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名も無き星の冒険者  作者: 流水斎
世界観
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作業道具の小型化と、呪文の登場

 宇宙開拓時代に投入し、技術は格段の進歩を遂げて行きます。

その中で、道具類は二つの方向性で発展します。

単一機能の可能な限りの小型化、もう一つは大型を確保しての万能化です。

 ですが、改良にも限界があり、一定の枠内で頭打ちする事に成りました。

宇宙服で例えると、作業用に様々な小形の小道具の持ち替えが必要。

その状態が長い間続いた後で、辺境のとある人物が大前提を覆します。



@作業用モジュール群

 トリガーやスイッチ、射出ノズルにそれらの管制装置などなど…。

道具類に必要とされてきた何もかもを放り捨て、単一機能の更に一部に特化。

特化した小道具を、別媒体で管理すれば良いと言う物です。


 こうして出来たのが、作業モジュール群であり

モジュール自身に管理プログラムの代用をさせ、制御装置まで削る事で劇的な小型化を測っていきました。

結局、当初のナノマシン・サイズまでの小型化は果たせなかったものの、指輪サイズまで縮小に成功します。

(キーボードやマウスで可能な事は大抵が、マクロ・コマンドで短縮・代用可能であるようなものです)


例えば

熱を管理する火焔のモジュールに、一つの投射パターンとして玉状の物を飛ばす。命令を持たせる。

気流を管理する風のモジュールに、別の投射パターンとして放射状噴霧を形成する。命令を持たせる。


と言ったように、それぞれのモジュールは独立していませんが

それぞれが補い合うことで、作業用ケースに、様々な機能を仕込む事が可能になったのです。

反面ですが、多様化にともなう必要知識の増加で、一般人には扱い難い面も増大して行きます。

ここで登場するのが、呪文とあだ名される新しい…あるいは旧時代の管理方法になります。


@呪文という概念

 モジュールはあくまで物理的な効果であり、精神的な効果などは基本的に関係ありません。

この為、基本的には身ぶりや言葉による作用は、まったくと言って良いほど効果を持ちません。


ですが、モジュールに持たされたコマンド・投射パターンの多くは、代用的な物です。


例えば風のモジュールに持たされた、放射状噴霧という投射パターンは

別に風のモジュールがメインで行っている訳では無く、代用として登録された短縮命令です。

よって、相応しいと認定を受けた者は、マクロコマンドを作成するように

おいそれと間違えて誤作動しない様な方法で、コマンドの登録が可能になります。


これが呪文の概念と、登場の経緯と成ります。


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