彰人視点 ハヅキ
由佳ちゃんに会った日から、友達によく言われる。変なことにはなるなよ?と。なるわけないじゃないか・・・。俺には、こんなに可愛い彼女がいるんだから・・・。
「・・・で?それからどうなったの?」
俺の話す話を楽しそうに聞いている。この子は俺の彼女の葉月。中学の時の同級生。付き合い初めてまだ1年も経ってないけど・・・一応ラブラブカップルをしている・・・。今も、葉月と一緒に家に帰っている。高校は全然違うところに行ったけど、学校のある場所が偶然にも一致して毎日一緒に家まで帰っている。帰り道では、最近の出来事とか、テレビとか他愛のない話ばかりだけど、葉月はとても楽しそうに俺の話しを聞いてくれる。
「…でさ、俺ウサギの着ぐるみ着せられてさー。」
「ほんと?見てみたかったな。彰人君のうさぎさん姿・・・。」
「やめてくれよ。恥ずかしいなぁ・・・。」
冗談じゃない!あんな生き恥のような姿見せられるはずがない!!葉月にだけは一生見られたくない。あいつらも、なんでわざわざあんなもの持ってきたんだよー!ったく!!
「・・・ん?」
「どうしたの?彰人君?」
「いや、あそこに高校の友達が居た気がしたんだけど・・・。」
「・・・誰もいないわよ?」
「多分、気のせいだ。」
おかしいな・・・。確かに由佳ちゃんが居た気がしたんだけど・・・。どうやら気のせいだったみたいだ。
「それより、もうすぐバレンタインだけどチョコはホワイトがいい?」
「あぁ、ホワイトで頼むよ。」
「りょーかい♪」
・・・かわいい・・・。なんか、幸せしてるなぁ。
この幸せが永遠に続いたとしたら、俺は幸せ死にできそうだなぁ・・・。
「ニヤニヤしてどうしたの?」
「なーんでもない♪」
「なんなのよー!」
そのあと、なんでもない。なんかあるでしょ。の言い合いがずっと続いた。葉月の家まで言い合いが続いたもんだから、葉月のお母さんに「夫婦喧嘩は犬も喰わない・・・ってね。(わん!)」って犬を向けられながら言われた。この犬もタイムング良く吠えるなよ(笑)ちなみに、この犬は葉月家の犬で、名前はコロ助。・・・名前をつけたのはお母さんらしい。
「ふふ・・・。ただいまーお母さん。コロ助ぇ~。」
「こんばんは。おばさん。じゃ、俺帰るな。」
「あら、寄っていかないの?」
「はい。もうすぐ晩御飯ですし。」
おばさんは残念そうな顔をしてから、そう残念ね。と言って俺を送ってくれた。
葉月も、コロ助の肉球と一緒に見送ってくれた。・・・コロ助の肉球はいらなかったのに・・・。
さてと、明日も早いし・・・早く帰ろっと!