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第二十二話 ルルが・・・・!



「うひゃ~、葉っぱの色が青いっ」


ラピスルリの森。

この森を抜ければ、リンベルト山に一番近い国(といってもかなり離れてるらしいけど)に出れると地図に書いてあった。

目の前にある森は、葉っぱの色が青色だった。

日の光に当たって、何かきらきら光ってる。


「師匠の世界では青い葉はないのですか?」

「探せばあるかもしれないけど、こんな森はないと思うなぁ」


言葉で表すなら幻想的だな、うん。

これぞ異世界の森って感ぐんぐん出てる!


「この森には珍しい魔物が多いと聞きます。もしかしたら中には魔石持ちがいるかもしれませんね」


魔石持ちかぁ。

魔石持ちの魔物だとギルドで買取金額がぐんと上がるみたいだから、いたら良いなぁ。

でもこればっかりは運任せだな。

んじゃ、腰にしっかり忍び刀を差して、と。


「それじゃちゃっちゃっと森を攻略しますか!」


って攻略って何か違うかな?


「森の魔物を全て討伐する心構えなのですね!流石です師匠!」


いやそんなつもりで言った訳じゃないんだけど。

でも積極的に戦うって決めたしな・・。

とりあえず、襲いかかったり危険性MAXな奴は退治しておこう、うん。



森の中に入るとさらに神秘的だった!

以前の森とは違って、明るいし青い空間を歩いている感じだ。

ルルがこの森にいたら同化して分からなくなりそう・・。


「ルル、迷子にならないようにね」


と言おうとしたら、既に近くの木の枝に飛び移ろうとしたルルの姿が・・。

ルルちゃん!

慌ててルルを捕まえた。


「好奇心旺盛なのは良いけど、勝手に離れちゃダメだよルル」


こりゃ目が離せないや。

ルルが離れないよう注意しながら森の奥を進んだ。

耳に聞こえるのは私達の足音や風で葉が揺れる音だけでなく、鳥のような鳴き声も聞こえる。

ゲシャーゲシャーッ!というよく分からない鳴き声もあるけど。

ところで私もこの世界に来て何度も魔物と遭遇してるから、魔物の気配が分かるようになった。

特にこちらを食べる気満々な奴の気配は丸わかりである。


茂みに向かって苦無を一本、ヒューゴは木の上へ氷柱を一本投げる。

ドサドサと、茂みや木の上から倒れ落ちてくる蜘蛛の魔物とサソリのような魔物。


「何か害虫駆除してるみたい」


さっきからずっとこれの繰り返しをしている気がする。

勿論普通の蜘蛛やサソリと比べたら全然大きい(幼稚園児くらい?)が、苦無一本で倒せちゃうんだもん。


「こいつらは毒持ちなので一応Dランクですけど、肩慣らしにもならないですね」


ルルなんか退屈なのか頭の上で寝ちゃってるし。

にしても珍しい魔物が多いって言ってたけど、いったいどんなだ?


「・・・・・ん?」


ぴた、と私もヒューゴも足を止めた。

妙な気配。

今までで一番、大きな気配がする。


「これは高ランクかもしれないですね・・」


鼻提灯を出して寝ていた(本物の鼻提灯なんて初めて見たよ)ルルも、この気配に気づいて起きたみたいだ。


気配の元にヒューゴが土魔法のストーンバレットを放った。

ぐにゃりと風景が乱れて、魔物がその姿を見せた。

真っ黒い、目がぎょろぎょろ動く巨大なカメレオンだった。

3メートルはあるぞあれ!

でっか!


「あれはBランクのブラックカメレオンです。幸運な事に魔石持ちですよっ額を見てください!」


確かにブラックカメレオンの額には白い石があるっ。

あれは何の魔石だろう?

あ、ブラックカメレオンの姿がまた消えた。


「ブラックカメレオンは擬態能力で姿を隠して攻撃してくるんです。目が非常に良く、動きも素早い魔物です。好物は人間の眼玉です」


最後の好物情報はいらん情報だから!!

動きが早いって。

カメレオンは動きが遅い生き物だと思ってたけど、魔物だと違うのかな?

頭の上のルルがそわそわしている。


「ヒューゴ、ルルも戦いたいみたい」

「退屈で寝てたくらいですものね」


ヒューゴも戦いたいみたいだけど、ルルに譲ってくれた。


「ルル、相手は擬態っていう体の色を周りの風景と同じにして隠れるのが得意な魔物だから気を付けてね」

「奴の舌は人間の腹を簡単に突き破るから舌の動きに注意しろ。あと唾液には毒が含まれている。俺と師匠、毒魔法が使えるお前なら大丈夫だが、普通の人間なら一滴でも皮膚に触れたら其処から肉が腐っていくから一応頭に入れておけ」


ヒューゴはストレートな説明をするよな・・。

肉が腐る毒ってとんでもない魔物だなブラックカメレオン!

ルルは自信満々といった様子で地面の上に下りる。

ブラックカメレオンは姿を隠したままだ。

と、突如ルルが飛び跳ねてルルのいた場所に穴が開いた。


「あれ、舌で攻撃してるのかな?」

「恐らくそうでしょうね。ブラックカメレオンは舌が武器ですから」


どんどん地面に穴が開くけど、ルルはひょいひょい避けていく。

毒の唾液のせいか、周りの葉っぱは腐っていく。

終わったら復活術使おう・・。

ルルが勢いよく木へと体当たりする。

あ、ブラックカメレオンの姿が出た。

ルルの体当たりが効いたみたい。

体は小さいけど見た限りかなりの威力だったもんなぁ。

ルルが溶解液をブラックカメレオンの目に直撃させた。

わあ・・ブラックカメレオンがグロッキーな姿に。

地面でのたうち回ってるよ。


「ルル、魔石は溶かさないようにな」


あ、そうだ。

魔石は大切だもんね。


ルルは分かったようで、今度は毒霧を吐き出した。

ブラックカメレオンは地面にのたうち回ったまま毒霧を吸いこみ、そのまま絶命した。


「ルル、戦うたびに強くなってるみたい」

「成長早いですね」


ルルは勝利で喜びの飛び跳ねをしている。

あとでステータス見てみよう。


「師匠っこれはかなり珍しい魔石ですよっ」


ブラックカメレオンの額の白い魔石。

大きさはルルより小さいけど、珍しいって?


「これはステータス値向上の魔石です。一回限りの効果ですが、使えば今よりもステータス値が大幅に上がる事ができる魔石なんです。この大きさでもかなりレベルアップができると思います」


ステータス値向上・・レベルアップ・・。


「凄い石じゃん!!」

「ええ。金貨200枚以上の価値はつくでしょうね」


200枚!すっご!

じゃあこれは大事に無限空間に仕舞っておかないとね。

そう思って、ブラックカメレオンに視線を戻したら。


むぐむぐとルルがブラックカメレオンを頬張っていた。

小さな体に吸い込まれるようにブラックカメレオンはルルの体の中へ・・。


「ルル!?」


あっという間にルルはブラックカメレオンを飲み込んでしまった!

前にもあったぞこんな展開!!


「師匠・・魔石もルルが飲み込んじゃいました・・」

「えええ!?」


突如ルルの体が白く光り始めた!

凄く強い光で、ルルが見えなくなっちゃったっ。

な、何が起こったんだ!?


光は少しずつ収まっていく。


「ル、ルル・・・・」


光が消え、そこにいたのは。



「「・・・・・・・・え?」」


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