった回復剤が役に立つ日が来ようとは、思いもしませんでしたわ」


『委員長』

「アレ、とってたんだ…。酷い目に有ったし、てっきり捨てたかと…。まあいいけど、…危険生物が源流から谷に下りて来てるみたいだね。気を付けないと…」


 飛龍の生死がいずれになるにせよ、次なる脅威がやってくる事に成ります。

 素早さと判断力が基準というのは変わりませんが、警戒している事で判定が、複合判定から単独判定に変わります。


 素早さと判断力の判定で5。どちらかが成功すれば問題無い。

素早さ:(肉体+スピード+素早さ)

判断力:(メンタル+スピード+判断力)


『委員長』

「何あれ!?ミミズ…ううん、何かの触手見たい」


『ナデシコ』

「それにしては、あの牙とか、頭に見えなくも無いですわね。…本当に頭なら。砕き易くて助かるのですけれど…」


 花と蔦の階段の下からやってくるのは、蛇の頭の様な物体です。

それはヒドラの持つ複数の頭の一つで、部分ながら強力な力と、再生能力を持っています。

この頭へ対処して、ヒドラの脅威を知った所で、第二話の終了と成ります。


『謎の頭』ヒドラ・ヘッド

 変異生物ヒドラの持つ頭の一つで、異常な細胞分裂によって増えた複頭になります。

知能は無く、見つけた生物を捕食し、栄養に変える為の端末程度の力しかもっていません。

ただし、本体の再生力が物凄いので、非常に倒し難い相手となります。


HP100、MPなし

命中10、回避0、装甲3.ダメージ2d6+2.毎ターン終了時に5p回復する。

特殊能力:毒の牙

攻撃を受けた場合、体力による抵抗値10へ成功しないと、解毒目標値20・毎ラウンドダメージ2pの毒を受ける。


 なお、参加人数ラウンド戦った後でならば、撤退する事も出来ます。

倒した場合は毒と、再生能力のデータを得る事ができます。


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