10月21日
職員全員にスマートフォンが配布されました。
掲示板から一足どころか五足ほど飛び越えてきました。
し・か・も
「いくら便利なものでも、使いこなせなければ意味がない。よって慣れてもらうために使い方に制限は設けない! ゲームだろうがデジタル漫画を読もうが構わん!」
さすが社長! そうでなければいけません。
早速みんな色々なアプリを入れています。
社内でブームなのは、町を作るゲーム。同僚同士で相手のところにバイトに行って経験値を稼いでます。
こういうゲームをやっていると性格が出て面白いですね。
雑然とした町や、碁盤目状の町を作る人など様々です。
しかしそんなブームに乗りきれないのが一人。
「北村君、まだ家が一軒だけじゃないか」
ゲームのことで課長に叱られる社員ってシュールですね。
「そんなことじゃスマートフォンをいつまでも使いこなせないぞ。ちょっと君の端末を貸してみなさい。
なんだ。なんのアプリも入ってないじゃないか。仕事に役立つものを入れておいてあげよう」
「課長、僕はそのアプリよりもこっちの方が使いやすいと思います」
「齋藤君がそういうなら、両方入れておいて、どちらが使いやすいか北村君に選んでもらおう」
「じゃぁ、私はこのアプリ」
「これもこれも」
北村君が自分の端末を使いこなせる日は来るのでしょうか?
え? 私ですか? 私は亀を踏んできのこでパワーアップするアプリで楽しんでますよ。