商品レビューに不安を感じる★☆☆☆☆だらけ
現代地球、都内。
ある女性が有名なネットショッピングサイトを開く。
いつもと違ったが、それに気づく程はっきりした意識があるわけじゃなく、ぼんやりした顔で画面を眺めた。
その商品を見ていると、その商品はどうやら魔法の道具を自称した商品で、それをテンション高く紹介していた。
おすすめ☆☆☆
自社でログセラーの光の精霊を入れたランプ!精霊と長期契約を最高させた発明品です。これで冒険、家での使用は安心。精霊なので邪気を寄せ付けません。
安眠には必須の明かりです。
説明文の下に写真が乗っていて、雰囲気があるなと感嘆した。
レビューも見てみようとお客様の声という部分をクリックした。
すると、消費者の怒りの声が溢れていた。
★☆☆☆☆
ふざけヤガって。こんなもん星一すら入れる価値なし。点けようとしても光らないし、邪気どころか家中の家電壊れたっつーの!弁償しろ弁償しろ弁償しろ
★☆☆☆☆
いきなりビカッと光って暫く目が使い物になりませんでした。不良品です
★☆☆☆☆
商品が届いたら急にランプが飛び出して行きどこかへ飛んできました。クーリングオフするにもどうにも出来ません
★★☆☆☆
今入った情報なのですが。このランプを販売していた会社が、長期に契約していた妖精との契約を、世代交代をした社長がないがしろにしたらしく、怒りで妖精がストライキしたという経緯らしいです。
★☆☆☆☆
おまけに光の妖精の担当を、なにもしてないのに給料を与えている事を無駄だと断じたそのボンボンが一方的に解雇した。
光の精霊を拘束し過ぎて怒りを買い、精霊と精霊使い達の手により倒産。
*
女性はまたもやレビューを眺めていた。
買わないけど見るのが好きなのだ。
スマホでスクロールしているとまた不思議な品物が出版されていた。
おすすめ☆☆☆☆
土妖精の穴掘り名人!
これであなたのお庭は完璧!
土妖精を置くだけで勝手にやってくれます。
美しい庭を手に入れたい貴方に是非是非。
その画像はぼやけていて、うまく見えなくて売る気があるのか甚だ疑問だが、ちゃんとした商品らしかった。
「穴掘り?ドリルかなんか?」
説明欄を見ても実態が見えてこない。
レビューを早速開く。
★☆☆☆☆
穴掘り名人!?
この妖精、クーリングオフレベルのやばい不良品!
★☆☆☆☆
穴は確かに空きました
地面を掘ってもらおうとして置きました。
すると……地面突き抜けて水の出る管に大穴が空き、私の財布に大きな穴が飽きました。
奴は盗んでいきました。
私のわくわくを。
★☆☆☆☆
教えてもらった
この妖精、どうやら知り合いに調べてもらったところ、ブリーダーが多頭飼いで多頭飼い崩壊を起こしていたらしい。
★☆☆☆☆
ぎょえええ!
おれのにわががががが。
★☆☆☆☆
はぁ!?
そんなん不良品じゃんっ。
返品したくてもどこかに行っちゃったよ……。
★☆☆☆☆
ああ
近々捕まるらしいので泣き寝入りだろう。
妖精の扱いは繊細さが問われるというのに。
その後、多頭飼い崩壊をしていたブリーダーは捕まって、妖精は保護施設に保護された。
*
またもや気になって他の商品レビューを見た。
今の所良かったというレビューが一割しかないところに、この商品らの質をどうにかした方がいいと思う。
おすすめ☆☆☆
調節おまかせ火の魔術師
これであなたも一流シェフ。
火妖精があなたの代わりに火の調節をしてくれます。
今なら自社マーク付きロゴエプロン、人数限定で付属します。
★☆☆☆☆
あつ!
炎の妖精か火の妖精を使用していると見られるが、調節という部分は誇張されていると思わざるを得ない。
おかげで指が火傷しかけた。
★☆☆☆☆
あぶね
強火にしようとしたら最初から強火しかない。
どこも調節できん。
おかげでフライパンが真っ黒!
★☆☆☆☆
常に強火オンリー
これだったら妖精なしの方がマシ。
私のお気に入りのスキレットが使い物にならなくなった。
弁償求む。
ここに書かれていることだけじゃない。
なにがヤバいかと言うと、オンにしてないのに勝手に火がつくことがある。
返品した。
あと、消費者センターにもコール済み。
流石に命が危ぶまれる。
★☆☆☆☆
うがあ!
ロゴエプロンをハサミで裁断して、その火で燃やしてやった。
後悔してない。
お前らまじで、色んな意味で炎上しやがれ。
おれの高級なニクガ。
★☆☆☆☆
ニュース
後日の話だが、この商品がかなりの曰く付きなのが発覚
★☆☆☆☆
見たよ、ニュース
どうやら会社が炎の妖精じゃなくて、炎の精霊から炎を分けていたらしい。
なにが問題が分からない人も多いと思うけど、普通の火妖精が低級。
精霊はそれぞれの上位高級。
★☆☆☆☆
知ってる!
精霊ってことは、火魔法自体を意識しないと調節や威力調整は、流石に無理。
最初から分かってるなら兎も角、配るということを言わずに勝手に火を他人に配り散らばらせた結果、なんの制御もされない危ない火が消費者の元に配られたというカラクリ。
妖精ならばまだ各自調節されていたと思うけど、コスパ的には確かに精霊から火を貰えば楽。
★☆☆☆☆
はぁ……
精霊という存在を、呼び寄せたか契約したかは知らんが、そんな幸運を得た癖にあぐらをかいて、欲を出した輩がやらかしたってことか。
炎が弱火にできない上に、かなりの時間滞在し続けられたのは、そういうことかよ。
危うく家が火事になるところだった。
スマホをスクロールし終えると、一息つく。
「地球産って、凄いよなぁ」
あまり働かない頭で、寝落ちる前に呟いた。