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第十三話 手合わせをお願いします!


「師匠、俺と手合わせしていただけないでしょうか?」


ヒューゴの一言に、私は口に入れようとした朝ごはんのオムレツをぽと、と落としてしまった。

え、手合わせ?



ひゅーと風が吹く中、私とヒューゴは距離をもって向かい合わせに立つ。

まるで決闘するような光景だ。

ルルは、?といった様子で岩の上にいる。

きっと状況は分かってないだろうなぁ。


「手合わせって、どうすればいいの?」

「お互いにお互いの力をぶつけ合うんです。師匠も遠慮なく俺を攻撃してください」


つまりヒューゴも遠慮なく攻撃してくるって事かー。

まあ一応私とヒューゴは師匠と弟子という事になってるから、こんな展開も仕方ない、のかな?

結局弟子入りを許しちゃったのは私だし。


いや最初は嫌だと言ったんだよ?

でもヒューゴも全然譲らないんだもん!

最後はイケメン顔どアップのイケメンボイスで頼んでくるんだもの。

ヒューゴは私がイケメンに免疫がないの勘づいてるんじゃないか・・?



「よろしくお願いします」


ヒューゴはアイテムボックスから槍を出した。

最初に会ったときに見た槍だ。

【ニエンテ】と言うらしい。


「いきますよ、師匠」


言うと同時にヒューゴの姿が消えた。

私は何だか空気?が動いたような感触を感じて苦無を自分の顔の横に持つ。

きいんと音が響いて、ヒューゴの槍の刃と苦無の刃がぶつかった。


『【忍者の五感】の一つ、【忍者の触覚】でござる。

空気の流れを肌に感じて、敵の動きが分かるでござる』


なるほど、それでヒューゴの動きも読めたのか。

ヒューゴはいったん離れる。


「アイシクルブレード!」


大きな氷柱のような氷がいくつも私に向かってきた。

氷の魔法かな?

かっこいいなー、太陽の光でキラキラしてて宝石みたい。

そんな事を思いながら私は氷を避けたり、忍び刀で真っ二つにした。

【忍者の眼】で全然余裕である。


でもヒューゴもすごい。

分身の術で10体の私を作って、手裏剣を一斉に投げたけど、ヒューゴは槍をバトンみたいに回したり巧みに動かして全部の手裏剣を跳ねのけた。

その内の何枚かは私に飛ばしてきたので、ヒューゴは戦い慣れしてるのが伝わった(苦無でかわしたけど)。



「ストーンバレット!」


おおっ異世界の定番魔法!

小説によく出てきた土の魔法!

定番の魔法を実際に見られて私は感動してしまった。

だって本当によく出てくるんだもんストーンバレット!

定番の魔法を現実に見る事ができるなんて感動しない奴がいるだろうか?

いやいない!断言する!!


いくつも撃ち込まれる岩の塊を避けながら私はずっと感動してしまった。

よーし私も!

えっと、横文字は駄目なんだよな。

でも忍術風に言えば、ファイヤーボールも使えたからストーンバレットも忍術風に言えば使えるはずだ。

どう言えばいいかな・・んー、と。


「よしっこれならどうだ!忍法っ岩石弾!」


そしたらヒューゴの魔法のように、岩の塊が弾丸のようにヒューゴに向かった。

でも殆どヒューゴに当たる前に何かに拒まれるかのように弾かれた。


『結界魔法によって攻撃を防いでるでござる』


おおっ結界魔法!

さすがヒューゴだ。

それならこれでどうかな?

私はもう一度岩石弾の術を使う。

今度は頭の中でさっきの倍の岩の弾丸をイメージして。


さっきよりも数倍速い岩の塊が凄い勢いでヒューゴの結界にぶつかる。

ヒューゴが少し顔をしかめた。


ぱりんっと鏡が割れたような音が響く。

ヒューゴの結界が割れたらしい。

ドドドドドとヒューゴに向かって岩の塊が撃ち込まれる。

朦々とした土煙が視界を覆った。

でも、私は“見えている”。

苦無を一本、背後へ向けて投げる。

キンっと弾かれた音がした。



「・・・・流石です師匠。俺の結界を破いたのは師匠が初めてです」


土煙が収まった。

またお互い、距離をもって向かい合うようになる。


「俺、結界魔法には少し自信があったんですよ。でもそれを簡単に貴方は破った。

やはり貴方は凄い」


ヒューゴは笑ったけど、私は空気の流れが変わったのを肌で感じた。

何かヒューゴ、楽しそう。

楽しいものを見つけたような、子供みたいに。


「やはり貴方に弟子入りしたのは」


ヒューゴは槍でとん、と地面を軽く突いた。


「間違いではなかった」



ん?ちょっと体が重くなったような・・?

え?私また太った?!

やだどうしよう・・・・。


『主殿、ヒューゴ殿が重力操作で主殿の重力を変えたのでござる』


ああっ重力で相手を押しつぶしたりするアレか!

良かったーっ

これ以上体重増えたらどうしようかと思ったよ!


そんな私に気づいていないヒューゴはまた魔法で攻撃を始めた。


「フレイムトルネード!」


大きな火の竜巻が視界いっぱいに広がった。

一瞬で辺りは火の竜巻に呑み込まれる。

ヒューゴはすかさずその竜巻に向けて、ストーンバレットを放った。

中々隙がない。


でも私はいち早く竜巻に呑まれる前に脱出していたり・・。

重力で重いような気がしたけど、全然動ける。

私はヒューゴがストーンバレットを使った直後に、目前に姿を見せる。

私に気づいたヒューゴが槍を動かす前に、その槍を持つ手を押えて眼前に苦無の先端を眼球すれすれに向けた。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


背後でまだ火の竜巻が燃えている。


「ヒューゴ、森林火災になるからあれ止めて?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい師匠」



手合わせは終わった。

こんな感じで良かったのかな?

とりあえず私は復活術で燃えた木々や地面を元に戻す。


「俺はやはりまだまだですね・・全然師匠に敵いませんでした」


ヒューゴはお茶を入れてくれていた。

テーブルを出してティーポットセットを出して。

あんなのもアイテムボックスに入れてたんだ・・。


「でも改めてっ師匠の弟子になれて良かったと実感しました!俺はもっともっと強くなれるっそう確信しました!」

「そ、そう・・・・」


熱い、ヒューゴが熱い。

でも元の世界の私は50メートル走も10秒台でしか走れない奴なんです・・。

マラソンではいつもビリでした。

あ、でもドッジボールでは私強かったかも!

・・・・いや、あれは影が薄い所為で誰も私にボールぶつけようとしなかっただけだな・・・。


「師匠!また手合わせお願いしますねっ」

「う、うん・・・・・」


でもヒューゴも嬉しそうだし、こんなんで良いならまた付き合ってもいいかな・・?

私自身も忍術の特訓になるし。


「あれ?ルルは?」


ルルは眠っていた。

岩の上で熟睡していた。

もしかして、手合わせの間ずっと寝ていたんだろうか?

だとしたら将来大物になるわこの子・・・。


明日はいよいよ森を抜けられるらしい。

あともうちょっとで人のいる国に行けるのか。

まず第一の目的は冒険者ギルドへギルド登録!

そして依頼をばんばんこなして、お金ためるぞーっ


戦闘シーンは難しいです・・。

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