俺たちの世界って?
「なあ西村トゥルーワールドって真実の世界ってことだろ?」
「ああ、おそらく」
「じゃあ俺たちの住んでいる世界はなんなんだろうな?」
「おい、佑介これみろよ!トゥルーワールドってこれのことじゃないか?」
と、言って西村が見せてきたパソコンにトゥルーワールドらしき世界の情報が書かれていた。
「〔この世界はクローンを作り自分達と同じ環境に放置することによって最悪の事態を回避してより良い世界を作り上げている〕!?」
「なんだこれ?」
「そういうことか」
さっきまで難しそうな顔をしていた西村が呟いた。
「何が?」
「だから、俺たちの住んでいる世界は偽物の世界で、トゥルーワールドの複製だ ということ。俺たちはあくまで実験台でありトゥルーワールドをよくするためだけに生きているってことだよ。」
「なるほど、それなら今まで魔法学校でおきていた不可解な拉致事件は、真実の世界の住民の仕業ってことだな。」
「そうだよ。お前が好きだった玲子も拉致された可能性が大いにある。」
「そっ、それは許せねぇ!」
「オリジナルなんて俺がふるぼっこにしてや ル ぜ」
そう言うと学校で一番恐れられている教師辰本が拳を震わせて立っていた。
「人の授業中に話を遮ってまで大声を出すとは導言ったよう件でありますか?」
「ご免なさい」
僕がそう言うと先生は拳はおろしてから僕に罰を言い渡した。
「罰として学校の草むしり!綺麗になるまでしっかりやれよ!」
「はい…」
僕は何で僕だけなんだと思いながら辰本を心の中で殴りとばして席についた。