魔序-マジョ
仮想20世紀
科学が急激に進歩したこの星で、未だ謎を解明することの出来ない種族がいた。
何百年も前に出現したという、【魔能力者】その者たちは人の姿をしていながら、自然現象を自在に操るなど、現時点の科学では説明することの出来ない能力を使う、人と同じカタチをしていながら、人と違う理で生きる者たちだ。
ある者は彼らを崇拝し、ある者は彼らを化け物だといった。
彼らは、自らを【魔人】と名乗り、新たな種族だと言う。
しかし、半数以上の人類は、彼らをみとめようとはしなかった。
何百年も昔はじめて、人間が魔人を滅ぼそうとした、1年の戦争、通称悪魔聖戦。
それは、圧倒的な数における、人間の勝利。になるはずだったが、現実は大きく異なり、彼らは、戦争に勝利し西洋の地に国を建国してしまう。
2011年現在、魔人の国【アルタシア王国】は、現在も存在し続け、未だ世界の人々から、恐怖と崇拝を受けていた。
※
この世には、化け物だらけだ。
人の皮をかぶって、俺たち人間がもがき苦しむのを待ってるんだ。
許すものか。許してたまるものか。
アイツが、俺の、俺の全てを奪ったんだから、俺は復讐してやる。
だから、アイツの仲間の
化け物なんて、皆死んでしまえばいいんだ。
俺は忘れない・・・。
あの夏の日を・・・
赤色の炎と、赤色の血の、鮮やかで、残酷なあの日を・・・
一生忘れてやるもんか、
"アイツ"が"俺"の全てを奪ったんだから。
思い出せ
思い出せ
そう
心の中で誰かが悲鳴を上げる
だから、
・・・俺は・・・・。
そして、俺はまた朝を迎える。