第四十九話 歓迎パーティーの肉フルコース
お城の門を開けて、国の人達も自由に出入りできるようになった。
ジークさんが皆に高らかに叫んだ。
「今宵はここにいるイクミ殿とその仲間の方々の歓迎パーティーである。街の者達も大いに楽しんでほしい!」
わーっとすごい歓声。
お城の外も屋台とか出して盛り上がってる。
私達はいわゆる特別席に座っていた。
物凄い目立つうううう・・・・。
でもそれよりも今私は重大な問題に差し掛かってる。
それは・・。
「イクミ様!お料理は私が食べさせてあげますわね」
「貴様、師匠に馴れ馴れしくするな!」
「我が主には手出しさせぬぞ?」
「まあイクミ様の一人占めは許しませんわ!」
オデットさんに人生初めての告白を受けてからもうずっとこの調子である。
相手が大ファンのヒューゴだと知らずにオデットさんはヒューゴとパテルさんと口喧嘩。
全然負けてないから凄い。
ちなみにルルはというと、ドライブリザードと遊んでいた。
すっかり仲良しになってる。
「いけいけー!!」
ドライブリザードの背中に乗って、庭中を走りご機嫌なルル。
どうか庭にある高級そうな彫刻品を壊さないでおくれ・・!!
「しかしルル殿はスライム、パテル殿は馬の魔獣とは気づかなかったぞ」
ジークさん、葡萄酒を飲みながらご機嫌である。
サヴェッジドラゴンの一件で、ルルとパテルさんが人間でない事がバレたけど皆気にしてないようで良かった。
流石にパテルさんが冥界の馬という事まではバレなかったみたいだけどね。
バレたら大騒ぎだよ。
食卓に次々と料理が運ばれてくる。
サヴェッジドラゴンのステーキに、サヴェッジドラゴンの串焼き、サヴェッジドラゴンのスープとドラゴン肉の料理がいっぱいだ。
しかも凄く良い匂い!
これは食欲がわいてくるね!
「さあさ、遠慮なく召し上がって下され」
「じゃあ、いただきます!」
人生で初めてのドラゴン肉!
ステーキを切り分けてまずは一口・・・。
「・・・!!!!」
何これ!?
すんごい柔らかくてすんごい美味しい!!
やばいこれ!超高級肉だよ!!!
噛めば噛むほど旨味が口の中に広がるぅ・・・!
何枚もいけちゃうねこれ!!」
「おいしー!!」
「これは・・流石はドラゴンの肉・・・!」
「うむ、中々の美味」
ルルは串焼きにかぶりつき、ヒューゴとパテルさんもステーキ肉を堪能してる。
うう・・・ご飯が食べたくなる!!
ステーキ丼にしたいいいい!
「イクミ様、私の分もどうぞ」
オデットさんが自分のステーキを進めてくる、
「いやいや!オデットさんもサヴェッジドラゴンの肉楽しみにしてたでしょ?もらえないよ!」
「まあイクミ様!覚えていてくれたのですね!何てお優しいんでしょうっ」
オデットさんまた目をキラキラさせてる・・。
どうしたものか・・。
ジークさんは・・あ、駄目だ。
お酒で完全に出来上がってる。
王様が酔っ払ってどうすんのさ!
そう思っていた私の傍に、小さな子供が数人やってきた。
「あの、イクミ様」
「これ、あげる!」
子供達は私に花をくれた。
「私に?」
「うん!」
花を受け取ると照れくさそうに笑う子供達。
竜人族の子供達、皆将来が期待できる可愛さだ。
「どうもありがとう!」
食事が終わると、代わる代わる国の人達が来た。
握手を求められたりプレゼントまでされたり・・。
何かアイドルの握手会みたいだな。
正直言って照れてしまう。
でも悪い気分ではなかった。
こんな風に大勢から慕われるなんて、生まれて初めてだもの。
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