表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/138

第十一話 ヒューゴは肉食系?


途中でまたゴブリンや魔物に出会ったけど、その度にヒューゴが倒してくれたので私は楽だった。

どれも瞬殺!

改めてヒューゴのステータスの高さを実感する。

買い取る素材がない魔物の死体は私が燃やして処理したけど。

私が術を使うたびにヒューゴが絶賛してくれるから、ちょっと恥ずかしい・・。


そろそろ夕暮れだ。

今日はここで野宿だ。


テントの中に入って私は夕食の準備をする。

ルルはまた眠っていたので起こさない様にベッドの上に寝かせた。

やっぱり赤ちゃんだから眠気には勝てないみたい。


お風呂はご飯の後だ。

だって油を使うから、入るならその後が良い。

私はヒューゴに昼間の魔物の肉を取り出してもらった。


「師匠、何を作るんですか?」


キッチンのスペース台に肉が並ぶ。

私が食べたいのはアレ。


「から揚げだよ!」


私の大好物トップ3に入るから揚げ!


1位はおばーちゃんの塩むすび

2位は麺類

3位がから揚げである。


コンビニでもから揚げがあったら必ず購入してる。

だってから揚げ美味しいんだもん!

特におばーちゃんの手作り!

ええ、おばーちゃんの手作りが一番ですけど何か?


「から揚げ?とは?」

「味付けしたお肉を油で揚げる料理だよ」


最も私が作るのは焼き肉のたれを使った簡単から揚げである。

これもおばーちゃんから教わった。


創製術で作ったビニール袋に肉を入れて、焼き肉のたれを入れて揉んで10分ほど置く。

少し水を加えて更に揉む。

片栗粉をまぶして衣を付けて、油で揚げるだけ!

ちなみに私は二度揚げしたのが好きなので、このから揚げも二度揚げした。

野菜はキャベツの千切りとプチトマトでいいかな?

小葱を入れたワカメのお味噌汁も完成する。

ヒューゴはから揚げという料理が気になったようでずっと隣で見てた。

肉を揉む作業を任せてみたら、すごい真剣でやってくれた。

見てて面白かった。

こんな真剣な顔でお肉を揉む人初めてだ。

昼間炊いたご飯も皿によそって準備万端!


「あ、ルルも起きた?」


ルルはベッドの上できょろきょろしてた。

知らない場所で戸惑ってるのかな?

近づくと私に飛び込んできた。

可愛い!


「ここはヒューゴが出してくれたテントの中だよー。さ、ご飯にしよう」


椅子に座って、ルルをテーブルの上に乗せる。

から揚げは山盛りに積んだ。

ヒューゴの食欲ならこれくらいはいるだろうからね!

思えば私も初めての魔物のお肉だ・・どきどきする。


「「いただきます!」」


から揚げを一つ頬張る。

さくっもぐもぐ・・・・・。

!何これ美味しい!?

さくさくで噛むたびに肉汁が溢れて・・魔物のお肉美味しすぎる!

思わずご飯をかっ込んじゃう。

ヒューゴはどうだろう?

・・・・・・・・目尻に涙を浮かんでいた。


「こんな・・こんな美味しいものがあったなんて・・・俺、料理で泣いたの初めてです・・・っ」


ヒューゴは毎回料理を褒めてくれるけど、今回は格別らしい。

から揚げはやはり偉大な料理だ・・これからもちょくちょく作りたい。

ルルはというと、がっつく勢いでから揚げを食べていた。

その小さな体でから揚げをいくつも平らげている。

ルルのまわりにハートが飛んでいるのが見えるのは気の所為かな?

でもルルもから揚げが相当気に入ったみたい。


「普通のごはんでも美味しいけど、おむすびと食べたらもっと美味しいよから揚げ」

「昼間のですか!確かにあのおむすびとこのから揚げ・・絶妙な組み合わせですね・・・」


分かってるじゃんヒューゴ!

おばーちゃん直伝のおむすびとから揚げ・・あれはもうどんなご馳走にも勝る!


ヒューゴはもうご飯を5杯もおかわりしてる。

ルルも3杯目だ。


「これは他の肉でも作れるんでしょうか・・?」

「油で揚げる肉料理は色々あるよ!から揚げはやっぱり鶏肉かなー?

私の世界の食材を取り寄せるのもいいけど、魔物のお肉もこんなに美味しいんだから、色々試してみたいかも!」

「それじゃ俺、魔物の肉集め頑張ります!」


に、肉集め・・・。

ヒューゴは肉が好きなんだな。

肉食系男子?ちょっと意味が違うかな?

でもイケメンはから揚げを頬張ってる姿もイケメンだ。

山盛りに作ったから揚げもあっという間になくなった。

私も夢中で食べたからなぁ。

いや、作った自分が言うのも何だけど美味しかった。


「あの、師匠・・。まだ俺のアイテムボックスにビッグホーンクックの肉が残ってるんですが・・」

「あ、それなら明日の夜もまたから揚げにする?今度はおむすび添えて」

「!是非ともお願いします!」


すごい勢いで頭を下げられた。

ルルも飛び跳ねて喜んでる。

から揚げとおむすびパワー、恐るべし。




また入浴権を譲られてしまい、ルルと一緒にお風呂へ。


「ルル、気持ちいい?」


湯船の中でルルはぷかぷか浮いている。

水色の体が少し赤くなったようだが、気持ちよさそうだ。

いや、むしろ泳いでいる。

すいすい泳いでいる。

湯船に浮かぶハーブもぱくぱくと・・。


「ってそれは食べちゃだめ!」


いくら雑食だからって!

これは色々教えた方がいいなぁ。

とりあえず、湯船に浮かんでるハーブは食べ物じゃないと教えた。

お腹は壊さないかもしれないけど、私が嫌だ。




夜。


「師匠、おやすみなさい」

「おやすみー」


寝ようとしたらルルが枕の上でもぞもぞしてた。

どうしたんだろ?

手に擦り寄ってきたので、撫でてみる。


『どうやらぐずっているようでござる』


なるほど。

ご飯は普通に食べれても、まだ赤ちゃんだもんね。


「よしよしルル。ねんねしようね」


ゆっくりルルを撫でる。

時折背中(というよりほぼ全身)をぽんぽんしながらあやしてみる。

そしたらルルはすぐにうとうとし始めて眠った。

起こさないように、枕の上に・・・と。


「おやすみ、ルル・・」


明日はどうなる事やら。

そんな事を考えながら私は眠った。


===================


深夜─。

ヒューゴはゆっくりと体を起こした。


「師匠・・・・・・・」


隣で小さな寝息を零して眠るイクミを見つめる。

その横では小さなスライムも眠っている。


ヒューゴは先ほどの光景を思い出した。

この小さな、赤ん坊のスライムをあやす師の姿を。


「(・・・綺麗だった・・)」


聖母とはまさにこの時の師の姿を言うだろう。

最初は久しく会った強者だと思って、性別云々関係なく戦いを挑んだ。

が、あっさりと自分を敗北させたその強さ。

その強さに惹かれ弟子入りした。


けれどころころと変わる表情、見た事のない料理を振る舞う姿、魔物といえども小さな命を敬う心

色んな顔を見せてくれる。


「(不思議な人だ・・。貴方は他にどんな顔を持っているのですか師匠・・)」


もっと、色んな顔を自分に見せてほしい。

ああ、何だこの感情は?

分からない

けれど


「(師匠と出会えた事・・・運命が本当にあるのなら、それに感謝したい)」


===================


「あらあらあら~~♡

フラグがびんびんね~♡」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ