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だから?

 しかし、俺のやっていることは果てしなく空しい。

 過ぎ去った中学校生活の改善なんて、建設的ではない。

 こんなものは後ろ向きな懐古主義者の愚行だ。

 なんて女々しい奴なんだ。

 頭の髪の毛全てをかきむしりたい衝動に駆られる。

 

 だが、俺は考え直した。

 過去の失敗の改善だけが目的だから自己嫌悪に陥るのだ。

 せっかく神アイテムの携帯を持っているというのにそれだけでは芸がなさすぎるではないか。

 それに過去を変える方法なんていくらでもある。

 俺の能動的な関係作りだけが手段ではない。

 何かイベントをこの学校で起こせばいいじゃないか。

 環境によっていくらでも人間関係など変わるものだ。


 そんな前向きな遊び心が芽ばえ始めて俺は首を左右に振った。

 いや、それだと途中で面倒になってこの世界を放擲することに繋がるのではないか。

 幾度もこの世界で同じような試行を繰り返して途中で投げ捨ててきたじゃないか。

 俺の好奇心などひと夏の蝉の生命よろしく儚く長続きなんてしやしない。

 だが、まーいいか。

 今までだって面倒になっていくつの世界を葬ってきたんだし、今更それについて嫌悪など抱くこともない。

 やりたいようにやるさ。

 

 

 

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