第三十五話 とんでもない金額になった
お二人の息子のオーウェンさん、良い人だったなぁ。
病院から出る時、何かクルミさんとミレイさんの口から魂が抜けてたのが気になったけど。
「あ、あの口から何か出てますけど・・?」
「あー気にすんな気にすんな。それよりイクミ、アンタ息子の事どう思う?」
ライリーさんが何かにまにましてる。
「良い人、だと思います」
あと超イケメンさん。
「タイプか?」
「はい?」
質問の意図がよく分からなくて聞き返そうとしたら。
「師匠!今夜の宿を早く決めてしまいましょう!!」
「ではまた後日に」
「?ばいばーい」
何か機嫌の悪いヒューゴに手を引っ張られる私。
ルルを抱えて後に続くパテルさん。
あれはいったい何だったんだろうなぁ・・?
あとシュクレちゃんやご両親のお店にも行った。
ルルの事を話したらびっくりしてたなぁ。
でもミシャちゃんを抱っこするルルは可愛かった(親馬鹿)。
パテルさんにミリシュさんが見惚れちゃってジョージさんがすねちゃって大変だったけど。
そして今日。
ライリーさん達との約束の日。
ライリーさん達がどの魔物を買い取ってくれるか、もう一度ギルドにやってきた。
受付の人はもう慣れた様子で、私達をライリーさん達の部屋へ案内してくれた。
何か受付の男の人、会うたびに嬉しそうな顔をしてる。
Sランクのヒューゴに会えるの、やっぱり嬉しいんだろうね。
「(イクミさんにまた会えた!サインをお願いしても大丈夫だろうか・・!?)」←アマンダとの決闘を見てから、イクミのファンになった。
「こんにちはー」
ライリーさんとキーランさんは既に座って待っていた。
私達も向かい側に座る。
「いや~どれを買い取るか悩みに悩んだぜ」
「高ランクの魔物が多かったからな」
「とりあえず、貴重なやつを中心に選ばせてもらったぜ」
「魔石持ちがなかったのは残念だけどな」
魔石持ちかどうかは補佐丸に鑑定してもらったのでそれは間違いない。
私が鑑定できるのは秘密なので、それらはすべてヒューゴが魔石持ちかどうか、専用の魔道具で調べた事にしてもらってる。
キーランさんが選んだ魔物のリストをくれた。
リストには素材の使い道とか書いてあった。
私、素材の価値とかよく分からないからこれはありがたい。
まずDランクのポイズンタランチュラは8匹買い取り。
皮は硬く防具に使え、体内の毒袋は毒薬として使えるらしい。
次はCランク。
ブラックボアは10匹分の素材買い取り。
牙は武器、装飾品に、毛皮はコート等の服の素材に。
オーク3体分も含め牙と睾丸37体分も全て買い取り。
肉は本当に美味で人気らしい。
牙は武器に、睾丸は体力強化剤や精力剤など。
レッドピジョンとホワイトピジョン。
レッドピジョンの素材は5匹分全て買い取り。
ホワイトピジョンは8匹分の素材買い取り。
羽根は布団や枕、爪は武器に、嘴は装飾品へ。
ロックバードは5匹分の素材全て買い取り。
羽根はとても暖かいので布団やコートの中身に使用され、爪や嘴は武器や装飾品、目玉は色んな薬の材料になるとか。
次はBランク。
ジャイアントドードは5匹分の素材買い取り。
羽根は高級布団や枕に、爪や嘴は装飾品に。
ブラックドードは5匹分の素材買い取り。
素材はジャイアントドードと同じで、羽根は高級布団や枕、爪や嘴は装飾品に、目玉は色んな薬の材料に。
ギガマウスは15匹買い取り。
使える素材は毛皮と牙で、毛皮は皮鎧に、牙は盾の材料に。
そしてAランク。
デッドサソリ10匹買い取り。
硬い体は最高の防具に、毒針は毒効果のある魔道具の材料になるらしい。
レッドスネークは5匹全て買い取り。
毒牙は強力な武器に、皮は最高級な革製品に、目玉は最高の精力剤に。
Eランクのホーンラビットは肉があれば買い取ってもらえたみたい(美味しい肉はヒューゴ達の腹の中行きが決定している)。
これらを買い取ってもらえると、手持ちに残る魔物数は・・。
Eランク ホーンラビット 角と毛皮5匹分。
Dランク ポイズンタランチュラ12匹。
Cランク ブラックボア 牙と毛皮10匹分。
Cランク ホワイトピジョン 羽根と爪と嘴10匹分。
Bランク ジャイアントドード 羽と爪と嘴5匹分。
Bランク ブラックドード 羽根と爪と嘴と目玉15匹分。
Bランク ギガマウス 毛皮と牙15匹分。
Aランク デッドサソリ 15匹。
こんなもんか。
「うし、んじゃ裏の解体場の倉庫に来てくれ。そこで魔物を出してくれ」
私達はライリーさん達の案内に従って外に出た。
色々ごちゃごちゃしていた解体場の倉庫にはジュリアン君とチェルシーちゃんがいて、何か木箱とか片づけていた。
相変わらずのゴスロリ服に、赤いシミがいっぱいついたエプロンを着けて・・。
ま、まあ魔物の解体してるんだからエプロンが汚れるのは当然だよねうん。
「これはヒューゴ様にイクミ様、お久しぶりです」
「です」
ぺこりと挨拶する双子達。
腰に差していた包丁をわざわざ手にして挨拶をしてくれたよ。
相変わらず包丁は手放さないんだね君達・・。
「久しぶり。二人は初めてだったよね。こっちにいるのはパテルさん、新しい旅の仲間。そしてこの子はスライムのルル。色々あって人の姿になれるようになったの」
「はじめまして、我の名はパテルと言う」
「ルルだよーっ!」
ルルにちょっと驚いた様子の二人だったけど、すぐに礼儀正しく挨拶を交わしてくれた。
「それじゃここに魔物達を出してくれないか」
キーランさんに言われた通り、私とヒューゴは倉庫の真ん中に魔物を出していった。
それに凄い目をキラキラさせるジュリアン君とチェルシーちゃん。
「オーク!!久しぶりですねオークを捌けるなんて!ああっAランクまであるううう!!これはレッドスネークじゃないですか!!傷もほとんどない・・ああこれは素晴らしい・・!」
「素晴らしい・・!」
傷が少ないのかきっと、ほぼ一撃で魔物を倒したからかな。
ルルの毒魔法も魔物の体や素材には影響は残ってないし。
「夕方には解体終わるか?」
「はい!!勿論です!!!」
「です!!!」
もう早く解体したいのか包丁を持つ手をぷるぷるさせている。
息も荒い・・ちょっと怖い。
「んじゃ夕方にもっかい来てくれるか?そん時に金も渡すから」
「分かりました」
前と同じだな。
んじゃ夕方まで、またシュクレちゃんの所に行こうかな?
お金は後でヒューゴと分けなくちゃね。
あとパテルさんの分も。
(ルルはお金よりもお菓子の方が喜ぶので現物支給)。
そして夕方。
双子達はにっこにこと凄くご機嫌な顔だった。
「本日は本当にありがとうございます・・超久しぶりのAランク・・・凄く・・凄く楽しかったです」
「です」
うっとりとした顔で、包丁を愛でるジュリアン君とチェルシーちゃん。
凄く、怖いです。
「んじゃ、買い取り金額の説明してもいいか?」
「あ、はい」
ライリーさん達は慣れっこなのか、全く気にしていない。
流石だ。
「まずDランクのポイズンタランチュラ、皮と毒袋8匹分で金貨264枚。
Cランクのブラックボアは10匹分で金貨600枚。
オークは肉3体分と睾丸と牙が合計40体分で2750枚。
レッドピジョンは5匹分640枚。ホワイトピジョンは8匹分1024枚。ロックバードは5匹分815枚。
次にBランクのジャイアントドードは5匹分835枚。ブラックドードは5匹分1275枚。ギガマウスは15匹分2100枚。
そして目玉のAランク。デッドサソリ10匹分3100枚。レッドスネーク5匹分2100枚。
合計で15503枚だ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「師匠?」
「意識が飛んでしまったようだ」
「おねーちゃーん?」
・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!!!
「な、何か天文学的な金額を聞いたような・・・」
「15503枚だ」
まあ無理ないねぇと、うんうん頷くライリーさんとキーランさん。
「何せ2、3匹程度ならともかく数が半端ないからねぇ」
「特にAランクはかなり貴重だからな」
金貨が15503枚・・・。
一気に大金持ちになっちゃった・・・。
「ほいこれが15503枚分」
どさどさと、金貨の入った大きな袋がいくつも置かれる。
「Aランクがひっさびさに入った情報を流したら、早速注文殺到よぉ。ありがとな!!」
「お前達のお陰だ」
「僕達も久しぶりにすごく楽しい解体できました~」
「できました~」
何かライリーさん達の声が聞こえるけど、改めて大きな金貨の袋に私はまた意識が飛びかけた。
中学生が持って良い金額じゃないってええええ!!!!!
あまりに怖いからヒューゴに頼み込んで、金貨全て預かってもらった。
その夜、宿で取り分を決めようとしたのだけど恐ろしい事に全員私のものにしていいという意見が出た。
とんでもない!!!と全力で断ったけど皆譲ってくれなかった。
でもたった14歳にこんな大金、怖い・・怖すぎる!!
「ではこうしましょう主殿」
パテルさんの提案。
それは私の作った武器が欲しいとの事。
ヒューゴやルルも、それに賛同した。
「対価は俺達の取り分という事で。それなら問題ないでしょう師匠!」
「ルルさんせー!」
「主殿、お願いいたします」
三対一
内、イケメンさん二人と可愛い娘のおねだり。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・負けた。
イケメンと可愛いのコラボがこんなに強いなんて知らなかった・・!!!
私は補佐丸と忍者の武器を色々検討し合って、それぞれに忍者の武器をあげた(武器作成は忍者関係しか作れないから)。
ヒューゴは弓矢。
魔力を元に無限に矢を討つ事ができる。
ルルには苦無。
絶対刃の部分には触らない事と注意しておいた。
パテルさんには仕込み杖。
杖と見せかけた刀だけど、パテルさんのレベルで武器なんて必要だろうか・・?
でも皆すごく喜んでくれた。
その顔に、私も嬉しくなった。
でもあんな大金、持つのやっぱり怖いからヒューゴに持っててもらおう・・・。
自分でも計算して出た金額に驚いてます
この世界では魔物の素材は本当に大事だという事を分かってもらえれば(あと魔物の数の問題)
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