じいちゃんは勇者でばあちゃんは魔王でした
異世界ってことはなんだ!?やっぱ魔法!
魔法だないやでもあるのかな?
門番さんは剣もってたし。
やっぱりあれか魔物を倒したり
うっわ〜めっちゃワクワクする
めっちゃファンタジーしてる!!
二次ヲタだったのでこのような体験をするのに興奮を抑えられないでいると
使用人らしき人の一人が何やら親父。レグルスと話している。
「レグルス様陛下がお呼びです。至急王室へ向かわれた方が良いかと。」
「えっ、嫌だよ。なんでだよ?あのじーさんまたかよ
嫌だよ息子も退院したんだ。今日ぐらいゆっくり・・」
「至急向かわれた方がよいかと。」
親父はなぜかこの国の王に呼ばれたらしい。
なんなんだこの家・・・。
「はぁ・・・。では行って参りますお父様。アル!良い子にしてろよ」
「おうおう。頑張るんじゃぞレグルス」
おじいちゃんは軽く息子を送ると今度は俺の方を真剣な眼差しで見た。
「アル。さっき病院で話があると言ったじゃろ?ついてきなさい」
「う、うん?」
老人の後を追って広い廊下を歩いて行く
家の内装はとても豪華で天井にはシャンデリア。壁には高価そうな絵が飾ってあったりと本当に貴族が住む屋敷や城のようだった。
大理石で作られた壁や高級品が並べられている屋敷を出て離れに着いた。
ドアを開けようとすると中から
なにかが飛びついてきた
「アル!大丈夫かい!!?」
「あたしはアンタが死ぬんじゃないかと夜も眠れなかったよ!」
「セシルよ、心配しすぎじゃぞい儂らの孫じゃぞ?タフな子に決まっとる!」
優しそうな顔から発せられる声は必死で目元は赤く腫れていた。
おそらくこの人は俺のおばあちゃんにあたる人物。
名前はセシルというそうだ。
「うん!大丈夫だよ。おばあちゃん」
なんでか知らないが入院をして心配をかけていたようで申し訳ない気持ちだ。
「そうだねアドルフ。あぁでもアル無事でよかった。本当に。」
「うん。ねぇおじいちゃん話って?」
そう、俺はこのおじいさんに話があるとここへ連れてこられた。
「あぁ、本当は5歳のお前に話すのはまだ早いと思ったんじゃがばーさんとお前にこのことを話すとを決めた。」
「いいかいアル。お前も知っての通りじーさんはこの国の英雄。勇者だった。」
いやしらねぇよ!?じーさんさっきもそう呼ばれてたけどやっぱ勇者だったのか!!
おじいちゃんを見ると照れているようにモジモジしていた。
ここで驚いても怪しまれるので驚きを隠しつつ合わせることにした。
「う、うん」
英雄と呼ばれるぐらいだし魔王を倒したとかかな?
「世間ではそこの勇者様が魔王を倒したことになっているのは知っているだろ?」
やっぱりか!このおじいちゃん何気すげえな・・・ん?ことになっている??
「ん??うん?」
「実は、その勇者様に倒された魔王っていうのがこの私だ」
「えっ、ええええええ!」
ばあちゃんとじいちゃんは。敵対し合っているはずの勇者と魔王でした。
「世間では私を勇者が倒したことになっとるが私がこのじいさん勇者アドルフに惚れてしまってね。」
「いや、先に惚れとったのはワシじゃ何を言うとる。」
「私だよ!」
おっとなんか始まったようだ。あの歳になっても
イチャイチャできるとは全く・・・羨ましいぜ
このままイチャイチャされては困るので一応
話を戻しておこう。
「それで・・・?」
「おほん、すまんのう。まぁ世間では魔王が倒されたことになった。ここまではいいのじゃがセシルの元部下の余力がまだ残っている。」
「申し訳ないことにねぇ・・・。」
「まだこの国に被害は出ていないが近頃とんでもない魔力が観測されてのう。巷では次期魔王が現れたと騒がれている。」
魔王が復活か・・・こりゃ国民も不安だろうな
「本当は5歳のお前さんにこんなこと頼むのは気がひけるんじゃが」
「うん?」
おっと?ちょっと嫌な予感がする。これもう大体予想付いてるぞもう驚かない。これはあれだ。
俺が勇者になる展開だ。よくあるよくある
「アル、お前には10年後にこの国の
フィンアード冒険者育成学院に入学し勇者を目指しセシルの元部下を倒してもらう」
ほらやっぱりこうなった。予想的中だよ。
ワクワクしてきた。
「アル?何にやけてるんだい?」
おっとやべぇ自然とニヤけてしまっていた。
いやぁ異世界ぽい!
「ううん!なんでもないよおばあちゃん」
「でもどうやったらそのフィンアード学校?に入れるの?」
「あぁ、それなんじゃが入学試験を受けて入るんじゃが筆記ではなく実技じゃ。」
「じ、実技!?」
「あぁ、じゃから5歳のお前を鍛えて入学できるようにする。」
「おじいちゃんが僕を鍛えるの?」
元勇者様から直々に鍛えてもらえるんだろうか?
「わしもそうじゃが、セシルとその他わしの元パーティーメンバーにお前さんを鍛えてもらうことにした。」
「おじいちゃんのパーティー?すごい!勇者様の仲間達!」
「あっこれ勇者と呼ぶでない恥ずかしいわい」
「おじいちゃんおばあちゃん僕頑張るよ!」
魔王を倒しに行き結果的には奥さんにしたわけだけど相当強いはずだ。そんな人の仲間たち強いに決まっている。
なおさらワクワクしてきた
「アル・・・私の尻拭いをさせる形になってしまった本当に申し訳ないねぇ・・・」
「おばあちゃん、僕、そんなふうに思ってないしむしろやりたい!」
「セシル。アルもこう言っとるきっと大丈夫じゃ。」
「そうかねぇ・・・。辛くなったらやめていいからねアル。」
「うん!」
「そうと決まれば、明日から修行を始めるとするかのう!今日はしっかり休むんじゃぞ!」
外はすっかり暗くなっていた。
俺はじいさん達の部屋を出て自分の部屋らしき
ところで眠りについた。
明日から俺のおじいちゃん達による入学のための修行が始まる。