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第四話 万能忍術が万能すぎて ただし横文字はNGだった

あの王国から出て1時間、ひたすらてくてく歩く。

でも全然疲れない。

全体のステータス値が∞だからね!

どんどん歩けちゃうよ!日頃の運動不足が嘘みたいっ



途中で森があった。

かなり深そうな森だ・・・。

いかにも魔物とかいそう・・。


「そういえば補佐丸、この世界って魔物とかいるの?」

『お答えするでござる。うじゃうじゃいるでござる』


う、うじゃうじゃ・・・異世界物なら定番だけどやっぱりいるんだね魔物・・。


「ほかにはどんな種族がいるの?」

『エルフ族やドワーフ族等の妖精族、ヴァンパイアやインキュバス等の魔族、竜人族や獣人族がいるでござる』


エルフ!

ドワーフ!

魔族!

竜人!

獣人!


まさに異世界あるあるキター!

この先そういう種族と出会えたら、是非とも仲良くしたいものだ。



「ちょうどいいや、この森の中で色々忍術試そうかな?」


万一魔物が出たとしても、今の私は100メートルも10秒切れる自信がある。

いざとなったら逃げよう。

攻撃力も∞だったから、忍術で瞬殺!も可能かもしれないけどね。


私は森の中へあまり警戒を持たず入った。

どんどこどんどこ進んでいく。


・・・・大分奥に入ったかな?

迷ったとしても補佐丸が道案内してくれるというから安心だ。


「よしっここで練習しようかな?」


ちょっと大きな岩がそこらにある広めの場所に出たので、ここで忍術の練習をする事にした。


鞄を近くに置いて、と・・まずは食料調達だ!。

はっきり言って朝ごはんを食べたきりだからお腹すいている。

王国でせめて携帯食くらい買おうと思ったけど、補佐丸が忍術で食料は調達できるでござる!とうるさかったので買ってない。


「さて補佐丸。どうやって忍術で食料調達できるの?」

『お答えするでござる。忍法 食料召喚の術と唱えながら食べたいものを思い浮かべるでござる。

そうすれば主殿の元いた世界の食料が手に入るでござる』


え、地球の食べ物が手に入るの?

そこまでチートな事できるの?

ほんとかな・・・?

でもやってみよう。


私は頭の中で、とりあえずコンビニのムーソンの鮭おむすびとペットボトルのやっほーお茶を浮かべる。


「忍法、食料召喚の術!」


すると目の前にどろんと擬音が聞こえそうな煙と共に、おむすびとお茶が出てきた。

宙に浮いたままのそれを手に掴む。


「おおおおおお!!すっごおおおおおい!!!」


包みを開けておむすびを一口かじる。

おいしい!まさにムーソンの鮭おむすびのまんまだ!

やっほーお茶もそのまんま!

何これ、こんな簡単に異世界で地球のもの食べれて良いの?


「最高・・・・・」


お金もかからないし、何てご都合主義な・・・。

しかし今の私にはありがたすぎる。

神様はどうかは分からないけど、こんな能力を与えてくれた人には足向けて寝られない。

ありがたやありがたや・・。


とにかくこれで食料の心配はない。

人前では流石にこの忍術は使えないけど、空間収納術であらかじめ食料を入れておけば万事OKだろう。

お昼が終わったら、今度は戦うのに使えそうな忍術の練習だ。

いっぱいやる事はある。

例えば・・


「補佐丸、冒険者ギルドがあるという事はそこに登録すればお金稼げるんだよね?」

『お答えするでござる。主殿の言う通り、ギルド登録して依頼をこなしていけばそれに見合った報酬金が手に入るでござる。

他にも魔物の肉や素材の買取で資金を得る事もできるでござる』


やっぱり!


「ギルドに登録したら、入国税免除とかかな?」

『その通りでござる』


うん、王道通りだ。

ならギルド登録した方が良いだろう。

食料はただで手に入るけど、この世界で暮らしていくのなら収入がないとやっぱり厳しいだろうし。

地球の食材を売るのは流石にアレだなうん・・・。

となると、少しは戦えるようにならないといけない。


「あ、そういえばギルドにはステータスを見る為の魔道具があるって言ってたけど、私のステータス、他の人に見られたらやばいよね?」

『騒ぎになる可能性大でござる。隠密用の状態情報を作成するでござるか?』


そんな事もできるんだ!

じゃ作っておこう、お願い補佐丸!


『了解したでござる!しばし待たれよ』



・・・・・・待つ事2分。


『できたでござる!』


太鼓の音が響くと同時に目の前に巻物が出る。

どれどれ、どんな感じだ?


【名前】イクミ

【年齢】14歳

【種族】人族

【職業】旅人

【レベル】5

【魔力】85

【攻撃力】70

【守備力】80

【俊敏性】65

【運】80

【スキル】アイテムボックス


『平均よりほんのわずかに高く設定したでござるが、問題ないでござるか?』


うーん、補佐丸が良いんなら良いんじゃないかな?

少なくとも怪しい部分はないし。

あれ?苗字がないな?


『この世界では苗字があるのは貴族など、身分が高い者だけでござる』


なるほど納得した。

うん、じゃこれでOK!



「んじゃ忍術の練習、と・・その前にゴミはどうしよう?」


練習に入る前に、おむすびの包みや空になったペットボトルの処分に困った。

そこらに捨てる訳にもいかないし・・。


『それなら忍法 不要物焼却と唱えれば良いでござる』


焼却!?燃やすの?!

いやいやペットボトル燃やしたらあかんでしょう!

有害物質とかさあ!


『大丈夫でござる。この術で燃やしたものからはダイオキシンどころか何の危険物質も出ないでござる』


あ、そうなの・・?

んじゃとりあえず信じて・・・・


「忍法、不要物焼却」


おむすびの包みとペットボトルは青い炎に包まれたかと思えば一瞬で消えた。

焦げた匂いも何もしない・・・・。

何でもありだなおい。



とにかく私は忍術の練習を始めた。

まずは忍術でお決まりなのは、分身の術かな?


「忍法、分身の術」


頭の中で5人くらいの自分の分身を思い浮かべながら唱えると、本当に5人の自分の分身が現れた。

流石にちょっとビビった。

これは凄い・・まるで鏡を見てるかのように、そっくりだ。

消えろと思ったら消えた。

今度は10人くらいを想像してもう一度やってみる。

そしたら10人の分身ができた。

なるほど、頭の中でイメージした通りになるのか。



では今度は


「忍法、火遁の術!」


一応森の中だから、規模は小さめにイメージした。

そしたらイメージ通りの大きさの火が蛇のようにうねって、一本の木を瞬く間に燃やした。

火の大きさもイメージで調節できるのか。

あ、あれは使えないかな?

火の魔法の定番!


「ファイヤーボール!」


・・・・・・・・・何も起きなかった。

それなら


「忍法、ファイヤーボール!」


・・・・・・・・やっぱり何も起きなかった。

おかしいな?さっきは火が出たのに・・・・。


『横文字はNGでござる』


え、そうなの?

横文字はNGって・・・・・だったらこうならいけるかな?


「忍法・・・火炎玉!」


ドッジ-ボールぐらいの大きさの火の玉が出た。

そうかこういう風に言えば良いんだ!

火の玉は私の思う通りに動きを変え、スピードの調節もできた。

これなら魔物相手に不意打ちもできる。


その後は水の術とか風の術とか色々やってみた。

あと忍法、武器作成!

これで色んな忍者の武器が作れた。

忍び刀とか手裏剣とか苦無とか鎖鎌とか・・。

この術で作成した武器は自由に消す事もできた。

つまり証拠は残らないって事だね!

一度作った武器は、後からいくらでも作成できるから一々武器作成とか唱える必要もないと言うし!。



夢中で忍術の練習をしてて気づいたら、辺りは木々がバラバラだったり燃えて煤になっていたり地面は穴だらけになっていたりと、ちょっと森が可愛そうな事になった。


「う~ん・・夢中でやったとはいえ、これはやばいかな?」


元に戻せないかなぁ?

補佐丸、何とかできる?


『お答えするでござる。忍法 復活術と唱えれば万事解決でござる』


・・・・・いよいよ忍術という枠に入りきらなくなったぞ!

いや最初からか・・・。

とにかく私はやってみるしかない。


「忍法、復活術」


すると一面に淡い光が溢れ出し、地面の穴は塞がり草が生え、木々が再生していく。


「・・・・・・・・・すごい」


瞬く間に忍術の練習でぼろぼろだった辺りは元に戻った。

この復活術、とんでもない術だ・・・。



「ま、まあとにかく練習したお陰で十分自分が強い事が分かった!」


これなら魔物がいくら出ても大丈夫!・・・・だと思う。

でも怪我とかしたらどうしよう。

痛いのは嫌だ。


『それなら良い術がいっぱいあるでござる。

忍法 毒無効化 常時

忍法 状態異常無効化 常時

忍法 物理攻撃無効化 常時・・等々、これらの術を使えば安心して戦えると思うでござる』


忍術便利すぎるでしょー!?

てか忍術で片づけて良いレベルじゃなあああい!

魔法を忍術と言い換えてるだけのような・・・!


・・・・・・まあ使いますけどね?

身の安全第一!


私は補佐丸から教わった使えそうな術を片っ端から使った。

使えるものは何でも使ってやるさ!


====================


「んふふ~感謝されちゃった~。

それにしてもあの子、ちゃんとスキルを使いこなせてるようね!

良かった良かった」


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― 新着の感想 ―
[良い点] ネタとしてはいいけど [気になる点] 最初の容姿の話が出たせいで、でもデブだしなぁ…… と思ってしまう [一言] ルッキズムとか言われそうだけど何事も見栄えいい方が映えるんよ。 ふくよか(…
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