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女神と神々会議

 僕は混乱していました。混乱していましたが、何が起きたかはよく分かりました。

 いくつもの剣が舞い、ミニデーモンの心臓を突き刺していきました。何体もミニデーモンが死に、死んだミニデーモンは赤い魔石になりました。そして、舞っていた剣は消えました。

 それに、ミニデーモンだけでなくこの森のモンスターをすべて殲滅してしまったようです。


「(素晴らしい! いつ見ても真言・斬の切れ味は美しいのう)」

「素晴らしいって、ミニデーモンを3匹やっつければよいだけだったのに......」

「(何を他人事のように言っているんだ。自分がやってのけたことだろう?)」


 僕がやったこと......僕がやったことです。しかし僕は恐ろしくなりました。


「親分、やりやしたね。さすが親分でやんすと言いたいところでやんすが、これはちっとやりすぎでやんすね」

「やりすぎ......です......よね。モンスターとはいえ、こんなに殺すつもりじゃなかったのに!」

「親分はまだ自分の力をコントロールできないみたいでやんすね。さて、しかしクエスト依頼は完了にするでやんす」


 死んだモンスターの魔石を小さな壺に入れれば、クエスト完了になる仕組みらしいです。教育係のスライムさんがそう言っていました。

 僕はミニデーモンの赤い魔石を3つ拾い小さな壺に入れました。小さな壺から、『クエスト完了です。報酬は30ゴールドです』と書かれた紙が出てきました。

 小さな壺の中を見ると、30ゴールド入ってました。


「ほかの魔石はどうしたらよいでしょうか?」

「集めて全部、冒険者ギルドに持って行ってもいいでやんすし、ほっとけばまたモンスターに戻るでやんす」

「どっちがいいんでしょうか?」

「冒険者ギルドに持って行っても、魔石処置代がとられるだけでやんすね。どのみちこの森はしばらくすればまたモンスターが湧くでやんす」


 なら、ほかの魔石はほうっておくことにしましょう。

 『モンスター討伐』をしてなんだか疲れました。今日はもう冒険者ギルドの自分の部屋に引きこもることにします。ベアーさんにお礼を言って途中で別れました。


 部屋で引きこもると僕は『アル家の血』について考えました。アル家というのは母親の家系のことです。僕が知っているのはそれだけです。

 母の記憶はありません。母について知っていることは、僕が幼い頃にこの国の兵士に殺されたということだけです。親方から聞いたことです。

 僕がいつか王になりたいと思っているのは、母がこの国の兵士に殺されたからというのが一つの理由でもあります。


 『アル家の血』について女神様に聞いてみれば、もっと教えてくれるかもしれませんが、今はまだそれを聞く心の準備ができていません。


「ところで女神さん、最近お見かけしませんでしたが、どこかへ行っていたのですか?」

「(ああ、神々会議に出席していた)」

「神々会議ですか?」

「(俺は会議ってやつが大嫌いでな、かといって出席しないわけにもいかず、ああ、会議なんて面倒なものなぜやる必要があるのか!)」


 女神はそう言って少し疲れた表情を見せた後、「ああそうだ、お前職人スキルが高いな。ちょうどいい、何か武器を大量に生産しろ」と言いました。



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