第五十一話 この国が崇めている神様
これまた不思議な夢だったよなぁ。
まあでも嫌な感じはなかった。
本当に綺麗だったしあの石。
「イクミ様~~~~!!!」
「ぶっ」
朝からオデットさんに抱き付かれた。
胸!!胸で窒息してしまう!!!
「師匠から離れろあばずれ!!」
ヒューゴ、どこでそんな言葉覚えた?
まあ引きはがしてくれて助かったけど・・。
「まあ失礼な!私はイクミ様に朝のご挨拶をしただけですわ!」
「いきなり人に抱き付いて何が挨拶だ!!」
朝から凄い元気だ・・。
オデットさん、目の前で喧嘩してる相手がヒューゴだと知ったらほんとにどんな顔するだろう?
「ルル、口にパンつめこみすぎだよ」
「おいひ~~~」
「珍しい野菜だ・・・」
「んー・・この白ワインは中々・・」
朝から豪勢な朝食が待っていた。
よく分からない野菜のサラダや美味しそうな焼きたてパン、分厚いベーコンなど凄かった。
「昨夜はよく眠れたか?」
「はいジークさん、おかげさまで」
「それは良かった。今日は貴殿達に是非とも案内したい場所があるのだ」
案内したい場所?
何だろう?
朝食が終わった後、ジークさんの案内でお城の広い庭に出た。
ちなみにオデットさんはお勉強の時間です!と家庭教師らしき人に連れてかれた(イクミ様ーーー!!と叫ばれたよ・・)。
昨夜のパーティーで使った場所とはまた違う。
何か、雰囲気からして神々しいような、そんな感じがする庭だ。
そこには大きな建物があった。
一見すると、お洒落な教会だ。
「ここは祈りの間と呼んでいる。神に祈りをささげる神聖な場所だ」
「そんな大層な所に・・私達が入ってもいいんですか・・・?」
「イクミ殿達なら許されるであろう」
そんな王様と言えども勝手に決めて良いのかな・・?
普段は王族以外立ち入り禁止だけど、国の人が切実な願い(子供の病気を治してほしいとか)がある場合はここで祈る事が許されるんだって。
ジークさんが扉の前で何かの絵(この国の紋章だって)に手を翳して呪文みたいなのを唱えた。
そしたら紋章が光って扉は自動的に開いた。
「はぁ・・・・・・」
まさに神聖という言葉が似合いそうな部屋の中央。
円を描くように綺麗な草花が植えられてて、その中央に白い女性の大きな像が建っていた。
凄い綺麗な人の像だ。
優しく微笑んでる。
「このお方がわれらが崇めている大地の女神、ガイア様だ」
大地の女神。
女神様!
なるほど、たしかに女神様っぽい。
「他の3国のドラシエルではそれぞれ、水の女神、火の女神、風の女神を崇めているが我が国はガイア様を崇めているのだ」
ん?
3国のドラシエル?
「あの、3国って・・?」
「ん?・・・ああ、貴殿達は知らなくて当然だな。ドラシエルは我が国も含めて4つの国に分かれているのだ」
これにはヒューゴも驚いていた。
パテルさんは知ってたみたい・・・。
教えてくれよパテルさん!!
「聞かれなかったもので」
こんにゃろ・・!
ジークさんの説明を受けた。
このドラシエルは正しくはドラシエル・アースという国名で、竜人族の国は全部で4国。
深い海の底で暮らす竜人族の国、ドラシエル・マリーン。
火山地帯、熱いマグマの中にあるという竜人族の国、ドラシエル・ボルケーノ。
はるか空の上、天空に暮らす竜人族の国、ドラシエル・チエーロ。
それぞれの国も結界で閉ざされ、詳しい場所は竜人族以外には分からないようになってるんだって。
何で4つの国に分かれたのか、詳しい事はジークさんも分からないみたい。
ただものすごく古い古文書によると、ずっとずっと大昔、大地と水、火と風を司る女神達がジークさんのご先祖様達に4つの国に分かれて世界の行く末を見守るべし、みたいな事が書かれてたんだとか。
虫食いが酷いし、古代のドラシエル文字だったから解読はそこまでしかできなかったらしい。
「世界の行く末ってどういう意味なんだ?」
ヒューゴが聞いてもジークさんは首を横に振った。
「それは余にも分からぬ。一体女神様達は余ら竜人族に何をお求めになられたのか・・」
4人の女神に4国のドラシエル・・。
改めて異世界すげええ・・・!
次々とファンタジーな展開が押し寄せてくる!
「他のドラシエル、どんな国か見れたらいいなぁ・・」
何気なく呟いた。
それをジークさんがしっかり聞いてる事に気づかず・・。
「おおそうだ。イクミ殿達、次は我が国の採掘現場をご覧になられないか?」
「採掘現場?」
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