88/102
私希望を買ったんだ その11
何か忘れている気がする。でも、思い出せない..なぜだろう、こんなコーヒーなのに忘れている気がして取材に行くなんて、と感じていた。それが繋がっているのかは現在では見いだせてはいなかった・・。
「だから、迷うんじゃない?」
翌日、山下はそう言った。
「もっと単純化すればいいんだよ。」
「だって見つかるのはコーヒーの味と喫茶店とお客さんぐらいだろ、読者に見つかせるものはそれだけで十分なんだよ。」
「特集記事が売れればいい。」
「単純化か..。」
「リリン。」
「いらっしゃいませ。」
いつもと同じ客を対応しているなか、私も同じように声を掛けられた。
「連日申し訳ないのですが、二日目の取材よろしくお願いします。」
「今日はいかがいたします?」
「アイステイーで。」
「レモンとミルクは?」
「ミルクで。」
「かしこまりました。」
「今日は主に写真がメインで?」
「マスターまさか..。」
他の客が尋ねる。
「はい、写真をメインで..。」
「いいですよ。」
「マスター..。」




