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第六十二話 そろそろ・・・・・



竜人族の国に来て早数日。

この国には本当に珍しいものが沢山あった。

自ら魔道具を作れるヒューゴは竜人族の作った魔道具を色々買ってたし、パテルさんは珍しいお酒を購入してた。

ルルはドライブリザードといっぱい遊んでた。

庭で十匹ぐらいと追いかけっこしてたのを見た時は流石にびっくりした。

改めて行われた魔石採掘では、風の魔石や雷の魔石など掘る事ができた。

私達が掘り当てた石は全部私達の物にしていいというから、本当にジークさんには感謝である。

でもそろそろ・・・。



「あの、お話があるんです」


揃ってジークさんの所へ。

オデットさんやオディールさんもいる。

私達の顔を見て、ジークさん達は色々と察してくれた様子だ。

オデットさん、そんな悲しそうな顔しないで!

うう、胸が痛い・・。


「・・・・・・行くのか?」


ジークさんのその一言が、全てを語る。


「はい。私達、そろそろ旅立とうと思います」



昨夜、皆で話し合った。

この国では本当にお世話になった。

色々と便利そうなものも手に入ったし、沢山の竜人族の人達と仲良くなれた。

この国にもっといたい気持ちもあるけど、そろそろ頃合いだろうと結論が出た。



「そんな・・まだもう少し滞在してもよろしいではないですか・・!」

「オデット・・」


オデットさんに何も言わずに首を横に振るジークさん

それを見たオデットさんは、まだ何か言いたそうだったけれど、きゅっと口をつぐむ。


「イクミ様達は旅人・・。いずれこの日は来ると思っていました」


オディールさん、深く私達に頭を下げてきた。


「皆さまと過ごした時間は大変貴重で、とてもすばらしいものでした。同時に色々と学ばせていただきました。ありがとうございます」

「そんなっ!私達もオディールさんにはたくさんお世話になりました!」


ジークさんも、胸に手を当て一礼をする。


「貴殿達と過ごした時間は、どんな宝にも勝る素晴らしき時であった。特にサヴェッジドラゴンとの件で余は自身の力に過信していたと強く反省した。その事に気づけたのも、貴殿達のお陰だ。心から感謝する」

「ジークさんはこの国で、私達が過ごしやすいよう色々と手配してくれました。私達皆、ほんとに感謝しかないです」


ね、皆っとヒューゴ達に同意を求めると、皆頷いた。


「竜人族達の作り上げた魔道具は素晴らしい一品ばかりだった。今後の参考にさせてもらう」

「あのね!ごはんもおいしかったし、リザードちゃんたちといっぱいあそんでたのしかった!」

「この国の酒は実に甘味であった。酒の味に煩い我も満足だ」


ヒューゴ達のその言葉にジークさんは嬉しそうに微笑んだ。



「オデットさん・・・」


オデットさん、もううるうる涙目。


「私、オデットさんに出会えて本当に良かったです。それでちょっと我儘なんですけど・・・」


こんな事、頼むのは生まれて初めてでドキドキだけど私は心から笑顔を浮かべる。


「お友達から、親友になってもらえますか?」

「・・・!」


オデットさん、涙で濡れた目を大きく見開く。

あ、やっぱり流石に引いた、かな?

それとも、好きな相手から親友宣言なんてショックだったかな・・?

うっわ!そう考えると私最低じゃん!

ど、どうしよう・・・っ。


「・・・・・・・・・・・イクミ様!!」

「っわ!!」


オデットさんに強く抱き付かれ、倒れそうになったけど足に力を入れて何とか踏ん張る。


「・・・・・・・イクミ様は、私にいっぱいの嬉しい気持ちを下さいますのね・・!」


オデットさん、頬を紅潮させて綺麗な笑顔だ。


「イクミ様は、私の一番の親友ですわ!」


それを聞いて、私も嬉しかった。

私にとっても、生まれて初めての親友だもん。

だから、すっごく嬉しい!



「貴殿達、旅立つ日は決まっているのか?」

「この一週間以内にはと思っている」

「そうか・・・」


ジークさんは顎に指を当て何か考えている。


「それなら六日目に貴殿達の為の宴を開かせてほしい。どうか余達の願いを聞き入れてくれまいか?」

「お兄様!素晴らしい提案ですわ!私も大賛成です!」

「私もです。皆様方、どうか許可を!」


ええー!

そ、そんな風に頭下げて言われたら・・・ねぇ?

私は皆を見る。

ヒューゴは苦笑。

ルルはキラキラお目目。

パテルさんはにっこり。

・・・・全員私に任せますオーラが見える。

あーもうっ。


「・・・断る理由なんて、ないですよ!」


一片の欠片もねっ。


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― 新着の感想 ―
[一言] 宴会だとぉ! つまり酔って普段は見られない一面が見られるのですな!
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