由佳視点 アノ女
彰人君を助けるために、まず何をするべきだろう。
(1)あの女を説得。彰人君に近づかないように言っておく。
(2)彰人君にあの女のことを言う。
(3)彰人君と仲良くなり、あの女に彰人君には彼女がいるのだと錯覚させる。
(4)上と似ているが、彰人君と本当に付き合う。
(2)はまずないな。彰人君を傷つけることになる。それだけは必ず避けなければいけない。
(1)も意味はないだろう。まずあの女が誰なのかすら分からない。それに、私なら知らない女のそんな話は決して聞かないだろうし、さらにストーカー行為をするようになるだろう。
(3)・(4)はどうだろう。
・・・そんなことをすると彰人君に危険が及ぶ可能性もあるな・・・。
・・・とりあえず、彼女が誰なのかを調べる必要があるだろう。
「・・・由佳?」
あぁ・・・そうだ。
この娘達と一緒にいたんだっけ・・・。
「どうしたの?由佳。」
「なんでもないよ。」
「そう。あっ、そういえばこの間ね・・・。」
「ホント!?いいなぁ~!」
・・・面倒だな。考え事をしているときに話しかけられると集中力が途切れる・・・。
でも、しょうがないだろう。
彼女達といると、面倒だったりするけれど和むことも多いからな。
「由佳も今度一緒に行こうよ!」
「うん。いいね♪」
「やった。由佳と初デート!」
「デートって(笑)」
「3人で行くんだよー。私を忘れないでー(泣)」
はははは・・・!
やはり、いいなぁ。
こういうのを友達というのだろうか・・・。今まで居たことがないから、よく分からないな。
・・・彰人君は、いつもこんな感じなのかな。
友達としゃべったり、笑いあったり、そんな楽しい感じなのかな。
・・・私は、今のこの感じがとても好きだ。
彰人君も好きなのかな・・・。
だとしたら、彰人君の幸せを壊そうとするアノ女が許せない!
・・・少し大胆な手を使うしかないな・・・。
まず、アノ女が誰なのか探る。次に彰人君との関係性。あと、この娘達とのデートも忘れないようにしなくちゃ。
忙シクナリソウダ・・・。