はじめての実戦です
大幅変更しました!
どうも、アル=ルークリオです8歳になりました。
ゲオルグさんやばあちゃんとの修行を始めてあれから3年の月日が流れた。
剣の修行だけでなく弓術や槍術などさまざまな修行を日々行ってきて色んな武器が使えるようになったし、体力もついて身体強化なしでも剣鬼と呼ばれていたゲオルグさんの剣を受けることができるようになった。
もちろん剣術に比べて少ないけど魔法の修行もちゃんとやってたし今では威力も精度も上がった。
ゲオルグさんの剣を受けられるようになって強くなってきているのはわかる。
でも、ここまでやって来たなら実戦をしてみたい。
モンスターとかの討伐とか・・・スライムでもいいんだ・・・。
今日もゲオルグさんとの剣の修行だ。
モンスターを倒してみたいという願望を抱いたまま黙々とゲオルグさんと剣を交わす。
「ほうほう大分受けられるようになったなアル。」
「うん、もう3年も教わってるしね、俺はまだまだいけるよゲオルグさんっ!!」
「そうだなっ!ちょっとペース上げるぞこれはどうかのうっ」
そういうとゲオルグさんが俺に木刀を振りかざす。
3年前はあまりの早さに対応できなかったが振り翳された木刀を全て対応しカウンターを入れる。
まぁ、ゲオルグさんには当たることがなくカウンターを見事に躱した。
「あまいな!ふんっ!」
ゲオルグさんは俺のカウンターを躱すとすぐさま俺の胴へ突きを入れた。
「うぐぁ!いってぇ!」
ゲオルグさんの突きをまともに腹に食らってしまいその場で蹲る。
「大丈夫か!アル!」
なんかデジャヴだ・・・。気のせいかな・・・。
それにしてもめっちゃ腹痛い。
「すまんの、お前があまりに成長して俺の剣を受けられるようになったから嬉しくてつい、少し本気を出してしまった」
「本気!?そりゃ痛いよ!!」
「すまんすまん・・・でも私に本気を出させるとはなかなかやるようになった。」
「そこで提案なんだが、少しモンスターを倒しに行ってみるか?まだ8歳で早いとは思うが・・」
「うん!俺行ってみたい!」
「よし、じゃあこれから平原に行ってみるかの」
そういってゲオルグさんが歩き始めたのでゲオルグさんの後をついて平原と向かう。
あーでも、こういうのを待ってたけど少し怖い。世間を騒がせている魔物だし。
いやでも平原ってことはやっぱりスライムとかかな?
十数分歩いていると辺り一面木や建物がなく草が生い茂った場所についた。
「ここじゃよアル。」
「おー!広いね!どんなモンスターを倒すの?」
「ここではスライムが出現する。あー、あれだよ」
ゲオルグさんの指差した方を見るとぴょんぴょんと跳ねる水色の液状のモンスターがいた。
ただ、思っていたサイズと違いとてもでかい。
軽く2、3mはあるんじゃないかってぐらいでかい。
しかも奥にもう一匹いる。
「で、でかい・・・。あれ本当にスライムなの?」
キ◯グスライムってぐらいあるぞあれ
あんなの倒せるのか・・?飲み込まれたりしたら死んでしまうよゲオルグさん。
「あぁ、スライムだ。あれを討伐する。」
「スライムは中級者向けのモンスターだが、君ならいけるだろう」
え、中級者向けのモンスター?俺まだ8歳ですけど本当に大丈夫ですかゲオルグおじさん?
「い、いや無理でしょ!」
「大丈夫さ、じゃあ試しに私が倒して見るから見ていてくれ」
そういうとゲオルグさんが腰にさしている剣を抜き素早くスライムを切りつけた。
「ほれ、もう倒せたぞ」
3m級のスライムは薄い皮を斬られ液体があたりに散らばって平原に一つの大きな水たまりができた
「えっえぇえ!!」
「ほれ倒してみ」
瞬殺されてたしスライムいけるんじゃないかな!
RPGでもスライムは雑魚モンス扱いだし・・・。
余裕余裕。
「よしっ。だあああああ!!」
一旦息を入れ、もう一匹の巨大スライムへと走った。
「アル!そんな突っ込むと危ないぞ!」
「大丈夫だってゲオルグさん!」
「ふん!!」
走った勢いのまま剣をスライムへと振りかざした。
ぷるんっ!
スライムに振りかざした剣はスライムの弾力に弾かれそのまま吹っ飛んでいった。
「えっ!嘘だろ!?やばい!やばい!」
俺は急いで弾かれた剣を回収し態勢を立て直した。
「ほれみ!言わんこっちゃない。スライムを倒すにはコツがいる。」
「それじゃ殴ってるのと変わらないぞ、振りかざした剣を引くようにするんだ」
「わ、わかった。」
言われた通りに俺はもう一度スライムに剣を振りかざした。
するとさっきとは違い剣が通ったのだが少し薄い皮に切れ目が入っただけで全然倒せない。
それにしても弾力がすごい・・・。
「お、おじさんどうしよう!」
「やはり8歳の子では無理かな・・・」
ゲオルグおじさんが少し暗い顔をしすごく落胆していた。
「アルごめんのう、お前さんには早かったようだの。ほれ、どいとれ」
ゲオルグおじさんは俺に期待していたのだ。
俺はその期待を裏切る形となってしまった。
顔を下げるとおじさんが先に倒したスライムの水たまりが見えた。
水・・・・液体・・・。いや、まてよ!
「いや、ちょっとおじさん待って」
「なんだアルどうした?」
「やっぱり俺が倒すよ、いい方法を思いついたんだ」
そうすると俺は剣をしまい。イメージした。
液体が固まるイメージ。パッと思いついたのは氷。
そう、スライムを凍らせるんだ。
俺はスライムに近づきスライムに触れ魔法を発動させた。
スライムは触れた部分から徐々に凍っていきやがて2、3mある体全体が凍った。
「お、おお、これはすごい・・・」
ゲオルグさんが何やら驚いている。先ほどの落胆していた顔から笑顔が戻った。
俺は再び剣を構え凍ったスライムへと叩きつけた。
「はああああああ!!」
振りかざした剣は凍ったスライムを粉々に砕いた。
「はぁ・・・はぁ・・・どう・・おじさん?」
「あ、あぁ!よくやった!!よくやったよアルまさか凍らせるなんて!!」
ゲオルグおじさんの期待に応えられてよかった
でも、いつかは剣だけでスライムを倒せるようにならないといけないな
俺の初めてのモンスターはスライムという強敵だった。