第五十七話 使いゴーレム、その名前は・・・
ゴーレムが光りに包まれた時、私の中から何かがゴーレムの中に吸い込まれるのを感じた。
これが魔力の配給だろうか?
「・・・・・・・・・・・・・・・」
光が収まると、ゴーレムはゆっくり体を起こした。
そして私を見る。
「・・・・・・マスター・・・・・」
今度は私は、そのマスターという呼び方を否定しなかった。
「・・・・うん・・・・よろしくね、ゴーレムさん」
「師匠、どうしてあのゴーレムを使いゴーレムとして受け入れたのですか?」
元気になったゴーレムにルルがよじ登ったりして遊んでるのを眺めながら、ヒューゴが聞いてきた。
今日はもう仕事どころじゃないので、竜人族の皆さんは採掘場の偉い人やジークさんの指示に従って片付けとか始めてる。
お仕事の邪魔して、何かすいません・・。
「私も伺ってよろしいですか?まだあのゴーレムについては何もわからないですのに・・いささかあっさりしすぎているような・・」
オデットさんの言う通り、確かにあっさり受け入れてるかもしれないね。
でも。
「何となく、だけどさ・・ずっとあのゴーレムは土の中にいたでしょ?ずっと、ずーっと・・気が遠くなるくらい。それでやっと外に出れたのに、途端に動けなくなるって何か、不憫だなって思って」
もし私だったら、耐えられない。
「・・・・我が主は、優しいお方だ・・・・」
(その優しさが危険を呼ばなければよいが・・)
この時、パテルが思った事はこれからずっと先に的中する事となる。
「師匠・・貴方の心の広さには感服してばかりです・・。ですが、一人で全て抱え込もうとはしないでくださいね・・俺がいますからいつでも頼ってください」
「あははは、心配してくれてありがと」
ヒューゴも嫌な予感を感じたらしい。
この笑顔が消えぬよう心から願った。
「あ、そうだ。名前はどうしよう」
「名前、ですか?ゴーレムの?」
「うん名前。呼ぶ時とかないと不便でしょ?それともゴーレムに名前って変かな・・?」
「あまりつける方はいないかと・・ああでもゴーレム操士なら自分の使いゴーレムに名前を付けると聞いた事がありますわ」
ゴーレム操士?
『何体ものゴーレムを操る魔法使いの事でござる。この魔法使いは魔力量が半端ないと言われているでござる』
へー・・まあ魔力配給が必要なゴーレムを何体も操るんだったら、確かに魔力量がそれなりにないと無理だろうな。
「それでイクミ様、あのゴーレムにどんな名をお付けになられるのですか?」
「んーと・・・・」
ルルの時も悩んだな・・。
ネーミングセンス問われるよなぁ名付けって。
私はゴーレムを見つめた。
白い、騎士のような姿。
ホワイトナイト?
まんま過ぎる。
んー・・・・・胸元の透明な石が、綺麗なんだよね・・。
透明・・・。
「ゴーレムさん、ちょっと来て」
ゴーレムは頭に圧し掛かってるルルを落とさぬよう来てくれた。
うん、良い人・・じゃない良いゴーレムだ。
「貴方の名前、考えたんだけどさ・・。クリアネスナイトってどうかな・・?」
「クリアネス・・ナイト・・・・」
まあこの名前もまんまは気がするけど・・。
気に入って、くれるかな?
「・・・・・私ノ名ハ、クリアネスナイト。素晴ラシイ名ヲ、心カラ感謝シマス」
ゴーレム、クリアネスナイトは膝まづいて深々とお辞儀した。
「クリアネスナイト・・良い名前ですね師匠」
「クリアネス!クリアネス!!」
「これで正式に我らの仲間となった訳だな」
ヒューゴもルルもパテルさんも、クリアネスナイトを受け入れてくれるようだ。
クリアネスナイト、今日からよろしくね。
「(・・・あ、思い出した・・あの夢・・私が言いかけたのは・・)」
夢の中で透明な石を見て、私が言いかけた言葉。
ああ、この石は・・・私の新しい仲間。
====================
「あら~?これは私も予想外ね~?まさかあのソウルゴーレムがイクミの仲間になるなんて・・。
うふふ、益々楽しませてくれるわねイクミ・・・」
新連載「男女問わない愛され総受け勇者♂に愛される飯屋の娘は無理矢理パーティーメンバーに入れられ毎回命を狙われてます」もよろしくお願いいたします
閲覧ありがとうございます!
評価やブクマしていただけると、大変励みになります!




