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小話 ルルのホットケーキ



ルルはスライムです。

まだ生まれたばかりの小さなスライムです。

手のひらに乗っちゃうくらい小さいです。

とってもとっても小さくて、何の力も持っていません。

でも人間のママとパパとの出会いからルルの運命は変わりました。


とってもとっても強い魔法使いのパパ。

不思議な不思議な力が使えるママ。

ルルはママとパパと出会ってから色んな事を覚えました。


世界はとってもとっても大きい事。

世界には国や街という沢山の人達が暮らしている事。

世界にはスライム以外にも魔物がたーくさんいるという事。


ルルは最初は何の力も持たない赤ちゃんでしたが、ママとパパのお陰でどんどん強くなっていきました。

今ではママやパパと同じ人間にだってなれちゃいます。

大きな大きな魔物とだって戦えちゃいます。


ルルはママとパパが大好きです。

途中で仲間になったお馬のパテルさんやゴーレムのクリアネスナイトも大好きです。

でもパパとパテルさんがあまり仲良しでない事をルルは気にしていました。

最初は喧嘩ばかりして、ママに怒られちゃいました。

ママに怒られてからは、パパとパテルさんは喧嘩しなくなりました。


でもルルは知っています。

ママの見ていない所でこっそり喧嘩している二人を。

ルルは考えました。

どうしたら二人は仲良しになれるのかと。

いっぱいいっぱい考えました。

そして思いつきました。


ママはとってもお料理が得意です。

美味しいお料理を食べたら皆笑顔になります。

ルルは思いました。

喧嘩した時に美味しいものを出せば、二人は喧嘩をやめてくれると。

美味しいものを食べたら笑顔になって、仲良しになってくれると。

名付けて、美味しいもので仲良し大作戦です。


ルルはママに美味しいものの作り方を教えてもらいました。

パパとパテルさんを仲良しにさせる美味しいものを自分で作りたかったのです。

そこでママはルルにも作れる簡単なおやつの作り方を教えました。


真っ白い粉と、真っ白い牛乳とたまご。

これだけで美味しいおやつができちゃうというのです。

ルルは一生懸命作りました。

真っ白い粉と、真っ白い牛乳とたまごをまぜまぜまぜまぜ。


それをフライパンの上でじっくり焼きます。

火を使うので、ママが傍にいたけどママは見守るだけ。

ひっくり返してまた焼いて、お皿に乗せてまた焼いて・・。

うまくひっくり返せなくて、歪んだ形になっちゃったけど、ママはママがはじめて作った時はもっと下手くそだったとルルを励ましました。


そして出来上がった、ホットケーキというおやつ。

黄金色のハチミツをたっぷりかけて準備万端です。


ルルは早速ホット-ケーキを隠れて喧嘩していたパパとパテルさんに差し出しました。


「なかよしのホットケーキ!けんかはもーしちゃだめ」


パパとパテルさんはホットケーキを食べてくれました。

そして笑顔で美味しいと言ってくれました。

ルルは喜びました。

美味しいもので仲良し大作戦は大成功です。

ルルはぴょんぴょんジャンプして喜びました。




「小さい子って結構よく見てるっていうけど、本当だね。二人とも」

「ルルの事を侮っていました・・・」

「ルルの気配に気づかなかったとは・・不覚・・」

「でもなかよしのホットケーキ、効果抜群だね(笑)」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


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