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名も無き星の冒険者  作者: 流水斎
ゲームとしての、ルール
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呪文登録の色々

/呪文登録のボーナス

 呪文を登録すると、色々なボーナスがあります。

1つめは、登録しないと一度使ってしまったら、6時間は休ませないといけないモジュールが、ずっと使える事。

2つめは、呪文のカスタマイズが可能になる事です。

これらは、プレイヤーの行動を、事前に確認・制限できるという意味で、ボーナスが与えられています。

逆に言えば、プレイヤー側からも、制限を掛けることで強化が可能になって居ます。

(どんなスキルがあるか、ゲームマスターが把握できる事は大きいので)


『ナデシコ』

「そういえば、特に精神力など関係ないモジュール呪文が、どうして身ぶりや言葉を交えると、強化されるのですか?」


『鉄仮面先生』

「呪文の登録は、コンピューターで言う処の、マクロ命令みたいなものなのだけれど…。なぜ強化されるかは、料理の強火・弱火や自動車の速度のような物ね」


『委員長』

「つまり、本来はもっと強くできるけれど…。一定の操作をしないと、全力を発揮出来ない様になっているということですか?」


『鉄仮面先生』

「そう言う事ね。モジュールに関して言えば、弱い物を強くするより、強い物を弱くする方が簡単なの」



/呪文の受付

『委員長』

「そう言えば、私の委員長職は(仮)ですけど、残りには何があるんですか?」


『鉄仮面先生』

「委員長の職務は、教師の代わりに色々とこなすことよ。だから、分配権もその一つ、そして質問の答えとしては、呪文の登録受付けね」


『ナデシコ』

「権利と義務がある故なのでしょうけど。…呪文の登録を受けて、何をいたしますの?」


 委員長アークエージェントに昇格すると、幾つかの権限を分権されます。

1つは分配権で、戦利品を正しく分配する事。

自分が有利にしても良いですが、たいがいは…どちらでも良い事の調整をするくらいになります。

(2人以上が欲しがった時に、委員長に優先権があったり、そのアイテムを自分の手元から出す代わりに他の物を多目に受け取って構いません)


2つめは、呪文を教師ゲームマスターの代わりに、受け付ける業務です。


『鉄仮面先生』

「戦闘中に登録して無い呪文を使う事はできませんし、普通は登録の変更もできません。ただし、委員長が居る場合は、教師の負担が軽くなるので、問題が無いかどうかを代行してもらえます。…大丈夫だとは思うけど、それを任せて良いのか様子を見ているの」


『委員長』

「面倒な事は面倒ですけど、出来るかどうかは大きいですね。戦闘中に必要になっても、登録してな事が多いですから」


 ここで重要なのは、「ハイハイ大丈夫です」と鵜呑みにしない人を選ぶ事です。

例え正しいと判って居ても、ちゃんと確認してGOサインを出す人が求められます。


 また、確認作業の間はそのプレイヤーたちが、防御以外に行動できない事も大きな点になります。

プレイヤーの行動幅は大きく、その行動を自主的に制限してもらえるなら、それは有意義な事です。

よって、半分の理由は2人以上のプレイヤーが行動しない事による、ボーナスと言えるでしょう。


/共同呪文

 キャラクターたちは、仲間同士で1つの呪文を作り上げる事が可能です。

この時に、他の行動は出来ない以外のペナルティはありません。(登録でカスタムを増やす場合は別)

全ての所持属性・アイテム・スキル、その他を合同して、最も良い能力値を使う事が出来ます。

これもまた、プレイヤーの広範囲な行動を制限する事に対するボーナスです。

当然のことながら、行動放棄から来るボーナスですので、同時に2つ3つの呪文が使えるようになったとしても、行動は出来なくなります。


・モジュール群、モジュール属性、所持特典、所持スキルを共用できる

・MPの支払い、維持MPの支払いなどは、指定した方が好きなだけMPを使用出来る

・能力値は、高い方をベースに判定出来る


・呪文を行動して実行出来るのは一人であり、例え複数回呪文が使えたとしても、行動できなくなる

(集中で維持する呪文の、「集中が必要」という行動だけは別です)

・呪文を登録し、カスタマイズを掛ける場合は、全員がそのルールを実行する必要がある



『鉄仮面先生』

「それでは、共同呪文を行ってみましょうか。…そうねえ転職したと仮定して、連続でやって見るとして、1つ目の維持をナデシコが担当。委員長が実行と言う形でやってみて」


『ナデシコ』

「ええと、つまり。私はMPの消費と、行動せずに維持し続けると言う事ですか?楽ではありますが、なんだか寂しい気がしますわ」


『委員長』

「では、私が創造学派、ナデシコが精霊学派だった事にしますね。私のスキルで代用コストを増やして、ナデシコの能力で、モジュールのコマンドを増やす事にします」


・創造学派のコストを増やすスキル。合計で代用コスト+2

・精霊学派の、上位のモジュールを下位として選択するスキル

・汎用呪文スキルの、維持している間は効果が継続するスキル


水:回復

火:攻撃

としても考えてよい。


タイプ1:

水のモジュールと代用コスト+2で、回復呪文の壁型呪文を作成。

この呪文は、壁に触っている限り、回復し続ける。

 どれだけ上手く行ったかは、委員長が呪文構成で判定。

維持することで、何も出来なくなる事。および、MPの消費はナデシコが負う。


タイプ2:

上記とほぼ同じ形式ながら、水を火に読み替えることで

触れるとダメージを追う、攻勢防壁を展開。

回復では無く、他者を攻撃すると言う意味が大きく異なる。



『鉄仮面先生』

「そうそう、ここでコストを増やす場合は、2人とも同じルールなのを忘れないでね」


『ナデシコ』

「ハンドルを同時に同じ方向に動かす…と考えれば判りますが、なんだか微妙な光景ですわね」


『委員長』

「良く使われるルールだと、誰それの名に置いて…とか、許可を現す言葉ね。この場合は、鉄仮面先生の指導に置いて、共同呪文を唱える…で良いかな?2つめは同じポーズの印とか、武器をなぞったりが簡単みたい」


『ナデシコ』

『委員長』

「「我らは、師たる鉄仮面の乙女の命により、1つの言霊を唱える。その手にありし得物にて、剣を杖とみなしてうち払わん!」」


 このように、共同呪文自体は簡単ですが、カスタム強化をしようとする度に面倒な手続きが入ります。

基本的には、+1pの強化ごとに1つのルール追加が必要なので…5段階以上の強力な呪文になると、相当に大掛かりで大変なルールが必要になってきます。


/輪唱呪文


『ナデシコ』

「共同呪文が強いのは判りますけれど、もっと簡単にできませんの?」


『委員長』

「無い事はないよ?…もとからある、やって居ても不思議では無いルールを使う事。例えば、歌を歌うとか、踊りを踊るって…。それだけでもう1つも2つもルールがあるでしょ?」


 段々と決まりごとが増え、面倒だらけになると、何処かで破たんが出て来ます。

そこで用いられるのが、元々決まっている歌などをベースに、追加ルールを組み上げる方法です。

この方式を、輪唱呪文と言い…。

同時に歌を歌う、同じリズムで…などと、決まりが2つ・3つ入っているので、重宝されます。

ここに、使うモジュールと同じ種類の言葉が入っているだとか、あまり無理の無いルールを追加する事になります。

(言葉自体に意味は無いので、当てはめた番号が入っているでも良いわけです)


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