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第十五話 花の国フィオフルル



「ライリーさんから話は聞いております。一応簡単な質問にだけお答えいただけますか?」

「はい分かりました」


フィオフルル。

別名花の国と呼ばれているらしい。

私とヒューゴは夕暮れにこの国へついた。

入国審査所にて、私は審査官の人に簡単な荷物チェックを受けた。

ライリーさんの口添えのお陰だ。

本当はもっと念入りに調べられるらしい。

ルルの事も話してくれたようで、騒ぎを起こさないようお気を付けくださいと言われただけだ。


「アイテムボックスはお持ちですか?」


何やら大きな鈴を持って質問された。

この鈴は魔道具で、真意を調べるための物とヒューゴは言っていた。

嘘をつくとこの鈴が鳴るとか。


「はい持ってます」

「どんな荷物がありますか?」

「食料や水、衣服類と後はギルドで解体してもらう予定の魔物一体です。

この背負い鞄には水筒とタオルが入ってます」


審査官は鈴を見て、鳴らないのを確認するとありがとうございますと頭を下げた。

うん、丁寧な対応だな。


「ではギルドカードをお持ちでなければ入国税として銀貨5枚お願いします」


私は財布からお金を出そうとしたが、先にヒューゴが銀貨を払ってしまった。


「ヒューゴ?」

「師匠の分は弟子の俺が払います」


いやいや!そういうわけにもいかないでしょ!

でも止める間もなかった。

もうっ。

審査官の人は私を師匠と呼んだヒューゴに驚いた様子だ。

何回か私とヒューゴを見比べた。

そりゃそうだろうな。

誰が見てもそうなるわ。

とにかく私達は入国する事ができた。



街の中は花でいっぱいだった。

建物も花で飾られているし、至る所に花壇がある。

見た事のない花もいっぱいですごく綺麗だ。

それに良い香り。

そっか、花の国ってこういう事か。

綺麗な街だ。

しかも獣人さんもいっぱいいる!

おおお!感動!!

虎の獣人や兎、ワニまでいる!

感動、なんだけど・・・。


「・・・・・・・・・ヒューゴって・・」

「はい?」

「・・・・人気者だったんだね」

「そうですか?」


そうだよっ。

だって、歩く人歩く人皆ヒューゴを見てるんだもん!

屋台や店の店員も見てるよ!

でも街の人達を見て思うけど、ヒューゴはやはりイケメンさんだ。

他の人達よりうんと顔面偏差値が高い。

女の人は皆頬を赤らめてる。

気持ちは分かるけどね・・!

まあ当然皆私の事はスルーだが。


「それより師匠、ギルドは明日行くとして今夜は宿に泊まる事になります。どんな宿が希望ですか?」

「あ、そっか。宿ね宿・・んー、まあ希望としてはシャワーついてるのが希望かなぁ。

あと柔らかいベッドがあれば」

「それならおすすめの宿があります。あそこならルルが一緒でも大丈夫ですし、そこに行きましょう」


ヒューゴは何度もこの国へ来ているというから安心だ。

ヒューゴがおすすめというなら信用できるだろう。

ルルも泊まれるんなら嬉しい。



「うちは一人金貨1枚ですよ。従魔は銀貨3枚です。本来従魔は従魔舎でお願いしてますが、その大きさでしたら一緒のお部屋で構いませんよ。ただ、器物破損にはお気を付けくださいね」


受付のお姉さんが親切に説明しながら鍵を渡してくれた。

なるほど、中も中々に綺麗だ。

ヒューゴがおすすめするだけある。

・・・・宿代もヒューゴがささっと払っちゃったけど。

宿の名前は『月見草』。

元の世界にある花もこの世界にはあるようだ。

月見草って、響き良いよなぁ。



部屋を開けて中を見ると、まあ普通だ。

でも掃除も行き届いてるようで、綺麗だった。

あ、窓辺に花がある。

真っ白い花、綺麗だ。

シーツも清潔に洗濯されてる。

ルルはベッドの上で飛び跳ねてる。


「ルル、シーツ汚さないようにね」


シャワー室も狭いけど、綺麗に掃除されてる。

部屋は別に何の不満もない。

ただ・・。


「あのさヒューゴ。別に同じ部屋じゃなくて良かったんじゃないかな?」


ベッドが二つ。

ヒューゴが二人部屋をお願いしたからだ。


「?何か不都合がおありでしたか?」

「不都合というか、ヒューゴも偶には一人でゆっくりしたいんじゃないの?」

「いえ。俺は弟子ととしていつでも師匠のお世話ができるよう傍にいないと!」


ううーん。

ま、いいか。

今更男と女は関係ないかな?

テントでもずっと一緒の空間で寝てたもんね。

それと変わらないか。

これで私が美人ならヒューゴも癒されるだろうな。

いや、むしろ美人が相手だと一緒に寝れないか。

私みたいのが逆に安心できるのかも。

それなら納得だ。


夕食は昼間作ったコロッケをサンドイッチにして食べた(コロッケもこれまたヒューゴとルルに好評だった)。

この世界に来てから思ったけど、ほんとおばーちゃんから料理教わってて良かったわ。

明日はいよいよギルド登録だな。

登録楽だと良いなー。




翌朝。

朝ごはんも軽く終えた私達は早速冒険者ギルドへ向かった。

登録が早くできたら、この街も色々見て回りたい。

街を歩くとまた注目を浴びた。

ヒューゴだけだけど。

本人は自覚ないんだよなぁ。


冒険者ギルドは街の中心にあった。

中に入るといかにも冒険者の面々が!

ごつい鎧剣士にいかにも魔法使い姿の女性やお兄さん。

ざっと見ると剣士が多い。

まあヒューゴが中に入ったら皆ヒューゴを見たけど。


「見て!Sランクのヒューゴ様よ」

「素敵っ会えるなんてついてる!」

「かっこいい~~」

「本物のSランクかよ」

「やっぱ雰囲気違うな」


食堂もあった。

お酒やご飯を食べていた人達も皆ヒューゴに注目してる。

瓶でそのままお酒を飲んでいる女の剣士や、紅茶をゆったり飲んでいた筋肉もりもりおじさんもヒューゴを見てる。

そんな中、極めつけヒューゴに熱い視線を送ってる人がいた。


黒いコートに下は・・・完全ビキニじゃん!?

何考えてんだ!そんな肌見せて!?

そりゃあナイスバディだよ?

あ、でもライリーさんほどじゃないな・・。

まあ私より遙かに良い体してるけどね!

美人だけどね!

でもライリーさんの方が美人かな?

真っ赤な口紅つけちゃってまー。

凄い熱のこもった目でヒューゴを見ている。

ヒューゴは・・・あ、全く彼女を見てないわ。

興味なしっという顔してる。

・・・・それにしてもコートの下がビキニって、一種の変態さんみたい。


「ヒューゴさんですねっ当ギルドへようこそ!」


受付の男の人が丁寧に対応する。


「ギルドマスターのライリーを呼んでほしい。俺の名を出せばすぐに分かる」

「分かりました」


受付の人は奥にある部屋へ入った。



「お~!待ってたぜヒューゴ、それにイクミ!」


今日のライリーさんは長い髪をポニーテールにしてた。

美人はどんな髪型も似合うなぁ。


「おはようございますライリーさん」


私はぺこっと頭を下げる。

周りは「え、あんな子いたっけ?」とようやく私に気づいたような反応だった。

こんだけ冒険者がいても、私に気づいた人は少ない様だ。

私の影の薄さ、逆に凄くない?


─ブルッ!

い、今凄い寒気が・・・・。

見るとあのビキニお姉さんが私をめっちゃ睨んでた。

こっわ!

ヒューゴの隣に私がいるのが気に入らないって様子・・。

美人があんな顔すると迫力あるなー。


「まあこっちに来いよ。旦那もいるから」


私は睨まれる視線を感じながらヒューゴと奥の部屋へ向かった。

肩の上のルルは威嚇してるし。

よしよし大丈夫だよー。



「改めてよく来たなイクミ、ヒューゴ。こっちが旦那のキーランだ」

「はじめまして。副ギルドマスターのキーランだ」


キーランさんは黒猫の獣人さんだった!

筋肉もっりもりのガタイの良い旦那様でした。

迫力、あるなぁ・・・。

傷跡がいっぱいあるから、この人も元冒険者なのかな?

でも尻尾がものすごいふわふわなのが可愛い。


「ライリーから話は聞いた。イクミ殿といったな。妻の大事なバイクを直してくれたようで・・。俺からも感謝する」

「いえいえ、お役に立てて何よりです」


通された部屋は地図やら本やらでごちゃっとしてたけど、写真もいっぱい壁に貼ってあった。

何か新婚さんみたいな二人のラブラブ写真が中心だけど・・。

凄く仲が良いんだろうな。

中には大きな剣を持って、退治したであろう魔物をバックにしたライリーさんの写真もあった。

あれは冒険者だった頃のかな?


「さてイクミ、お前冒険者になりたいんだったよな?」

「あ、はい!ルールとかはヒューゴから聞いてます」

「んじゃその辺りの説明はいいな。そんじゃステータスを測らせてもらうよ」


キーランさんが緑の石が埋め込まれた石板を持ってきた。

最初に召喚された時、魔法使いが持っていた石板と似てるな。

あの魔法使い達もステータスがどうこう言ってたから、やっぱりこれはステータスを見るための道具みたいだ。


「ここに手を当てるだけでいいよ」


ふんふん、ここね。

はいぺたり。

隠密用のステータス作っておいてよかったわ。

石板の緑の石が光って、目の前に薄緑の半透明な電子画面みたいなのが出てきた!


【名前】イクミ

【年齢】14歳

【種族】人族

【職業】旅人

【レベル】55

【魔力】285

【攻撃力】270

【守備力】280

【俊敏性】265

【運】280

【スキル】アイテムボックス 剣術 体術 格闘術 修復魔法


・・・・・ん?

前に作った隠密用のステータスと随分違うような・・・?スキルも増えてるし・・。


「ほおっ中々のもんだ」

「やっぱりアタシが見込んだだけの事はあるねぇ」


二人は感心したように頷いてる。

いや、これも偽造なんだけど、え?どうなってんの?(ヒューゴには私が異世界の人間だと隠すためにも、隠密用のステータスを作ってあると事前に話してある)。


『主殿は昨夜ヒューゴ殿にCランクを目指したいと申された故、それに見合うステータスへと改めておいたでござる!』


あ・・言ったなぁ・・。



昨夜の回想


「師匠ならSランク間違いないですね」

「私はCくらいがいいかな?」

「どうしてですか?」

「いや、AとかSだとさめんどくさ・・無理難題な依頼とかおしつけられそうじゃない?」

「ああ、確かにそうですね。俺も何回もあります」

「私はさ、今の所自由に旅をしたいし、そういうのに縛られたくないんだよね。でも資金は調達したいから、Cくらいがちょうどいいかなって?」

「なるほど!必ずしも上が良いとは限らない・・そう言う事ですね!流石です師匠っ」

「いや・・そんな大層な理由じゃないんだけどね・・」


回想終了


・・・一回ヒューゴと話し合った方がいいかな?

あまりにも私への評価が・・・いや今はそれはいいとして。

補佐丸も仕事早いなぁ。

でも次は先に一言言っておくれ、びっくりするから。


『承知したでござる!』


にしても修復魔法って・・あ、昨日ライリーさんの目の前でバイクを術で直したからかな?


『ライリー殿はあれを修復魔法と思っているでござる故、そのスキルを足したでござる』


なるほどなるほど。


「なあイクミ、このステータスなら当然魔物退治した事あるな?」

「あ、一応あります」

「んじゃアイテムボックスに魔物入れてある?」

「一体だけなら」


森の中で会った魔物はほぼヒューゴが倒したので、それらで買い取ってもらえそうな魔物はヒューゴのアイテムボックスにある。

私は自分で倒したゴブリンキング一体だけだ。


「ちょっと見せてくんね?」

「いいですよ」


私は無限空間からゴブリンキングの切断した首を出した(ちなみに新しく収納する時は例の時代劇みたいな箱が出るが、収納したものを出すときはヒューゴみたいに何もない所から出せる)。

だって全身出したら机の上に乗らなさそうだもん。

だから無限空間から首だけ。

・・・あ、今気づいた。

ゴブリンキングの生首を持った私って絵面がかなりアレじゃないか?


「「ゴブリンキング!?」」


おお!?びっくりしたっ。

いきなり大声出すんだもん。

やっぱりいくら何でも生首は・・。


「ほ、ほんとに君がこのゴブリンキングを討伐したのか・・?」

「Aランクだぜおい・・・・」


二人は信じられないとゴブリンキングと私を見る。

あれ?生首に驚いたんじゃないのかな?


「真実だ。俺もその場にいたが、この目で師匠がゴブリンキングをいとも簡単に討伐した。間違いない」

「・・・・そうか」


ライリーさんとキーランさんは何やら小話でぼそぼそ話し合った後、お互い顔を見合わせ小さく頷き合う。


・・・何かBランクとか聞こえたぞ。

あんなに小さい声なのに。


『【忍者の五感】の一つ、【忍者の聴覚】でござる。もっと耳を澄ますつもりで聞けば数10キロ先の針を落とした音も聞こえるでござる』


わお。

それじゃ他人のひそひそ話とか聞こえ放題じゃん。

・・・・いややんないけどねっ。



「イクミ、聞いてくれ。今現在、年数を追うごとに魔物の数は増え続けている。冒険者の数もそれに合わせて昔よりは数は多いが、だらしねー奴ばかりだ。

高ランクの魔物討伐を受けれる冒険者が中々いねえ」

「それに反して高ランクの魔物討伐の依頼は後を絶たない。こちらとしては腕の立つ冒険者が一人でも欲しいと思っている」


ふむふむ。

ギルドも大変なんだなぁ・・・(生首は無限空間に戻した)。


「それなら師匠をCランクにしてもらいたい。ゴブリンキング討伐の証拠から、その資格は十分にあるはずだ」



・・・・・おいいいいヒューゴさん!?

いきなり何言い出してんの?

Fランクからでしょ普通?

そんないきなりCランクって、無茶を言うんじゃありません!

できすぎた異世界物の小説じゃないんから!

そういえば俺に色々任せてくださいって言ってたけど、いくら何でもさあああ?!


「いやCランクはだめだ」


ほら~キーランさんもそう言ってるじゃんっ。


「イクミにはBランクになってもらう」


ほら~ライリーさんも・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?


「本当ならAになってもらいたい所だけど、流石にちと無理だからねぇ」

「だからBから頑張ってもらいたい」

「ま、イクミならすぐにSランクになれるさ!アタシが見込んだ女だからねっ」


・・・・・・いやいやいやいや!!


「で、でも新参者がいきなりBなんて許されるんですか!?」

「アタシらが許す!」


そんなキッパリ言わなくてもっ。


「ゴブリンキングの首の切断面、並大抵の腕じゃあこうも綺麗な傷にはならない。それこそ高ランクの冒険者じゃなきゃあな。その時点でアンタは十分資格はあるんだよイクミ」


で、でもほんとに行き成りBランクなんていいのかなぁ・・・。


「このヒューゴだっていきなりのBランクから冒険者になったんだ。問題はないはずだよ」


え、そうなの!?


「俺はただ討伐した魔物を出して、冒険者になりたいと申告しただけだ」

「高ランクの魔物を20体以上、ギルドの前で山積みにして冒険者登録を願い出た奴は後にも先にもアンタだけだよ」


・・・・・ヒューゴ、貴方そんな過去があったのね・・。


「さっきも言った通り、高ランクの依頼を受けれる冒険者が一人でも欲しいんだ。

お願いできないかい?」


うーん・・こっちはあんまりめんどくさい事はしたくないんだけどなぁ。

でも、断るのも何かなぁ。

ライリーさんもキーランさんも本当に困ってるみたいだし。

・・・・・・・・・・・・・・よし。


「分かりました。私も旅をしている訳ですから半年の期限があるBに上がれるのはむしろありがたいですし」

「引き受けてくれるか!!」

「ありがとうっ!」


どうも頼み事されると弱いんだよね昔から。

影が薄くて人に気づかれる事は滅多になかったから、誰かに頼み事されると私の存在に気づいてくれた!って嬉しくなるんだよね。

ライリーさん達は本当に嬉しそうだ。

登録料免除してくれたもん!

これは期待に答えないとな。

よし頑張れ私!



「んじゃこの申込書に簡単に記入してくれ」


羽ペンと紙を渡される。

分かんない個所はすっ飛ばしていいと言われたので、書ける所だけ書いた。


「そしてこれがギルドカードだ。ここに血を一滴垂らしてくれれば、君のカードとなる」


キーランさんから白いカードを受け取る。

ランクごとのカードの色は違うとか。

ヒューゴは金色ぴかぴかなカードだったな。

ぷつ、と針を指に刺す。

術をかけているから、怪我はしないんだけど今この一瞬だけ血を!って思ったらあっさり針で刺せた。


『術の効力も主殿の思い次第でコントロール可能でござる』


ご都合主義だなあああ!

ここまできたら、私この世界征服できちゃうんじゃない?

題して、14歳の少女は異世界で魔王になる!

・・・・我ながら痛い事考えたわ。


カードに血を一滴。

血はカードに吸い込まれるように消えた。


「これで登録完了だ!ギルドマスターとしてイクミ、お前を歓迎するぜ!」

「副ギルドマスターとして、イクミ殿を歓迎する」

「私も、ご期待に添えられるよう頑張りますっ」

「良かったですね師匠!」


この後私達は魔物の解体と買取をお願いした。

ライリーさん達は解体場に案内してくれると言うので、二人の後をついていった。



解体場は私のイメージ通り、肉屋みたいな感じだ。

ごつい親父が出てきそう。


「おおいチェルシー、ジュリアン。客だぞー」


何か可愛らしい名前だな。

でも可愛い名前に反して、ごつい親父が二人現れたりして。

しかし私の予想ははるかに外れた。

だって想像できる?

肉屋のような解体場の奥から、黒と赤を強調したフリルだらけのゴスロリを着た双子が現れるなんて!!

ピンク色の髪で縦ロールのツインテールな美少女と水色の髪でオールバックな美少年。

顔がそっくりだから双子だと分かったけど、でもその格好何!?

いくら何でもゴスロリ双子が出てくるとは思わなかったよ!

しかも二人ともすっごく可愛い顔してるのに、血が付いた包丁を持って出てきたからびびったわ!

え?ヤンデレ属性?


「ギルドマスター、何か御用ですか?」

「ですか?」

「この二人が魔物の解体をお願いしたいんだとよ」

「分かりました。ではこちらに魔物をお出しください」

「ください」


男の子が喋った後に女の子が繰り返す。

可愛いんだけど、可愛いんだけど!

お人形みたいですっごく可愛いんだけど!

その包丁、何とかしてくれ。

ヤンデレツインズかい君達は。


私はなるべく包丁を見ないようにしながら、長机の上にゴブリンキングを出した。

そしたら双子の目がキラキラした。


「おお~!Aランクは久々ですっ」

「ですっ」

「これは腕がなりますね~」

「ね~」


う・・・可愛い。

身長が私のお腹くらいまでだから余計に可愛い。

そしたら肩の上のルルが急にすりすりしてきた。

え、もしかしてやきもち?

やだもうルルったら!

ルルが一番可愛いよっ!


「この双子はこの国一番の腕前だ。肉も素材も一片の無駄は出しはしねえ」


あ、やっぱりこの双子が魔物を解体するのか。

ゴスロリ姿で包丁を振るって魔物を解体する美しい双子。

・・・・・想像しにくい。


「俺の方はビッグホーンクックの角や羽根、目玉等の素材中心だ」

「ヒューゴ殿は自分で解体できるんだったな」

「解体なら僕たちに任せてくださいよ~」

「よ~」


双子はぷくっと頬を膨らます。

それの可愛らしい事!

ルルも負けじとほっぺを膨らませた。

対抗心抱くなんて、ルルも成長早いなー。


解体費用の支払いは解体が終わってからという事で、その時に買取金額を渡してくれるとの事だった。


「今日の夕方にもっかい来てくれ。アンタらはこの後どうすんだ?」

「今日は街の中を色々見て回りたいと思います。お店もいっぱいあるようですし。明日は冒険者としての初仕事をしようかなって思ってます」

「ほーそうかそうか」


・・・何かライリーさんがにやって笑ったのは気のせいかな?


「店を見て回るんなら、ピンクローズ堂っていう菓子屋があるんだ。そこの砂糖菓子は絶品でよ、アタシのおすすめ。寄って損はないぜ」


おお砂糖菓子!

この街ならお洒落な形してそう。

ピンクローズ堂かっよし覚えたぞ!


「ありがとうございますっぜひ行ってみます!」



私とヒューゴはそのままギルドから出た。

ギルドカード、なくしたら再発行にお金かかるっていうから、なくさないように気を付けよう。

さて、街を観光しますか!

と思った矢先・・。


「ヒューゴ様ぁ~~~~♡」


すんごい甘ったるい声。

見ればあの、ビキニコートなお姉さんがいた。


何か嫌な予感・・。


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