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名も無き星の冒険者  作者: 流水斎
ゲームとしての、ルール
70/85

チュートリアル・ミッション、後篇

ショートキャンペーンの後半


駆け足気味であったABパートに対して、Cは本格的なシナリオに入ります。


なお、学校はモジュールの研究施設でもあるので

通常シナリオでは難しい、実験的な内容・提案も通り易くなっています。

ここで、前回に提案した「護符」に関して、OKを出した上でこう提示される事になります。


『教師』

「君の申請に対し、学校から許可を出そう。

改めてアイテム「護符」の実験を、この班で行う事になる。

その上で、君に委員長(仮)として、委員長権限の中からアイテム分配の決定する権利を分権しよう」


オマケミッション、護符の研究

『護符』

アイテムコスト、1p(仮)

投射パターン:護符を張りつけた物

研究内容:アイテムコスト・能力は適性なのか、また、適性でないとしてバランスを取るにはどうするのか?


「さて、本題に入ろうと思うのだが、委員長(仮)の君には先に話して置く事がある。

ゴーレムの暴走に関して、正式な依頼とする。

暴走させてしまった教室へ行けば、聞き込みも出来るし…。無理な場合はフィギアを借りる事もできるよ」


Cの正式ミッション、暴走ゴーレム退治。功績3p予定。


情報キーワード:暴走事故を起こした教室


アイテム:護符一組、フィギア・スタッフへの仮転職権利(?)



今回の提案で委員長の権利を得たので、これらのアイテムを借り配分する権利があります。

一応は、転職無しで倒す予定ではあるものの

難しい場合は、転職すれば能力的にゴーレムと互角に戦えるでしょう。


ひとまず、みんなの攻撃呪文を叩き込んで倒すとして

能力・装甲的に厳しいので、作戦を考える事になります。


アイアン・ゴーレム

肉体10

HP30、命中10、回避10、速度10、装甲6

ダメージ2d6+1(基本+拳の修正)


こちらの能力は(自分一人の場合)

テクニカル2、モジュール干渉4、呪文構成2(4)


HP20、命中(呪文構成)10、速度10-呪文の重さ、装甲0

ダメージ:2d6(強化せず、攻撃呪文だけで戦った場合)


まともに戦った場合、命中・回避は互角なうえ、装甲の問題で明らかに不利です。

後ろから攻撃して、気がつかれない内に連射するなど、賢明な行動(+2)を取った上で

罠やバリケードなどで足止めする必要があるでしょう。


もちろん、相手の肉体は10なので、生半可な障害は簡単に抜けられてしまいます。

同じ教師のもとで学ぶ仲間(他のプレイヤー・キャラクター)と共に、互いに援護し合いながら戦う必要があるでしょう。

その場合は、仲間の成功率にもよりますが、有利な位置を仲間に譲るか、逆に自分が切り札として譲ってもらう事になります。


ひとまず、ゴーレムの行方が判らないため、情報収集は必須です。

事故をおこした教室に行って、ゴーレムがどこに向かう予定だったのか、および借りれるクラスは何かを聞いて置く必要があるでしょう。



『教師2』

「ああ、そのゴーレムなら共同呪文の練習と、転職訓練に用意した1つなんだよ。

もし、現地で待機するとか、戦闘モードに入っているなら…目的地は戦闘の練習場かな?」


情報キーワード

・共同呪文

・転職用の1つ

・目的地は戦闘の練習場?


ここで覚える事が出来るのは、共同呪文の概念です。

共同呪文は複数人が行動放棄することで、1人分の呪文を作る事が出来、もっとも良い能力値で使用できます。

つまり、委員長(仮)の呪文構文での命中を利用し、他のメンバーのモジュールや能力値を使えると言う事です。

他の仲間にダメージ系によった魔術師タイプの人が居るので、なんとか装甲を貫いて行けるでしょう。


転職用のフィギアですが、話の内容から最も解決に役立つゴーレムは無いとの事。

他に有るのは、魔術師・勇者・ベルセルクなので、精霊か魔術師を借りれば、問題無く倒せそうです。

共同呪文で押し切る事を想定しながら、無理な場合はどちらかを借りるとしましょう。


暴走ゴーレムのルート

 話を聞いた後、判断力の判定で目撃例と目的地からルートを割り出します。


判断力(メンタル+スピード+判断力)


判断力は期待できないのですが、仲間の誰かが成功すれば

そこそこの位置で捕捉できるでしょう。後は練習場で迎え討つ場合と比べて、より良い方を選びます。

(高い目ならば、絶好の位置が判りますが、流石に出無いでしょう)


共同呪文の作成

 では、ここで作戦の目玉になる共同呪文を作成してみます。

と言っても、複数人の属性・素材を利用でき、能力値を最も良い数字を使うだけでさほど変わりません。

なにしろ、数値だけを見るなら委員長(仮)が最も特化していましたので…。


・能力値は最も良い数字を使って置い。

・MPは共同で支払ってよい

・属性その他は、全て合計して良い

・共同呪文の最中は、参加者は他の行動が出来ない


ここで使えそうな能力・素材を、合計してみます。


能力値:MP24(自分)+25(後衛系の仲間)、呪文構成10、速度4-呪文の重さ。MPの問題で8回まで

火のモジュールx4(授業での配布)、代用p1(登録カスタム)、呪文ダメージ追加2アイテム(後衛系の仲間)


火のモジュールは、オマケの強化項目に入れるとダメージ+2なので

攻撃呪文のコマンド自体は、代用で済ませることで、最大+8できますので、呪文ダメージ4と合わせて10。


2d6+10-6なので、実質的に2d6+4のダメージが通る事になり、もっとも出易い7で計算すると毎回11ダメージです。

相手のHPは30なので、3回攻撃が当たれば良いのですが…命中と回避が互角になって居ます。

1回は不意打ちで+2~5の有利で当てたとしても、残り2回を当てるには4回くらいは考えておいた方が良いでしょう。

幸いにもMP的には問題ありませんが、その間に防いでくれる前衛の仲間が死んでしまう可能性もあります。


前衛の仲間1人が壁になって、もう1人の前衛がHP回復し続けた場合。


HP25前後で、装甲1、回避3。

回復呪文は、2d6+8、速度2-呪文の重さ。MPの問題で4回まで。

として相手の攻撃は全部当たる可能性が高く、こちらの回復が常に相手より遅いのが問題となるでしょう。

また、時間を掛ければ回復呪文が無くなって、死んでしまう事になります。


 ここで仲間と相談して、作戦を練る事になります。

確実に共同呪文を当てる作戦がなければ、転職して能力値の補正・スキルでごり押しする事になります。

ですが、それは最低保証的な手段な気がしたので、避けて置きたい所です。


作戦に当たって、一番の焦点になったのは、目的地に到着したゴーレムがその後にどうなるかです。

ボーっとするなら放置しても良いのですが、恐らくは、当ても無く彷徨って近くに居る人に攻撃するでしょう。

なので、その後に逃がしたらミッション失敗。これだけは避けないといけません。


「ホームスチール作戦」

紆余曲折の内に誕生した作戦は、純粋な前衛・後衛に別れるのではなく

共同呪文の後衛2人は、ピッチャーマウンド的な位置からひたすら攻撃し、前衛2人はキャッチャー的な位置で

まずは「邪魔だけする」というものです。

ゴーレムが目的地に達するまでは問題無いので、迂回すれば突破できる位置に陣取り、その後に防ぐと言う物。


この作戦に対し、ゲームマスターの裁定は

前衛が攻撃されない可能性は高いが、完全に足止めしていないので、とても有利(+5)にはならないとします。

目標に縛られて移動中のみ、+2を受ける。達してしまったら得られない。

ですが最初の不意打ちにだけ+5がついて、その後に+2があるなら確率的には十分でしょう。


『ゴーレムとの戦闘』


戦闘の最初に、速度+2d6(呪文の重さ)で行動順番を決めます。


ゴーレムの速度は10+2d6で19と素早く、こちら速度は-1+2d6で、5でした。

負けていますが、最初は不意打ちなので大丈夫!気にせずに、呪文の命中判定に入ります。


呪文構成(モジュール干渉+テクニカル+呪文構文)+かなり有利(+5)。+2d6で⑥なので、21

ゴーレムの回避10。+2d6で⑨なので19


おっと、中々の出目を出されていましたので危うく避けれられる所でしたが、かなり有利だったので当たりました。

ダメージは2d6+10で⑥を出し、16の装甲6を引いて10のHPダメージ。

残り20pを削る為に、以降の攻撃で、+5から+2に減った状態で攻撃する事になり…。

ゴーレムが目的地に到着すると、その後は普通に戦闘に入る為、+2の有利な修正も消えてしまします。

有利な+2の修正が貰えるのは、せいぜあと2ターン。せめてこの2回のうちで、1回は当てて置きたい所です。


結果としては、ここまでサイコロの目に負け続けなかった事もあり、普通に倒す事が出来ました。

回復しきれないダメージを、全員で回復して戦闘終了です。


戦利品:

冒険の旅で得た物は、開拓の為に提出する必要がありますが、購入優先権があります。

欲しい物があれば、功績pを支払って自分の物にしてしあいましょう。

…とはいえ、この時点である物は限られますので


・護符

・クラスチェンジの権利(ゴーレム、交渉次第で、魔術師・精霊・ベルセルク)


 キャラクター的には、自分で提案した護符を取得するところですが

せっかく委員長の分配権利があるので、魔術師に転職すると想定してみます。


・転職する場合の注意

重要なのは、転職前と転職後の功績pの差です。

初期能力値に関しては、再変更が可能なので問題は無いのですが

ついつい、今のアイテムを持ったままで、転職後に再計算すると足りないと言う事もあり得ます。

ですが、今回は学生の作成p+2の分を、成長で得たpが補ってくれているので、問題は有りません。


1:能力値の変更

フリー3で得た、モジュール干渉2、呪文構文1を消して、魔術師のモジュール干渉3、フリー1に変更しますが

実質的に、上位互換の組み合わせだったので、同じ状態にしておきます。モジュール干渉が+1になったくらいですね。


2:クラス特典の入手

魔術師の特典は、好きなコモン1つか、既に持っているコモンを入手可能なアンコモンに変更する事。

ジュエル素材で得る属性を、アンコモンに変更する事にして、ここは便利な重力の属性を得ます。


『重力』のモジュール属性:(コマンドは他の効果に、別のコマンドを加算する)


3:素材と派閥カードの決定

特化系なので、インゴットには興味が無いので水晶を選択し、ジュエルはとりあえず琥珀を選択した事にします。

派閥は創造学派に入門し、スキルは登録呪文カスタムが更に+1される物を取得。


水晶:MP+15、作成コスト+2

琥珀:木属性(重力に変更)、接触の射程1m

学派:創造学派、下命術式(カスタム呪文の代用コスト+1、アンコモンも選択可能に)


4:クラススキルの選択

 順番は前後しましたが、ここまでの前提を得た上で、私設研究室を選びます。

所持品の魔法陣・Ⅰを設置することで、戦闘中は別ですが、何時でも呼び出す事が出来ます。

この結果として


・登録呪文のカスタマイズ、1pの代用コスト

・カスタム呪文の強化、1pの代用コスト

・魔法陣・Ⅰを呼びだしている場合、1pの代用コスト

によって合計3p、やろうと思えば、アンコモンの効果も代用する事が出来ます。


なお、ここまでの選択は、あくまで代用コストでコマンドも含めて選択できるならの場合です。

やって見て強すぎる場合は、コマンドだけは代用不可能な方が良いと研究された場合は

研究室ではなく、派閥カードをもう1枚増やして、精霊学派の相性を研究する事にします。


転職した場合の、最終データ


委員長(仮)、魔術師(仮)、水晶、琥珀、創造学派。功績p6

モジュール干渉5、テクニカル2、呪文構文4。HP20、MP39

属性:重力

スキル:私的研究室(魔術師)、下命術式(創造学派)

アイテム:呪文のカスタム1つ、カンニングツール1組、魔法陣・Ⅰ

モジュール群の光、火・水・木を今回追加(護符をテストする権利は他の人が取得した物とする)。


功績pが増えた事もあり、キャラ概要で作った当時と比べるとかなり強化されています。

成長した中でも、代用pが3になり、やろうと思えばアンコモンの能力を使えるのは大きいでしょう。

実際にはまだ転職するには早い様な気がするのと、自分で提案した護符を使ってみたいので、転職しない様な気もしますが。

ともあれ、ここでチュートリアルの、ショートキャンペーンは終了します。


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