第八十九話 イクミとクリアネスナイトは海の中へ
いや~、コーラルさんの歌は本当に凄かった!
現代にコーラルさんがいたら、絶対超有名人になるよ!
世界どころか世紀の歌姫として名を残すねうんっ。
あの綺麗な歌声で見送られたから、きっと彼らの魂も綺麗な場所に行けたと思うなぁ・・・。
さて今現在、私とクリアは・・・海の中にいます!!
巨大なシャボン玉に包まれ、クララさんの頭の上に乗って深い深い海の底へと移動中です!
このシャボン玉はランスロットさんが魔法で作ったもの。
とても頑丈で、中にはちゃんと空気がある。
ランスロットさん曰く、竜人族は竜の姿になれば海の中でも動き回れるけど人の姿では息が続かないんだって。
海の中を移動する時はこのシャボン玉を使うんだとか。
うーん、勉強になった。
これ、上手く忍術に応用できないかな?
忍法、水泡の術とか泡玉の術とか?
まあとにかく、私とクリアはランスロットさん達と一緒に彼らの住む国へ向かってる途中なのです!
そう。
海の底にあるという、竜人族の暮らす国の一つ、ドラシエル・マリーンへ。
ランスロットさんはコーラルさんとの関係を認めてもらうために、国へ戻る事を決意した。
そしたらランスロットさん、私達を国へ招待したいと言いだしたのだ。
「色々ご迷惑をおかけした詫びとお礼を是非させてほしい」
との事。
私はどうしようかと思ったけど、海の竜人族の国はどういう国なのか気になるし、それに海で起きている異変についてまだ聞いてないから、有り難くその申し出を受ける事にした。
クララさんの頭の上に乗って移動には驚いたけど、ぷにぷにしてて凄く気持ちいい感触だ・・。
まるでゼリーに乗ってるよう。
移動中に私は色々とランスロットさん達から話を聞いた。
最近、正体不明の魔物が現れた事。
その魔物の所為で周辺に魚達がいなくなってしまった事。
人魚族達にも多くの被害者が出ている事。
そんな状況なのに駆け落ちしたという事実に、怒りを通り越してあきれ果てたけど、その事も含めてランスロットさん達は心から反省していた。
「俺達は自分達の事しか考えていなかった・・。コーラルとの事を認めてもらう以前に、王位継承権を失い国から追い出されるかもしれない・・。しかしそれも覚悟している・・」
「私もどんな罰も受ける覚悟です・・」
二人は手を握りしめ合って覚悟を決めた顔をしている。
まあ確かにこの二人は軽率な行動ばっかりだった。
何というか、その場の勢いで行動するタイプ。
ちゃんと考えれば失敗しないだろうに、それを怠ってしまうタイプだ。
理由はどうであれ、国の一大事にそんな事をしでかしたのだから何らかの処罰は下るだろう。
クララさんは必死に庇うだろうなぁ。
まあ私もこの二人の事は嫌いじゃないから、もし何か聞かれたらこの二人は本気でお互いを愛し合っていると答えよう。
ランスロットさんなんか、国の王様になれない可能性もちゃんと考えてるし・・。
・・・・・・あ!
ヒューゴ達に今の状況を連絡するの忘れてた・・・・。
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