ご想像におまかせします。
「今日久々に中学の時の友達と会ったんですよ」
そう言って隣にいる神原菫は嬉しそうに顔をほころばす。
「そうなんだ。よかったね」
そう言いながら俺は菫の緩んだ頬に人差し指をくっつける。あ、柔らかい。
「やめてください」
「やだ。フニフニしてて気持ちいいし」
「・・太ってるって言いたいんですか」
「違うよー。菫は痩せすぎ。フニフニしてるっていうのは肌が柔らかくてすごくかわ」
「ああああ、もういいです。恥ずかしいです」
菫は顔を赤くしてそれ以上は何も言ってこない。
いつもと変わらない菫の対応を見て、俺の頬も緩む。頬以外もいろいろ緩む。
「すみれー」
「なんですか?」
「キスしてもいい?」
「・・・・はい?」
案の定菫の頬は一層赤く染まっていて、困惑した表情をこちらに向ける。
「ええ・・っと、」
「いいでしょ?」
「で、でも・・・」
「恋人同士じゃん。だめなの?」
少しだけ上目で菫の顔を覗く。
「・・・うぅ・・」
思った通り、菫は観念したかのように小さく首をこくんと上下に揺らした。
それを合図にして、俺は菫の唇に自分のソレを近づける。
そしてちゅ、と菫の唇に触れる。
「・・かわいい」
触れるだけのキスで顔を真っ赤にしている菫を見て、俺は呟く。
「う、うるさ・・ん、・・」
菫が全て言い終わる前にもう一度唇を奪う。
「・・は、っ・・んん・・・ふ、はあ・・」
先程よりも少し長めのキス。
ちら、っと菫の顔を覗き見る。
・・・菫とキスするときとかいつも思うんだけど、この色気は何なんだろう。
「・・・はあ」
「ん・・・、ゆきくん・・」
ああ、そんなに艶っぽい瞳で俺を見ないで。ただでさえ可愛いのにそんな目で上目遣いされたら俺、
「止まらなくなっちゃうよ」
「・・っひあ・・、」
菫の腰に手を回し、耳元で吐息混じりに囁く。
「・・んん、確信犯・・!」
「そーだよ」
菫、耳弱いもんね。
そして俺は菫の服の中に手を侵入させる。
「ちょ、それはだめです・・!」
「・・・なんで?俺すごい今菫とひとつになり」
「ああああああ!っだめなもんはだめです!キスだけ!」
「えー・・」
・・そこまで嫌がられたらそんな無理してヤろうとは思わないけどさ。少し傷つくけど。
「・・ごめんなさい」
あからさまにしゅんとなってしまった菫を見て、なんだか俺の心も痛む。
「いーよ。また今度ね。今はキスだけでいいよ」
「・・・はい」
俺は最後にもう一度菫にキスをした。
不意打ちに少し驚いた菫だけど、俺の好きな緩んだ微笑みをすぐに向けてくれた。
まあ結局何が言いたいかというと、俺は菫とラブラブですってことなんだけどね。