春眠
春眠暁を覚えずとはよく言ったものだ。春休みになってからと言うもの、朝目が覚めると何故か姉貴と妹に挟まれている。
いや、夜は別々に寝たと思うのだが。
聞くところによると起こしに来た姉貴が2度寝し、更に妹までもが2度寝してしまうらしい。
携帯を見るともう11時過ぎだ。
「お2人さーん。起きろーい。」
姉貴…また勝手に俺のパジャマの上だけ着てるし。つか、ノーブラ?
妹はキャミだし。
が、俺の息子は動じないのだ。慣れって怖いね。
「草ちゃん。」
「ん?」
「可哀想に。不感症になったのね?」
ナデナデ…
「あー!お姉ちゃんずるいー!」
むくむく
シャキーン
俺のつくしがニョッキしたところで素早くベッドから起き上がってトイレに逃げた。
「お姉ちゃんからかいすぎ。」
「だって彼と別れたばっかで暇なんだもーん。」
春眠暁を覚えず。
いや、早起きしましょ。
おわり。