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少女の行進。~勇者がいなくなった世界で。  作者: 夢見坂 くう
プロローグ
4/7

宿と少年、少女の旅の始まり。

 今回はセリフ多めです。忙しかったのであまり書けませんでした。


 誤字、脱字、感想をお待ちしております。

「着いた~」


 馬車から降りた少女は地面の上を元気よく跳ねまわります。どこにそんな元気が残っているんだか。


「一時はどうなるかと思ったんじゃよ、死ぬことすら覚悟したわい」


 少し疲れた様子のおじさんも馬車を降りてきました。


「お嬢ちゃんを運べるのもここまでじゃのう、頑張るんじゃよ。旅は始まったばかりじゃ」


「はい! ここまでありがとうございました」


 少女はおじさんにお礼の言葉を言い、町の中を駆けだします。目指すは風雨を凌げるような宿、少女は一軒心当たりがあるようです。






 町のはずれにある一軒の宿屋、そこに少女が入っていく。出迎えたのはこの宿の女将、少女の姿を見ると親しげな声で話します。どうやら顔見知りなようです。


「あら? リンネちゃんじゃない。あの人はお元気?」


「うん、元気だよ。たぶん今日も狩りをしてるんじゃないかな?」


「あなたのお母さんは逞しいわね……。で、今日は一人で来たのかしら」


「うん、ちょっとこの世界を旅することにしたの。しばらくお世話になりま~す」


「そう、歓迎するわ。スート! 空き部屋の掃除をしておきなさい!」


「……はいはい、分かったよ母さん」


 女将が二階に向かって叫ぶと、どこか呆れたような声が聞こえてきました。


「スートいるの?」


「ああ、この前バカ息子が帰ってきたのよ。まあ、あの子もなんだかんだ言ってこの町が好きだしね」


「じゃあ、ちょっとスートに会ってくる」


 少女は二階へと駆け上がりました。女将さんに教えてもらった部屋に入ると、一人の少年がベッドのシーツを整えていました。少年は、少女のを見たとき一瞬驚きます。


「……!? リンネ、お前か」


「私だ!」


 少女は腰に手を当て、自信満々に答えます。対照的に、少年呆れたように息を吐き、額を抑えながらしゃべります。


「冗談はいい、何でお前だけがここにいるんだ?」


「私、旅に出ることにしたの」


「……冗談だよな?」


「本気だよ? いろんな場所に行って、いろんなものをこの目で見てみたいの。会いたい人もいるし」


「はぁ……、まあ頑張れよ。とりあえず今日は、俺が夕飯を作ってやるから時間までは外をぶらぶらしていろ」


「やった。スートの作るご飯!」


 と言いながら少女は宿の外へと出て行きました。


「…………。ふぅ、さてと。さっさと仕事を終わらせないと、リンネも期待しているわけだしな……」

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