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1.突然の異世界転移

僕は昔からいじめられていた。

味方は家族と幼馴染だけで、いつも泣いて家に帰っていたのだ。

そんな僕はいつしか心を閉ざすようになっていた。

そんな日々が続いた16歳の誕生日の日。僕は家族と幼馴染と一緒に誕生日パーティーをするために外食にいこうと外に出た。


「お兄ちゃん、私たちには何も遠慮しなくていいんだからね」


突然に14歳の妹、甘雨(かんう)日菜(ひな)がそう言った。それに続けるように、


「そうよ、ゆーちゃん、私たちには何も遠慮することはないんだよ。いつでも頼りなさい」


と母が言う。ちなみに僕の名前は甘雨(かんう)裕司(ゆうじ)だ。


「わかったよ、日菜、母さん。これからは気をつけるね」


内心ではそう思いきれていないので、苦笑いをしながら僕はそう言った。

そうやって話しながら僕たちは予約しているレストランへ歩いていたのだが、ある異変に気づいた。



幼馴染の浜川(はまかわ)沙羅(さら)の様子がおかしいのだ。

どこか、こうなにかに操られてるような。


「……さら?どうした?」


僕は沙羅に声をかけたが、返事が返ってくるような様子もない。すると、もう一つの大きな異変に日菜が気づいた。


「あれ、お母さんは…?」


日菜が寂しそうな不安そうな、普段強気な彼女が見せないようなそんな表情をうかべていたのだ。

その通り、母の姿が見えなかった。


「なにかがおかしい」


すると、周りの景色がいきなり変わった。

真っ白い場所に5つの玉座。

座っているのは、胸の大きいちょっとドSそうなお姉さんと、いかにも中学生の見た目をした女の子と、小太りのおじさんと、めっちゃ怖いおじさんと、白髭を生やしたいかにも神っぽい見た目をしたおじいさんたちだ。


「「あなたたちは…?」」


僕と妹が声を揃えて目の前にいる神っぽい人たちに話しかける。


「ふぉっふぉっ。わしの名前はゼニスじ。わしらは一応神でのー。ちょっと大変な世界があるから勇者を探してての。そなたらを召喚しようと思うのじゃ。」


ゼニスと名乗った神がそう言う。


「そんなの、いきなり言われても困りますよ!!」


そうだ。いきなり異世界に召喚されて世界を救え!的なことを言われても無理に決まってる。

何せ、僕はいじめられる弱虫なのだから。


「そういうとおもってのー。絶対に断りづらい状況にはしてあるのじゃ。隣を見てみぃ」


すると、そこにはさっきから話しかけても返事がない沙羅が下を見て立っていた。


「まさか、沙羅に何かしたのはあなたですか?」


「違うのー。これをやったのは、絶望神ムニエルじゃ。ムニエル、挨拶するのじゃ」


ゼニスさんがそういうと怖い見た目をしたおじさんが話し始めた。


「我が名はムニエル。裕司殿、いきなりこのような事態になってすまない。これには理由があるのだ。私が管理しているうちの一つの世界の均衡が崩れ始めていて、勇者と魔王をその世界に召喚したかったのでこの世界で適任者を探していた。それで勇者の適任者は裕司殿、魔王の適任者は沙羅殿。そしてもう裕司殿以外には勇者の適任者は見つからなかった、なのでで断れるわけにはいかないとおもったばかり沙羅殿を

先に魔王化させてしまったのだ。

謝らさせてくれ。すまない。」


そうやって今の状況をムニエルさんに丁寧に説明されたが、そんな状況にもちろん僕は納得できず、


「なんでそんな強制をされなくてはいけないんですか!それに妹は関係ないでしょう!」


と思わず怒鳴ってしまう。気弱な僕でもここまで怒れたのだ。


「本当にすまない。妹の日菜殿は本人の意見を尊重しよう。そして、心ばかりの能力を裕司殿に付属させる。これでどうか許してくれ。そしてどうか異世界を救ってほしい。頼む!」


流石にここまで言われると心は動くものだ。なので僕は出来すぎた話かもしれないが許すことにした。


「わかりました。許します。そしてできる限りの協力をします。」


「すまない。頼む。」


そうして僕とムニエルさんの話が決着したので、妹の意思を聞くことにした。


「それで、日菜。お前はどうするんだ?この世界に残るのか?僕はそうしたほうがいいと思うけど…」


そう質問した僕だが、妹には欲しくなかった。妹にまで大変な思いをかけたくはなかったのだ。だがそんな僕の心配とは逆に日菜は


「わたしはお兄ちゃんと一緒に行く!」


「本当にいいの?日菜にも絶対辛いことはあると思うよ?」


「うん、お兄ちゃんがいないと寂しいし、お兄ちゃんが心配だしわたしも行くよ。もちろん覚悟もできてる」


出来た妹だ。こんな場面でも兄の心配をしてくれるなんて。


「わかった。」


「では、日菜殿にも勇者のスキルを与えるとしよう。裕司殿には劣るが、SSS級程度の強さにはなるだろう」


「本当に?!ムニエルさん、ありがとう!」


そうして、僕たちの勇者の物語は始まりを迎える。だか一つ問題があった。


「裕司くん、沙羅ちゃんのことについて説明をするんだけど」


胸の大きいSっけのあるお姉さんが、話しかけてきた。


「私の名前はガブリエル。そして沙羅ちゃんはあなたたちより先に向こうの世界に12年先に召喚するわ。そして、彼女を救うところまでやってほしいの。勇者と魔王の戦いによって、世界の均衡は元に戻るわ。私たちがやっておいてと言う話かもしれないけど、よろしくね」


「言われなくても沙羅は助けますよ。彼女には昔からお世話になっていますから」


「そう、ならよかった。あと私からも能力を2人に付与しておくわね」


「「我らも能力を授けよう」」


そうやってガブリエルさんと名前は聞けなかった残りの2人の神様からも能力をもらって異世界に飛ばされるのだった。


「検討を祈るぞ、裕司、日菜。向こうの世界に行ったらスキルも見ておいてくれ」




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