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由佳視点 見ツカッタ

葉月ちゃんのお母さんを殺してから、今1ヶ月が経っている。

その間に、全く知らないサラリーマンのおじさんと、茶髪の女子高生を殺し、家の「あの人」を殺した。

「あの人」を殺したら、色々な人に同情された。学校の人や近所の人、それに彰人君にも。

ちょっぴり嬉しかったな♪


さて、そんな私は今日も殺す相手を求めて夜道をうろうろとしている。

ここで突然殺人を止めたら、怪しまれてしまう可能性もあるから、次の人を殺したら最後にしようと思っている。


おっ、夜道を1人でうろうろしている人はっけーん♪

いつもの黒い上下の服のポケットからタオルに巻いた包丁を取り出す。手早くタオルを取り、足早にうろついている人に近づく。

暗いから顔は見えないが、学生服を着た男子のようだ。

あれ?よく見ると、私と同じ学校の制服じゃないかな?

同じ学校の生徒!?

この辺りに、同じ学校の生徒なんていたっけ?


まぁ、いっか♪

気にせず刺し殺しちゃいましょう!


もうすぐ背中に刺さるというとき、制服姿の男子がこちらに振り向いた。

背中には刺せなかったけど、腕のところを刺すことに成こ・・・っ!?


「いっ…たぁ…!」


あっ、彰人君・・・!?

どっ、どうしてここに!?

とっ、とりあえず逃げなきゃ!!


「てめぇ…!待て!」


走り去ると、後ろから彰人君が叫ぶ声が聞こえた。彰人君のあんな声聞いたことなかった。

すごく恐かったけど、足を止めずに家にダッシュで帰った。

家に着くと、涙が止まらなくなった。


「あっ、私…彰人・・・君・・・をッ!なんてこと…!」


彰人君を刺してしまった。彰人君を守るために始めたのに、何してるんだろう…。

通り魔はこれで最後にしよう。もう十分だろうし。

もう、殺す人は葉月ちゃん一人でいい。これ以上、彰人君を傷付ける可能性のあることは避けなければ。

あっ、刺した彰人君をそのまま放置してしまった。大丈夫だったかな?

彰人君すごい声で叫んでたから、多分近所の人が様子を見に行くだろう。心配だけど、信じるしかない。

・・・それにしても。


「彰人君はこんな時間に、あんなところで何をしていたんだろう?」


明日聞いてみよう。

最近、私が起こした通り魔事件で夜道は気を付けてくださいってテレビとかで散々やってたのに、危ないなぁ。明日少しお説教しなきゃ!

心配と不安が入り雑じって、怒りに変わった。さっきまで、どうしようとあたふたしてたのに、変な感じ。

ふふ…はやく明日にならないかなぁ。

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