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小話 お姫様の聖女としての修行

小話 お姫様の聖女としての修行


ううーん、何て気持ちのいい朝なのかしら。

この世界に来て数日。

お城の人達は私の部屋にと、とっても豪華で広い部屋を用意してくれた。

まさにお姫様な私にぴったりな大きなベッドに、シルクのパジャマ。

昨夜はバラを浮かべたお風呂・・。

これこそ私にぴったりな生活だわ。


「聖女様、お召し物でございます」


メイドが用意してくれたドレスはまさに私を完全なお姫様にしてくれた。

ああもう、元の世界になんて戻りたくないわ。

そうよ、ここが私の世界なのよ。

あの世界に生まれたのは間違いだったのよ!


朝食を終えた後、ヘンリー様とレイナード様が会いに来てくれた。


「聖女様、おはようございます」

「今日も良い天気ですね」


王子達は毎日私に会いに来てくれる。

だから私も毎日笑顔で出迎える。


「おはようございます、ヘンリー様レイナード様。毎日会いに来てくださって嬉しいですわ」

「聖女様はまだこの世界に来て日が浅い。少しでも力になりたくてな」

「慣れぬ事ばかりでしょうしね」


何て優しいのかしら。

もう王子達は攻略したも同然ね。


「今日も修行、頑張ってください」


そうだわ修行・・。

これがめんどくさいのよね。

私は聖女としてもっと魔力やレベルを上げる為に、魔法の修行を余儀なくされた。


修行の先生として、選ばれたのは女性の魔法使いだった。

このお城で一番の魔法使いというけれど・・。

どうしてよ、逆ハーレムならここはカッコいい魔法使いの男性でしょう?

でもいいわ。

一生懸命修行をする私の姿に、王子様達は釘付けみたいだしね。

でもこの先生、気に入らないわ。



「聖女様、もっと集中してください。自分の中に流れる魔力を感じ取るのです」

「はい先生っ」


そんな事言われたって、今まで魔法なんて使った事ないんだもの仕方ないじゃない。

ミーナというこの女は、ケチばっかり付ける。

魔力が高まってレベルアップすれば、使えるスキルが増えるとか言ってたけど、女の先生じゃやる気出ないわ。

王子様達も今日はいないし。

だって、私はお姫様。

逆ハーレムの主人公で、伝説の聖女。

強い力を秘めてるんだから、こんな先生に習わなくたって・・。


ほらできた。

私の手の上で火がメラメラと燃える。


「やっと火の魔法が使えるようになりましたね」

「ありがとうございます」


何よ偉そうに。

あんたのお陰じゃないわ。

私が頑張ったからよ。

でも私は笑顔で対応する。

下手にこじれたりしたら、そこからバッドエンドにつながりかねないもの。

ああ私って偉い。

ここでステータスを見てみようかしら。


【名前】藍原舞花

【年齢】14歳

【種族】異世界の人間

【職業】繁栄と幸せをもたらす聖女

【レベル】3

【魔力】210

【攻撃力】95

【守備力】100

【俊敏性】110

【運】100

【スキル】鑑定、幸福拡散 火魔法


ほらレベルもステータスもアップしてる。

やっぱり私は主人公なのよ。

こんな短期間でレベルアップできるんだからっ。


「では次に水魔法の練習をしましょう」


この先生、ほんと嫌いだわ!

ちっとも褒めやしない・・。

他の先生にして欲しいわ・・。

あら、王子様達!

やっと私の修行姿を見に来てくれたのね!

・・・・そうだわ。


「先生・・どうか少しだけ休憩させてください」


私は疲れ果てて、座り込む演技をした。

それに気づいた王子様達が私の元へ駆け寄る。


「聖女様!いかがなされた!」

「大丈夫ですか聖女様!」

「だい、じょうぶです・・少し、疲れただけですので・・・」

「無理は禁物だ。少し休むと良い」

「良いですよね、ミーナ」

「は、はい」


作戦成功。

王子様達は心配げに私の手を引いて木陰に連れて行ってくれた。

私はここぞとばかりにミーナの事を話す。


「私の世界では魔法はなかったものですから、どうしてもうまくできなくて・・でもミーナ先生は早く魔法を覚えなさいとそればかりで・・」

「そうか・・・気づいてやれなくてすまなかったな」

「ミーナには僕達からよく言っておきますね」


ふふ、王子様達は私の言う事を微塵も疑ってないわ。

そりゃそうね。

王子様達は私に夢中なんだから。

これを機に、攻略対象なイケメン先生が来ると良いのだけど。

お姫様にぴったりな、素敵な王子様・・。

もっともっと増えないかしら。





「ミーナ、聖女の様子はどうだ?」

「はいヘンリー様。はっきり言ってまだまだですね。集中力もないですし、ようやく会得した火魔法の火の大きさもあれが限界のようですし」

「そうか・・だがまだ始まったばかりだ。少しでも魔力が高まるようにしてくれ。我が国の為に」

「承知いたしました」

「それにしても聖女様は扱いやすいね兄様」

「そうだな。男に酔いやすいタイプのようだ。扱いやすいのはこちらとしても大いに助かる」

「だね。甘い顔をし続けるのも疲れるけど」

「そう言うなレイナード。聖女の魔力が高まればこの国も我らも安泰だ」

「まあね。それじゃこれからも聖女様のお守り、頑張りますか」

案の定、舞花は手のひらの上で踊らされています

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