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第九十六話 そして3人は救世主となった



ヒューゴ、ルル、パテルによる全く容赦のないフルボッコ攻撃。

最終的にはヒューゴによる結界魔法でケートスのみを結界に閉じ込め、そのままぎゅっと圧縮してケートスを潰し、ケートスは肉片の欠片も血も残す事なく討伐されたという(四角いキューブ型の結界で敵を閉じ込め、そのまま結界を小さくしていく)。


「(えっぐいオチだなぁあああああ)」


イクミはケートスの最期を聞いた時、哀れケートス・・と心の中で手を合わせてしまった。

周りの兵士達はその所業に呆然としていたが、あれだけ自分達を苦しめていた魔物が倒された事を理解すると、皆が歓喜の声を上げた。

そして誰が言いだしたのか、彼らは我が国の救世主だ!!とヒューゴ達を称え始めた。


我らの救世主に大いなる祝福を!!

我が国をお救いなさった救世主様達を崇めよ!

救世主様達に心からのお礼とおもてなしを!!

3人の救世主に万歳!!!


てな具合で国の人達はヒューゴ達に感謝の意を込めて、超スピードで準備を整え、国を挙げての盛大な宴を開いた。


「それで、そんな格好させられて・・こんなきんきらきんな神輿に乗せられたの?」

「はい・・・。大勢が押しかけてきたと思えば、目にもとまらぬ速さで、あっという間にこんな服を・・・」

「ルル、うごきにくくて、はやくぬぎたーい!」

「女子供もいたため、抵抗もできなかった・・・・」


ケートスを完全フルボッコにした3人を有無も言わせなかったとは、ある意味この国の人達凄いな・・。

待てよ・・もし、私が海の方の調査に出ていたら・・私がこの衣装を着るはめになったのかも・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・洞窟の方の調査で良かった。


イクミはこっそり安心のため息を吐いた。


ちなみに通信用の例のイヤリングは、取り合いになって壊れたらしい(何やってるんだか・・)。



「それで師匠。師匠の方は調査どうでしたか?」

「ああ、それね・・話すとかなり長くなるんだけど・・・」



─どこかの場所のどこかの建物の中にて─


「・・・・うっそぉん・・・。あれだけパワーアップしたケートスが完全沈没なんてぇ~」


ブルローネはチャロアイトの報告に、怪訝な声を上げた。


「事実だよ。君のご自慢の薬を使ったケートスは塵一つなく倒された」

「・・・・本当に竜人族とぉ~人魚族がぁ~・・・やっつけたのぉ?」

「僕を疑うの?」

「だってぇ~今までぇ~、あいつら手も足も出せなかったのにぃ~可笑しくない~~?」


ガツン!!!



そんなブルローネの言葉を遮るように、“彼”の握っていた杖が冷たく硬く床を鳴らす。

辺りにその音が反響して、ブルローネは口を閉ざす。



?「・・・・・何かが、何かが起こっている・・・・私の知らない所で、何かが・・・」


“彼”は窓を見つめ、いぶかしげに眉を寄せた。

チーは怯えて、傍にいるブルローネに身を寄せる。

ブルローネは横目でチャロアイトを見た。


「(・・・・あいつ・・なーんか、隠してるねぇ~・・・・あのお方にも話していない・・何かを・・・)」


チャロアイトは爪を手入れしながら、ブルローネの視線に気づいているのか、ただくすっと三日月のような笑みを浮かべた。


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