シナリオ:飛龍の居る泉、現地篇
前回、終了時に行った判定
・記憶力と判断力の選択判定
記憶力:(メンタル+テクニカル+記憶力)
判断力:(メンタル+スピード+判断力)
/風の無い森
現地入りして、森の調査を始めた一同の前に奇妙な現象が訪れる。
最初は違和感であったが、それは次第に大きくなり始めて行く…。
『委員長』
「あれっ、ちょっと変かなあ?」
『ナデシコ』
「どうかしましたの?風が無いから蒸し暑いくらいの差ですけど…」
前の回にあった記憶力・判断力判定に進んで行くと、違和感を覚え始めます。
その正体は、強い風が無い事。それ自体は普通なのですが…。
『委員長』
「風が無いと飛びにくいんですよね。…少なくとも労力が多くなるはずです」
『鉄仮面先生』
「ひとまず村に行って、この季節だけの話なのか確認してみましょうか。定期的に程良い風が来るなら、おかしいと言う程でもありませんから」
当然のことながら、風が無い地方では飛行する生物は上手く飛べません。
勿論、無理すれば普通に飛べるのですが、毎日の食事には困る事でしょう。
たまたま今の時期に風が無いとか、安全な場所だから繁殖に来てるとかであれば問題がないのですが…。
/実のならない花
村に辿り着くと、途方に暮れて居る村人と出逢う。
もちろん、農作業用のNPCドローンと間違えた訳ではない。
なんでも、風が吹かなくなって花粉を付ける作業に影響が出て居るのだと言う。
『ナデシコ』
「花粉を手作業で付けるのは大変ですしね。近くに同じ作物があるなら、風に期待…じゃなくて、風で運ばれる匂いに釣られて虫がやってこないと困りものですわ」
『委員長』
「と言う事は、気流の流れはちゃんとあるけど…。最近になって止まってしまったと言う事かな?飛龍の噂が最近出た事を考えると、元居た場所に飛ん帰る事ができなくなった?」
『鉄仮面先生』
「風が止んだ問題を解決するのに、飛龍の噂をまくのは遠回りし過ぎね。…これは本当にいそうな気がするわ」
ここで得られる情報は、風が吹くサイクルがおかしくなっている事。
概要としては
1:風にのって、かなり遠方からやって来くる。
2:逆風に乗って帰って行く。
3:現時点で逆風が吹かない為、帰る事が出来ない。
と言う点までが、前回の判定と現地での描写で判明します。
『委員長』
「と言う事は、逆風が吹かない今の内なら発見と把握が出来る。ということですね」
『ナデシコ』
「逆風が吹かないのは皆にとっての迷惑、それの解決に協力すると言えば、村人たちの心象も良い方向に成りそうですわね」
『鉄仮面先生』
「ではその路線で行くとして、逆風を吹かせている場所の確認、そして泉の周囲で飛龍を観察する段取りが必要になりますね」
風について無視しても、森に入れば高い確率で対象を発見できるでしょう。
真面目な話をすると、具体的にこんな流れの説得物を行う必要はありません。
ただし、交渉がスムーズに行く流れの材料、次回以降に探索する為のボーナスになります。
(数値で言うと、+2~5の有利になったり、簡単な判定が不要になります)
想定A:逆風の流れを取り戻す路線。交渉・探索が有利になる
判断力か、呪文構成-5で選択判定。目標値10。
どちらかで成功すれば調度良い風が吹いた場合、あるいは呪文で強化して弱い風に乗る場合の想定で
その場所に関する話をすれば、後は村人の方で詳しい地形を結び付けてくれます。
呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)-5
判断力:(メンタル+スピード+判断力)
想定B:風などは無視し、そのまま泉へ探索に行く。
記憶力と判断力の複合判定。目標値5。(探索なので勇者は有利)
両方の判定に成功すれば、人と奇妙な足跡が交錯している事から…、村人が何処かに誘導しているのではないか?
かくまっているとしたら、村にとって有益であるか、あるいは飛龍とは関連し難い姿ではないかと判ります。
説得の為の材料を用意しないので、ボーナスはありませんが、対象生物を想定する為のキーは揃って来ます。
ABのいずれか、あるいはその他のルートであっても、ここでの状況は変わりません。
探すべき謎の生物は、別種の存在として村人によって保護されています。
サイズ的にも、外見イメージ的にも、飛龍ではなく愛玩動物系であるため、殆どの村人には想定外。
巨大な猫から中型犬サイズの、モフモフとして翼を畳んで置ける…。
想像上の生物としては龍というよりは、カーヴァンクルに翼を付けた様な近い外見です。
/村での話と、花畑の谷
逆風の話をした場合、その場所に峡谷がある判明。
そこには一面の花畑があり、果樹園と同じタイプの野生種があるため、非常に助かっていたと判ります。
泉へ先に行って調べた場合は、見慣れない愛玩動物を何人かの村人が可愛がってる様子を見る事が目に着きます。
その事を尋ねれば、風が抜けて来る峡谷に同じ生物が居るので、きっとそこから遊びに来ているのだろうと話してくれます。
どちらにせよ、大凡の流れについての確信を得る事が出来ます。
ここで特定して帰る場合でも、最低限の成功(+1p)は得られますが
谷の調査と改善で、大きな成功(+2~3p)が得られるでしょう。
調べる場合は、呪文構成か判断力の目標値20。
ただし、繰り返してデータを経たり、村人の協力を得た場合は、目標値が15に下がり、かつ有利な判定になる(+2~5)
呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)
判断力:(メンタル+スピード+判断力)
『ヴィーヴィル?』
『カーヴァンクル・エア?』
ちょっと大きめの猫から、中型犬サイズの長毛の動物。
翼は長毛の中に仕舞い込む事ができ、そのままの重量的には長距離飛行どころか、飛行自体に適さない。
この生物は、簡単なモジュール呪文を使用可能なので、自分に浮遊の呪文を掛けた上で風に乗って移動している。
飛龍というイメージからはかけ離れているが、カーヴァンクルが龍の一種であったら…という見地でなら想定内の外見。
谷に関して協力し、詳しく調べた場合は
雑食性の生物で、野生の果実を食べて過ごすが、繁殖や休眠期の前などは魚などを求めて泉にやって来るらしい。
この毛玉生物自体が花粉を運ぶが、谷に住む蜂などを追い散らして風に載せる為、村側へ蜂がやって来るきっかけにもなっている。
/谷での出来ごと
最低限の成功は果たした。あるいは、確信していないものの、説得の材料として谷の調査を行う場合は
峡谷と花畑を目指して移動する事になります。
基本的には谷へ行って、どんな作業をすれば峡谷を抜ける風が元に戻せるかを調べれば十分です。
『委員長』
「結構…というか、私にはキツイかな。ナデシコ、体重を軽くするから少し乗せて行ってくれる?」
『ナデシコ』
「構いませんけれど…。呪文に頼らず、少しダイエットなさっては?良い体力作りになりましてよ」
体力判定で移動を行う物の、飛行・体重軽減系の呪文があれば呪文構成でも判定可能(MP消費アリ)
体力:(肉体+パワー+体力)
呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)
コマンド:風(浮遊)、または氷(逆転)で体重指定
高い1回の判定、あるいは複数回の判定を繰り返すと無事に目的地に着く事が出来ます。
当然ながら、村人の協力を得れば有利に判定が進むでしょう。
『ナデシコ』
「まあ、峡谷の一部が埋まってしまってますわ。…あの辺り、風が逆巻いて危険そうですわね。迂闊に近づけませんし…」
『委員長』
「今回は専門家への報告書を作るで良いのでは?…もちろん、私達で可能なら問題無いけど…」
ここで行うのは、谷が崩れて居るという確認と、状況把握です。
どういった方向に修正すれば、この谷の状況が良くなるかを報告するだけでも、後続チームが何とかできるでしょう。
まず風を起こす場合と比較して、どの辺りの岩が邪魔なのか?軽減呪文で岩を動かす場合、どの程度の強さで岩を動かす呪文が必要なのかが判れば十分です。
最初の判定。呪文構成で目標値10。
呪文構成:(モジュール干渉+テクニカル+呪文構成)
二回目の判定。記憶力か判断力で10の判定。
記憶力:(メンタル+テクニカル+記憶力)
判断力:(メンタル+スピード+判断力)
なお、自分達で何とかする場合は、浮遊呪文・重量軽減呪文・転移呪呪文のいずれかが必要になる上に
実際にその場所に降りるか、呪文の到達距離を延長する必要があります。
降りる場合は、体力判定と器用度の複合判定で目標値5。
コマンド:風(浮遊)・氷(逆転)・空間(転移)のいずれか、重力(加算)で投射に追加。
ここまでの段階を経る過程で、シナリオの達成条件と追加ボーナスが決定されます。
功績p
・参加:1p
1:最低限:+1p
2:村人の協力を得る+2p
3:谷での報告を行う+3p
4:自分達で何とかして、詳しいレポートを書く+4p。および、「飛龍の知識」スキルへの許可。
これらの合計で、2~5pの功績pを獲得できます。




