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十一月二十三日

 十一月二十三日


関東平野は名前を返上すべきです。

何でしょうか。この坂の多さは。

平野の資格はありません。


オーケー斉藤君。君のために私がどんな苦労をしているか……第二弾です。


一番傾斜がきつい目白坂を登ると良い。


ほらほらしっかり歩きなさい。

ああ、そっちは椿山荘。東京でも有名な結婚式場です。

斉藤君とは所詮同居しているだけの遊びの関係……結婚なんて考えていません。

もしかして、斉藤君は本気なのでしょうか?


 寄り道をしたがるので斉藤君を抱きかかえることにします。


そうそうこの時です。

ヘルメットにサングラス。ピチピチのウェアがバッチリ決まったメッセンジャーがサーッと坂道を駆け上っていきました。

メッセンジャーといえば、自転車で荷物や書類を届けてくれるアレです。

私があれほど苦労し、斉藤君もモタモタしながら登ったこの坂も彼にかかれば何でもないようです。


 決めました。私もメッセンジャーに転職したいと思います。

そうすれば私もこれくらいの坂を苦もなく登れることでしょう。

早速帰宅して辞表を書きたいと思います。


嘘です。今の会社には苦労して入社しました。

こんな思いつきで辞めることができるほど人生を甘くみていません。

自転車は趣味と通勤にとどめておくことが最良です。


ね、斉藤君。


あれ?


ああ、そっちは鬼子母神。安産の神様です。

そんなことまで考えているなんて!


いったいどこまで気が早いのでしょうか?


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